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COMPUTER MUSIC SONAR 6 第4回:さらにできるようになったな、オートメーションッ! の巻  BLIND LOOP MASTER

タカユキ(T):7月末のフジ・ロック・フェスティバルに続き、8月もまた、メタモルフォーゼという野外フェスティバルに行ってきました! メタモルフォーゼも毎年遊びに行っている野外フェスティバルなんですよ。

ヨシノリ(Y):でも、今回はただ遊びに行ったわけじゃありませんよ! ローランド・ブースでDJ&ライブをやらせていただいたのです。非常に光栄でした!!! 出演時間の合間を縫って、いろんなアーティストを見ることもできてよかったですね。そして天気もよくて、ビールが旨かった!

T:外で飲むと俄然ビールは旨いよね。最近は毎日ビールが飲みたくなるけど、コーラを毎日飲んで我慢しています。

Y:どちらも毎日飲んだから身体に悪いわ!

T:認めたくないものだな、自分自身の、若さゆえの過ちというものを。

Y:そこでシャア引用するなよっ! 若さというよりバカさ加減を認めなさい。そろそろ本文にいきましょう。今回は、「オートメーション」を特集してみようと思います。SONAR6は、気軽にオートメーションを記録/編集できるようになっているので、これは是非とも皆さんにも積極的に使ってみて欲しい機能なんですよ。では、オートメーションで一体何ができるのか、そこから紹介していきましょう!

SONAR 6 Producer Edition

▲SONAR 6 Producer Edition

オートメーションでいろんなパラメーターを動かしてみよう!

「オートメーション」とは、いろんなパラメーター値の変化を記録して、その動きを再現できる機能です。ミックス時に大活躍するのはもちろんのこと、ユニークなサウンドを生み出すことにも大いに貢献してくれる機能です。今回は、オートメーションの基本的な説明から、プラグイン・シンセやプラグイン・エフェクトでのオートメーションの使い方を紹介していこうと思います。

オートメーションの代表的な使い方として、フェード・イン、フェード・アウトなどのボリューム操作が挙げられます。SONAR6では、その他にもありとあらゆるパラメーター値の変化をオートメーションで記録することができるのです。もちろん、他の音楽ソフトでも、プラグイン・シンセやプラグイン・エフェクトをオートメーションでコントロールすること自体はできますが、その管理がとても面倒なものが多くあります。SONAR6では、その部分が大きく改善されており、とても手軽にオートメーションを利用することができるようになっているのです!

「オートメーションは、まだ使ったことがない……」「実は、オートメーションの使い方がよく分からない……」という人のために、まずはオートメーションをどのようにして使うのか、基本的な使い方を説明することにしましょう。

●基本テクニック1:じっくりエンべロープを描いていこう!

次の4ステップで、オートメーションを設定していく基本的な手順を紹介しましょう。


・ステップ1
トラック・ビュー画面のクリップ表示部で右クリックをし、メニューを表示する。

・ステップ2
メニューの中から[エンベロープ]→[トラックエンベロープを作成]を選ぶ。

・ステップ3
表示されたエンベロープ(直線)の中に、ノード(パラメーターの値を指定する関節のような点)を作る。

・ステップ4
パラメーター値の変化を折れ線グラフのようにエンベロープ(曲線)を描いて、オートメーションを作成する。


もう少し具体的に、例えば、1小節目から3小節目にかけて、徐々にボリュームを上げていく手順を紹介しましょう。

まず、[トラックエンベロープを作成]でエンベロープの直線を表示させ、その直線上の3小節目のところにノードを追加します。1小節目のノードを「INF(無音)」、3小節目に追加したノードは「0dB」に設定します(直線の両端には、最初からノードが用意されているので、1小節目の冒頭のノードはそれを利用します)。こうすることで、1小節目から3小節目にかけて、直線的にフェード・インするようなオートメーションが完成します。

ノードは、エンペローブ直線上でダブル・クリックすることで、好きな数だけ追加することが可能です。ノードの数が多ければ多いほど、より精密で自然にエンベロープをコントロールすることができるのです。

タンバリンのサンプル素材

▲画像2:クリップ上で右クリックをしてメニューの[エンベロープ]を選ぶと、[クリップエンベロープの作成]をすることもできます。『トラックエンベロープ』がトラック全体に反映されるのに対して、『クリップエンベロープ』は、クリップの中だけしか反映されません。そのため、クリップエンベロープはボリュームとパン(定位)のみしかコントロールできませんが、クリップ単位でのパンを設定や、細かなボリュームの調節が行えるので、これはかなり使える機能ですよ!

エンベロープ入力ツールを使うと、さらに自由にオートメーションを設定することが可能です。マウスを使って、いわゆるフリー・ハンドで曲線を描くと、まさにその通りのエンベロープが簡単に作成できるのです。マウスを細かく動かせばノードも細かく生成されます。

このようにフリー・ハンドでエンベロープを書く以外にも、サイン波やノコギリ波といった形状のエンベロープも手軽に生成させることも可能です。このように、ひとつひとつノードを追加しながら値を設定していくやり方では難しいエンベロープの作成も、自動的に素早く表現させることができるのです。

 
・ワンポイント

ノードとノードの間の線の形状(パラメーター値の変化の仕方)は、4パターンが用意されています。初期設定(デフォルト)は直線となっており、その他にファースト・カーブ、スロー・カーブ、ジャンプが選択可能です。滑らかなフェード・イン/アウトを目指す場合は、ファースト・カーブやスロー・カーブを選択するとよいでしょう。

 
●基本テクニック2:パラメーターの動きをダイレクトに記録してしまおう!

トラック表示部にある[W]ボタンは、オートメーションを記録するためのボタンです。[W]ボタンをクリックして記録スタンバイ状態にし、トラックを再生しながらボリュームやパンのフェーダーやツマミを操作すると、その動きがそのままダイレクトにエンベロープ曲線として記録されていくのです。実際に、この手法で作成したオートメーションの効果を聴いてみてください。

オートメーション記録中

▲画像3:オートメーションの記録中の状態。トラックを再生しながらボリューム・フェーダーを上げたり下げたりすると、ボリュームの値がリアルタイムに黒いドット(=ノード)で記録されていきます。

オートメーション記録後

▲画像4:オートメーションの記録後の状態。ボリュームの動きが記録されると、なだらかな曲線に補正されたオートメーションが作成されます(水色の曲線)。

プラグイン・シンセやプラグイン・エフェクトのウィンドウ上にも、同じように[W]ボタンが用意されています。このボタンをクリックすることでも、プラグイン・シンセ/エフェクトの各パラメーターの動きをオートメーションで記録することが可能です(実際のやり方は、次のページで紹介します)。

SONAR6では、シンセラックやコンソールにも、このオートメーション記録用の[W]ボタンが追加されました! これには、「いつ何時、誰の挑戦でも受ける!」が如く、「いつ何時、どのオートメーションでも記録する!」という、アントニオ猪木ばりのSONARの意気込みを感じてしまいます!

プラグイン・シンセの[W]ボタン

▲画像5:オーディオやMIDIの録音と同じ感覚で、フェーダーやツマミの動きを記録していける点が、この基本テクニック2の魅力です。基本テクニック1では表現しづらかった複雑で細かいパラメーターの動きや、フィジカル・コントローラーを使った直感的でライブ感のあるパラメーターのコントロールも、この基本テクニック2ならば手軽に記録していけるんです。

以上の2つの手法が、オートメーション作成の基本です。次のページでは、まず基本テクニック2で大まかにオートメーションを作成し、基本テクニック1で細かく修正していくという流れで、オートメーション作成の疑似体験をしてもらいましょう!