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COMPUTER MUSIC SONAR 7 Producer Edition 第7回:逆襲のピアノ・ロール・ビューの巻  BLIND LOOP MASTER

タカユキ(T):前回は、SONAR 7 Producer Editionの新機能を駆け足で紹介しましたが、今回からは、より深く、ピンポイントに的を絞ってSONAR 7を徹底解剖していきましょう。

ヨシノリ(Y):今回取り上げるのは、"ピアノ・ロール・ビュー"です!

T:おおっ! コーヒーと一緒に3時のおやつに出されたらタマンナイよね~。糸井重里氏も大好きなんだってよ。

Y:それはスイスロールだろっ! ちなみに俺は、バタークリームが苦手だから好きじゃないぞ。

T:俺は好きなんだよなぁ~。100円で売ってると、つい買いたくなるもん。ハチクロの影響で、丸ごと1本、直食いしたもんだよ。

Y:話を膨らまさないのっ! ピアノ・ロール・ビューが凄く便利になったって話しをしなきゃ。

T:そうだった……。今回は、MIDI入力や編集をより快適に行えるようになったピアノ・ロール・ビューを大特集! 便利過ぎて、もうSONAR 6には戻れませんよー!(笑)

Y:前回、すでに紹介した機能も一部ありますが、ここで改めてピアノ・ロール・ビューの新しい便利機能をまとめてどど~んと紹介しましょう!

SONAR 7

▲SONAR 7 Producer Edition

ホイール・ボタンのフル活用で、もはやショートカットは不要!?

SONAR 7にはZ3TA+のフルバージョン、RaptureD-Proのリミテッド・バージョン(LE版)といった、ハイクオリティで魅力的なプラグイン・シンセサイザーが追加されました。それによって、今まで以上に"かぶりつき"で使う機会が増えること必至のツールが、ピアノ・ロール・ビューです。MIDIデータ入力の心臓部ともいえるこの入力画面ですが、嬉しいことにSONAR 7では大幅にパワーアップ! いろんな新機能や改良点がありますが、何といっても一番の目玉は、マウスの中央にある「ホイール・ボタン」を活用して、いろんな操作を行えるようになったことです。これがもう、とにかく便利で、ショートカットを多用せずとも、マウスだけでサクサクとMIDI入力作業ができちゃうのです!

また、SONAR 6までは、ピアノ・ロール・ビューでMIDIデータを打ち込む際に、「選択ツール」、「入力ツール」、「消去ツール」をいちいち切り替えていました。ところがSONAR 7では、選択ツールがアクティブの状態でも、ホイール・ボタンを活用することで、いろんな操作が可能になったのです! これまで、ショートカットを使って作業効率を高めていた人もいるとは思いますが、ホイール・ボタンの登場で、より操作性が快適になりましたね。

Rapture LEとピアノ・ロール・ビュー

▲画像2:Rapture LEとピアノ・ロール・ビューの画面。Rapture LEを呼び出し、適当にシロタマコードを制作しました。ここから先は、この素材を元に話しを進めていきましょう。

▲Rapture LEのプリセット「square octave 2」のサウンド

それでは、マウスのホイール・ボタンで操作できる4つの動作を順番に紹介しますので、まずは「選択ツール」をクリックした状態にしておきます。それでは、スタートです!

「選択ツール」ボタン

▲画像3:「選択ツール」のボタン。ここがクリックされているかを要確認!

●その1:分割

MIDIノート(音程や音符のデータ)上で、ホイール・ボタンを押すとMIDIノートの分割が行えます。選択範囲を指定すれば、和音のデータでも同時に分割が可能です。

MIDIノートを分割したピアノ・ロール・ビュー

▲画像4:ホイール・ボタンを押すことで、画像2では連続していた「key:D5」のMIDIノートが、細かく分割されました。

さらに分割を行い、不要なデータを消すと、和音のフレーズがすぐに作れます。MIDIノートも、オーディオ・データのようにはさみツールでチョキチョキと分割できるのは大変便利! これは、日常的にデータ作成作業を行っている我々としては、かなり欲しかった実用的な機能ですね。例えば、レゲエの裏拍に入るキーボードや、ピアノ系ハウスのフレーズを作る時に、かなり役立ちそうな機能です。その結果のサンプルを聴いてください。

MIDIノートを消去したピアノ・ロール・ビュー

▲画像5:分割&消去で作った和音のフレーズ。画像4と見比べると、MIDIノートが分割され、消去されたのが分かります。これまでは、このような和音を作るのがとても面倒だったのです。

●その2:結合

[ALT]キーとホイール・ボタンを押しながら、離れたMIDIノートとMIDIノートをなぞっていくと、それらのMIDIノートを結合することができます。分割とは逆に、刻んだ和音のフレーズから白玉(全音符や2分音符)の和音を作りたい時に、有効に活用できるでしょう。

MIDIノートを結合したピアノ・ロール・ビュー

▲画像6:画像で一度分割したMIDIノートを結合した画像。ラ#(A#4)とレ(D5)が結合されて長いMIDIノートになっています(ソ(G4)はそのままの状態)。

●その3:ミュート

MIDIノート上で、[shift]キーを押しながらホイール・ボタンを押すと、そのMIDIノートをミュートすることができます。SONAR 6では、MIDIクリップに対するミュートは行えましたが、SONAR 7では、新たにMIDIノート単位でのミュートが可能になったのです。

MIDIノートをミュートしたピアノ・ロール・ビュー

▲画像7:ミュートすると枠のみが残り、うっすらMIDIノートの形跡が見えます。

●その4:リアルタイム・ドラッグ・クオンタイズ

グリッドから微妙にズレたMIDIノートの上で、[ctrl]キーとホイール・ボタンをクリックします。その状態のままでマウスを上方向に動かしていくと、一番近いグリッドに向かってどんどんクオンタイズされていきます。マウスを下方向に動かすと、グリッドから逆に離れていきます。

リアルタイム・ドラッグ・クオンタイズ前の画面

▲画像8:リアルタイム・ドラッグ・クオンタイズ前のMIDIノートの状態。E3とE4のMIDIノートが、グリッドからズレていますね。

リアルタイム・ドラッグ・クオンタイズ後の画面

▲画像9:リアルタイム・ドラッグ・クオンタイズ後のMIDIノートの状態。E4のMIDIノートの先頭がグリッドに揃えられたことが分かります。

この操作は、複数のMIDIノートを選択して同時にクオンタイズ処理を行うことも可能です。マウスを上下に動かすことでクオンタイズのかかり具合を調整できるので、この機能を応用して、ジャストなタイミングから微妙なズレを作ってグルーヴ感を演出する、といった用途にも使えるでしょう。

リアルタイム・ドラッグ・クオンタイズ前の画面

▲画像10:4つのMIDIノートから構成される和音。すべてのMIDIノートがグリッドからズレています。こういう場合でも、和音をまとめて同時にリアルタイム・ドラッグ・クオンタイズが可能です。

リアルタイム・ドラッグ・クオンタイズ後の画面

▲画像11:クオンタイズをかけてグリッドに対してジャストに揃えるだけでなく、あえて微妙に発音タイミングをズラす使い方もできます。

さらに入力ツールでもホイール・ボタンは大活躍!

次に、「入力ツール」でホイール・ボタンを活用してみましょう。

「入力ツール」のボタン

▲画像12:ピアノ・ロール・ビューの「入力ツール」のボタン。こちらをクリックし、モードを切り替えましょう。

入力したMIDIノート上でホイール・ボタンを押すと、そのデータをミュートできるようになりました。いちいち入力ツールから切り替えなくても、データをすぐにミュートできるのは、地味な機能ですが(笑)とても楽ちん。我々は、よくショートカットを使ったり、範囲を指定してミュートしていましたが、ホイール・ボタンを使う方が、圧倒的に作業は早いですね。

MIDIノートを消去したピアノ・ロール・ビュー

▲画像13:ホイール・ボタンでMIDIノートをミュートした状態。ミュートしたMIDIノートは水色で表示されます。