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COMPUTER MUSIC SONAR 7 Producer Edition 第13回:AudioSnapの真髄に迫る~基本編~の巻  BLIND LOOP MASTER

ヨシノリ(Y):過酷だった『Lovers Style』第2弾の制作が終わり、やっとひと息!

タカユキ(T):これで心おきなくコーラが飲める!

Y:作業中だってガンガン飲んでたでしょーが!

T:だって僕、タバコは吸わないし、ストレス発散といえばコーラとフライドポテトと、コンビニで新しいカップラーメンを見つけて食べることだもん。

Y:健康考えろっ! いい歳なんだしっ。

T:満腹の向こう側を目指して食べ続けるぜ!

Y:特攻の拓の「スピードの向こう側」みたいに言うな! それを目指したら、不運(ハードラック)と踊(ダンス)っちまって死んじゃうから! いい加減にしてこのアルバムの紹介をしなさい。

T:はい、はい。前作は、90年代のJ-POPのラブ・ソングを"ラヴァーズロック"のスタイルでカバーしましたが、今回は、夏の名曲にテーマを絞って選曲し、"ラヴァーズロック"にアレンジしてみました。

Y:もちろん、トラック制作はすべてSONAR 7。我々はマッド・プロフェッサーのようなUKのレゲエ・アーティストに多大な影響を受けているので、RaptureのLE版やTTS-1、Roland Groove Synth(とくにリズム・セットのTR-808プリセット)のようなエレクトリック・サウンドのプラグイン・シンセは大活躍しましたね。

T:この『Lovers Style~Memories of Summer Breeze~』は、インペリアルレコードから7月23日に発売になるので、良かったら聴いてみてください! スウィートなレゲエが好きな人や、J-POPカバーが好きな人に聴いてもらいたいのはもちろんのこと、SONARユーザーにとって、制作の参考となるCDとしても聴いてもらえると嬉しいなぁ、と思っています。

Y:それでは、今日のお題を紹介しましょう。今回は、オーディオのレコーディングに大いに活躍してくれるAudioSnap(オーディオスナップ)機能にスポットを当ててみたいと思います。この機能はあまり知られてないけど、実はものすごく面白い使い方がたくさんあるんです! AudioSnap機能は、オーディオ素材のクォンタイズやBPM検出機能だけではありませんよ!

SONAR 7 Producer Edition

▲画像1:SONAR 7 Producer Edition

AudioSnapの真の使い方とは!?!?

AudioSnap(オーディオスナップ)を利用してオーディオをクォンタイズする方法や、オーディオクリップからBPMを検出する方法は、MC Club時代に『BLMのPLANET OF THE SONAR/見せてもらおうか、オーディオスナップの性能とやらを!の巻』で紹介しました。今回は、メトロームやBMPのガイドとなるリズム・パートを聴かずに適当に楽器を演奏し、その録音したフレーズからBPMを検出する方法や、さらにこのプレイが持つ独特なノリを活かしたグルーブ感のある楽曲制作テクを紹介します。

楽器の生演奏は、演奏技術の上手い下手はあるとは思いますが、微妙にテンポに合っていたり合っていなかったりするものです。それが独特な"ノリ"や"クセ"を生み出すわけですが、綺麗にクォンタイズしてしまうとそれらの良さが殺されてしまい、機械的な演奏になってしまいます。では、ループ素材や打ち込みデータを使ってグルーブ感のある生々しい楽曲にするにはどうすればいいのか? そこでAudioSnapの機能が活躍してくれるのです。それでは今回と次回の2回に分けて、AudioSnapの真髄に迫ってみたいと思います!!!

ギターのフレーズからBPMを検出しよう!

●ステップ1:自分のグルーブで演奏・録音

まずは、ギターをレコーディング。もちろん冒頭で書いた通りにメトロノームは聴かないで、自由に演奏して録音しました。ちなみに、プロジェクトのテンポは、初期設定そのままの状態で「100」となっています。

AudioSnap画面

▲画像2:思いついたフレーズを何も聴かないで適当に演奏してレコーディングしてみました。


●ステップ2:AudnoSnap起動!

録音したら、冒頭の不要な無音部分をカットし、フレーズの先頭を1小節目に合わせます。次にクリップ上で右クリックをして、[AudioSnap]-[AudioSnapオン]で、AudioSnapを起動します。

AudioSnap画面

▲画像3:AudioSnapをオンにするとAudioSnapパレットが表示され、波形にトランジェットマーカーという縦線が表示されます。


●ステップ3:演奏したフレーズのBPMを検出

前回の『第12回:Q&A企画その2"魁!!SONAR塾』2時間目の巻"』の中の「Q6:曲のBPMを検出したい!!」で紹介した手順で、演奏したフレーズのBPMを検出してみましょう。

今回のギター・フレーズは4小節あるので、フレーズの中から各小節の1拍目にあたる場所にあるトランジェットマーカーにマウスカーソルを合わせてAudioSnapパレットの「現在タイムの小節:拍の指定」ボタンをクリックします。[小節/拍/拍子の指定]ダイアログが表示されるので、1小節目の1拍目、2小節目の1拍目……、と4小節まで順々に「何小節目の1拍目であるか」を設定していきます。

AudioSnap画面

▲画像4:4小節目の1拍目を設定したところ。AudioSnapパレットの[次のトランジェットマーカーに移動]コマンドを使って、各小節の1拍目を探します。

これでフレーズの各小節の頭をピッタリと合わせることができ、このギター・リフがだいたい「BPM125」だということが分かりました。フレーズを聴いた印象で言えば、その半分の「BPM62.5」という感じでしょうか。

AudioSnap画面

▲画像5:これでBPMの検出ができました。フレーズの各小節の1拍目が、SONARのタイムルーラの表示と一致しているのが分かりますね。

今回の演奏は、メトロノームなどの一定のBPMを刻む音を聴きながらのレコーディングではないので、もちろん曲中でBPMは常に変動します。よくよく見てみると、「126」、「124」、「125」とバラバラですね。これは、僕が下手クソなので、一定のテンポで弾けていない、という証明でもあるんですが……(苦笑)。

今回の目的は、"人間らしい独特のノリ"を活かした楽曲を作るということなので、あえてこのバラバラなテンポ感を残して、続けてみたいと思います。