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COMPUTER MUSIC SONAR 7 Producer Edition 第16回:SONAR 7でバンド・サウンドのミックスに挑戦してみよう!~前編の巻  BLIND LOOP MASTER

タカユキ(T):毎度、この連載は季節ネタから始まってますけど、いやいや、もうすっかり秋ですねぇ。暑さに耐えかねてエアコン買ったばかりなのに、だんだん涼しくなってきちゃいましたよ!

ヨシノリ(Y):1ヵ月弱くらいしかエアコンが活躍してないから、嬉しいような悲しいような気持ちだよね(笑)。まぁ、これから過ごしやすい気候になるから、ちょっと遠出してリンゴ、ブドウ、松茸などの味覚狩りとかにも行ってみたいよね。

T:俺は毎日、モンスター狩りで大変だぞ!

Y:そりゃゲームの話でしょうが!!!

T:ガールハントするよりも、エアコンが効いた部屋で巨大モンスターをハントするほうが楽しいんもん!

Y:今時の人は"ガールハント"とか言わないから! どんだけ時代錯誤してんだよ。さらに引き籠ってることが丸出しでしょうが! ゲームばっかりやってないで、連載のテーマでも考えてよー(泣)。

T:そういえば、友達のバンドのミックスを頼まれていたんだよなぁ。お! SONAR 7でのミックスの作業をココで紹介するのはどうだろ!?

Y:なるほど。シンセやサンプラーを使ってイチから曲を作る時とはSONAR 7の使いこなし方がひと味違うし、その際に活躍してくれる機能やプラグイン・エフェクトを紹介するっては、イイかもしれない!

T:(小声で)早く終わらせて、一緒に狩に出よーぜ!

Y:(小声で)おー!(実はヨシノリも、あの某ゲームにハマっていたのだった......)

SONAR 7 Producer Edition

▲画像2:SONAR 7 Producer Edition

音楽制作の重要工程、それが"ミックス"だ!

つい先日、ロック・バンド"counterparts"のミニ・アルバム用のミックスを依頼されました。せっかくなので、この連載でSONAR 7を使ってどのような行程でミックス作業を進めていったのか、そしてどんな機能やエフェクターを活用したのかなどを、今回と次回の2回に分けて紹介しようと思います!

 
●楽曲を提供してくれたバンド"counterparts"のプロフィール

counterparts

マンチェスター・サウンドや近年のポスト・パンク、ニュー・レイブといった「踊れるロック」を彷彿させるグルーヴ感と独特のギター・サウンドが印象的なロック・バンド。おもに渋谷や下北沢を中心に活動中。
オフィシャルサイト:http://www.counterparts04.com/

 

我々はプロのミックス・エンジニアではないですし、ちゃんとミックスの勉強してきたわけでもないので、正直言ってディープなエンジニアリング的な内容には、あまり踏み込めません(ミックス専門誌を読んだり、インターネットで調べたり、スタジオに行くたびにエンジニアさんに小ネタを教えてもらったりと、ミックスに関しては完全な独学なので、恥ずかしくて踏み込めないんです!!!)。

ですが! デジタルMTRなど「PC以外のレコーダーで録った素材をSONAR 7に取り込んでミックスするのもなかなかイイぞ!」ということを、いつかSONARユーザーの皆さんにアピールしたいなと、日頃から考えていたんです。SONAR 7は、ソフトウェア・シンセサイザーを駆使した"打ち込み"による作曲ツールとしてだけではなく、レコーディング&ミックスにも大活躍してくれる音楽制作ツールです。そこで今回は、オーディオの編集機能やエフェクト処理に重点を置いて、話しを進めていきましょう。

▲画像3:トラック数の多い素材をミックスする際は、デュアル・モニターを使うと作業も快適。我々は、セカンド・モニターにコンソールを表示させて作業しています。

なお『ミックスとは、何ぞや!?』と頭の中で"?"マークが飛び交ってしまっているSONARビギナーの方は、MC Club時代にギタリストの井桁学さんが執筆した『MEETS THE SONAR5 TOUR 第6回レコーディングの仕上げ~ミックス・ダウン編』で簡潔に説明されているので、そちらをチェックしてみてください! それでは、まずcounterpartのオリジナル曲「バンリ」のミックス前とミックス後の音を聴き比べてみてください。

▲「バンリ」ミックス前

▲「バンリ」ミックス後

いかがでしたでしょうか? ミックス前は全体がゴチャっとした印象を受けますが、ミックス後は、かなりクリアに、そしてダイナミックなバンド・サウンドに仕上がってると思いませんか!? このように、ミックスの作業とは楽曲制作における重要な工程のひとつなのです。

それでは早速、実際にどのようにミックス作業をしていったのか、各工程について説明していきましょう。

【工程1】SONAR 7にレコーディング素材を取り込む

counterpartsは、16トラックのHDレコーダー(いわゆる単体デジタルMTR)でレコーディングを行っていたので、最初に各パートの素材をSONAR 7に取り込む作業を行います。

彼らのミックスは、実はこれまでも何度かやらせてもらっています。以前はHDレコーダーを丸ごとお借りして、SONARとMIDIシンクさせて録音していました。SONAR 7のMIDIシンクを設定後、HDレコーダーの各パート(トラック)をソロ状態にして、順番に順番にSONAR 7へ取り込むという方法です。

しかし今回は、ギタリストのコダマさんが我々と同じSONAR 7ユーザーということで、あらかじめHDレコーダーからデータをSONAR 7に取り込んでくれて、SONARのプロジェクト・ファイル(MIDIデータやプロジェクトの各種設定などがまとめられたもの)として素材をいただきました。SONARユーザー同士だと、ファイルのやり取りも楽チンですね!

▲画像4:コダマさんが送ってくれたプロジェクト・ファイル。HDレコーダーからSONAR 7に素材を取り込み、さらにSONAR 7上で新しいパートを追加レコーディングしたんだそうです。この状態の音が、先ほど聴いてもらった「バンリ」ミックス前というわけです。

 
・ワンポイント:他のDAWソフト・ユーザーにSONAR 7のファイルを渡すには......?

SONAR 7のデータをSONAR以外のDAWソフトに取り込む場合は、以下の手順でファイルを保存します。充分に気をつけないとオーディオ・ファイルを紛失してしまう恐れがあるので、充分に注意しよう!

・方法その1:
プロジェクト・ファイル保存時に[オーディオ・ファイルをプロジェクト・ファイルのオーディオ・フォルダにコピー]にチェックを入れると、そのプロジェクト・ファイルが使用しているオーディオ・ファイルが入ったフォルダ「audio」が作成されます。CD-Rなどにバックアップを取る場合や、他のDAWソフト・ユーザーにデータを渡す際は、プロジェクト・ファイルと、この「audio」フォルダを一緒にしておく必要があります。

・方法その2:
プロジェクトの保存時に、ファイル形式を[バンドル・ファイル]に指定します。こうすることで、MIDIデータ、オーディオ・データ、各種設定とプロジェクト内のすべてのデータがまとめられたファイルが作られます。それ故に、作成されるファイルは、かなり重い(容量がデカい)です。