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COMPUTER MUSIC SONAR 7 Producer Edition 第17回:SONAR 7でバンド・サウンドのミックスに挑戦してみよう!~中編の巻  BLIND LOOP MASTER

ヨシノリ(Y):前回に引き続き『SONAR 7でバンド・サウンドのミックスに挑戦してみよう!』の後編をやろうと思ったんですが......。

タカユキ(T):「どーしても書きたい!」という内容が多過ぎて、全3回でお送りすることになりました!

Y:2回より3回のほうが内容も豊富になるし、さらに「3」という数字は縁起がイイらしいし。

T:確かに、ガンダム劇場版だってゴッドファーザーだって3部作でしょ。「ザンボット3」、「ダイターン3」ってロボット・アニメもあるでしょ? あと「3年目の浮気」ってヒット曲もあるし、「3の倍数と3がつく数字でアホになる」ってギャグも、今年流行ったからね!

Y:それじゃ、ぜんぜん説得力ないから! 無理やり過ぎだよー。

T:今回は3部作の2作目ということになりますが、たいていの場合は「やっぱり1作目のほうがよかったよねぇ」とかって言われるんだよー。

Y:映画じゃないんだから、気にしないの! 先月は【工程4】のドラムの音作りまで紹介したから、今月はベースとギターの音作りを紹介しましょう! それでは2作目、いやいや中編のスタートです!

SONAR 7 Producer Edition

▲画像2:SONAR 7 Producer Edition

【工程4-2】各パートの音作り~ベース編


・ステップ1

ドラムの音作りが終わったら(『SONAR 7でバンド・サウンドのミックスに挑戦してみよう!~前編』を参照)、次にベースの音作りに進みましょう。まずは元となるベースの録り音を、音作りが終わった状態のバス・ドラムと一緒に聴いてください。

▲元のベース素材。

このままでは、ちょっと「ブリブリ」といった印象が強過ぎますね。もっとギュッと引き締まったベースにしたいと思います。


・ステップ2

まず、バス・ドラムのサウンドとベースがぶつからないように、EQでベースの帯域を調節していきます。

「ベースだから、ローをブースト!」と思いがちですが、これはベースであるにも関わらず、思い切りローをカットしてみます。さらにコンプでガッツリと潰してみました。こうすることで、バス・ドラムと分離よく聞こえつつ、ベースが前面に出てきますね。

▲画像2:ベース・パートにも、"Sonitus:EQ"と"Sonitus:Compressor"を使用しました。

▲EQ&コンプ処理したベース・サウンド。


・ステップ3

この曲では、意図的にベース・トラックをコピーして複製し、2本をレイヤー(重ねて)させて鳴らしています。一方のトラックはベースの低音強調を担当させ、もう一方は歪みを加えることでハイ成分を強調しています。この際、ワイルドな歪み感が欲しかったので、アンプ・シミュレーター"Cakewalk Amp Sim"を使用して歪ませました。

▲画像3:"Cakewalk Amp Sim"でベースを歪ませました。我々は、このエフェクトとはとても長いつき合いです。確か、SONARの前身となるCakewalk Pro Audio 9時代からのつき合いじゃなかったかなぁ?

▲歪んだベースがワイルドでカッコいい!

それでは、完成したベースとドラム・パートを一緒に聴いてみましょう!

▲完成したベースとドラムのリズム隊。

【工程4-3】各パートの音作り~ギター編

今回、楽曲を提供してくれたバンド"counterparts"は、ツイン・ギターによるバリエーション豊かなサウンドが持ち味のバンドなので、ギターのトラック数はかなり多め! 要所で印象的なリフや、空間を演出するような特殊なギター・サウンドも録音されていました。

▲画像4:見ての通り、実にたくさんのギター・パートがレコーディングされています。

しかし、よくよく聴いてみると、録音環境やエフェクトによる音作りに違いがあるため、トラックによってギター・サウンドの雰囲気に差異を感じました。そこで、ミックスによってギター・パートの統一感を作り出し、ツイン・ギターならではのアンサンブルのカッコよさを引き出してみましょう。


・ステップ1

最初に、楽曲の基礎となるギター・リフとバッキング・パートから音作りを進めていきましょう。

ツイン・ギターのバンドなので、2人で弾いている部分があったり、1人で弾いたりと、楽曲中にさまざまなパターンがあります。そこで、まずは1人で弾いているセクションの音作りから始めてみましょう。

▲元となるギター・サウンド。

ここでもEQが登場します。"Sonitus EQ"を使って、ギター・サウンドをスッキリとさせましょう。

▲画像5:ローをカットし、1kHzあたりをちょっとだけ下げることで、スッキリかつ引き締まったギター・サウンドになりました。

▲EQ処理後のギター・サウンド。


・ステップ2

曲のメインとなるこのギター・トラックは、センターに定位させたいのですが、後からボーカルが入ってくると、センターで重なってしまいます。そこでひと工夫。"Sonitus:fx Phase"を使って、音像をちょっとだけ両サイドに広げてみましょう。

▲画像6:"Sonitus:fx Phase"を使うことで、音が左右に広がるような演出が行えます。ここでは、左右の開き具合をコントロールするパラメーター【Phase】の値を「65度」に設定してみました。

▲ワイド感のある音になりました。