mnavi Academy

COMPUTER MUSIC SONAR 8 Producer Edition 第22回:BEATSCAPE大解剖スペシャル!~Part2の巻~  「ループから新しいビートを作る!」 BLIND LOOP MASTER

ヨシノリ(Y):前回に引き続き、今回もBEATSCAPEを取り上げるけど、ホント音がいいし、音をいちいち止めないで新たにループを加えたり、加工までできちゃうから、俺はよく使うようになってきたよ。そっちはBEATSCAPEを使ってる?

タカユキ(T):あのぉ......。ふぅ~。オバマ政権に対して......日本は早く適切に......。

Y:なんでモウロウ会見のマネしてんだよ!!

T:いやいや、今年から花粉症になってしまったみたいで、頭がモウロウとしていて......。鼻は詰まるし、クシャミは連発するし、眼はカユイし。もー嫌だ! 昼間っからワインでも飲んで、うさ晴らしだ!!

Y:そんなことしたら、モウロウ会見ならぬ、モウロウ連載になっちゃうよ!

T:大丈夫。「ゴックン」はしてません。

Y:おいっ! しまいには、この連載執筆を辞任するはめになるぞ!! 花粉症の薬をかかさず飲んでおけば、そのうち楽になるよ。俺なんか、20年以上も花粉で苦しんでるからね。

T:よし、花粉症なんかに負けてられないぞ。早速、BEATSCAPEをフル活用して、楽曲制作に励むぞー!

Y:そんなこんなで、BEATSCAPE大解剖のPART2をお送りします!

SONAR 8 PRODUCER

▲画像1:SONAR 8 PRODUCER

基礎編1:スライスされた音を
ピアノロールで打ち込んでみよう!

BEATSCAPEにループ(サンプル・ファイル)を読み込むと、鍵盤の上部分に白い縦線が入った状態で波形が表示されます。これは、すでに波形がビート単位でスライスされていることを意味しています。前回の「グループの枠を超えて、オリジナルのトラックを作る!」では、読み込んだループのフレーズをそのまま使ってトラックを制作しました。今回は、波形がスライスされていることを利用して、その順番を自由に組み替えて、新たなフレーズを作り出すという方法にトライしてみたいと思います。


●ステップ1:

まず、[library]タブをクリックして、ループ"Combo-Bubbles"をパッドに読み込んでみました。キックとスネアが太くてカッコいい、ニュー・スクール・ブレイクス系(90年代後半に生まれた新型ブレイク・ビーツ)のビートです。

ループを読み込むと、画面中心に1~32の数字が振られているスライス波形が表示されます。この数字は、「1=1拍」を意味していいます。つまり、このサンプルは「32拍」あるので、「8小節の長さ」があるということになります。

▲画像2:ループを読み込むと、波形と拍数を表す数字、スライスを表す縦線が表示されます。

▲"Combo-Bubbles"。


●ステップ2:

スライスされた波形は、画面下部の[SLICE TRIGGERS]エリアの鍵盤に、左側から順番に割り振られていきます。スライス波形が割り振られた鍵盤は、青色に点灯します。この青い鍵盤をクリックすれば、そのスライス波形単体の音を鳴らすことができます。

実際に、鍵盤を左から順番に鳴らしてみました。先述の"Combo-Bubbles"のループと聴き比べてみてください。

▲スライスされた"Combo-Bubbles"をひとつずつ順番に鳴らした音。

スライス、つまり波形がブツ切りされているのにもかかわらず、「波形の切れ目に発生するノイズ」や「前の波形の余韻」がうまい具合に補正されているので、単音として違和感がなく再生できる点が、BEATSCAPEの素晴らしいところですね。

波形が細かくスライスされていると見づらいので、波形画面上で[Alt]キーを押しながらマウスのホイールをロールさせて、波形を拡大/縮小表示すると見やすくなります。

▲画像3:波形の拡大/縮小表示も簡単! 細かくスライスされているループが多いので、拡大/縮小機能を上手に利用しましょう。


●ステップ3:

それでは、スライスされた音を使って、新しいフレーズのビートを打ち込んでみましょう。

BEATSCAPEに搭載されているMIDIトラック用ピアノロール画面を開くと、左エリアには「Slice番号」が並んでいることが分かります。「Slice 1」は、[SLICE TRIGGERS]エリアの一番目(イコール一番左にある鍵盤)に割り振られた音ということになります。このピアノロール画面で、今流行しつつあるフィジェット・ハウス風のビートを打ち込んでみました。

▲画像4:ソフトウェア・シンセと同様に、ピアノロールでMIDIを打ち込んでいけます。

元のループから、新たに4つ打ちのハウス・ビートを作ることができましたね。このように、ループの構成音をバラバラにして、そこからまったく新しいフレーズを生み出すことが可能なのです。

基礎編2:複数のループから
新しいフレーズを作ってみよう!

ここまでは、1つのパッド(=1つのループ)を使用して新しいフレーズを作り出しましたが、ここからは、複数のパッドを使用した場合の手順を説明します。では、先ほどのステップ1~3の続きです。


●ステップ4:

続けて、パーカッションのループ"Percs-Ohreggeaton"をパッド2に読み込んでみました。シェイカーがいい音してますね。これを拝借してみようと思います。

▲画像5:パーカッションの単音なので、波形もシンプル。

複数のパッドを使って新しいフレーズを作る場合は、SONAR上でMIDIトラックを追加して、「アウトプット」と「チャンネル」を設定する必要があります。

▲画像6:ここでは、新規追加したMIDIトラック2の「アウトプット」を「Beatscape」、チャンネルは、パッド2をコントロールしたいので「CH 2:Beatscape」に設定します。


●ステップ5:

設定が終われば、先ほどと同じようにピアノロール画面でフレーズを打ち込めば完成です。シェイカーを加えたことで、ビートにより疾走感が加わりましたね!

▲画像7:ピアノロール画面で、シェイカーのパートを加えてみました。

このように、MIDIトラックを追加していくことで、最大16トラック(=16パッド)を使用することができるのです。