mnavi Academy

エディットによって、さらに理想のサウンドに!

D-PROでは、ライブラリ中のプリセット音色を、細かくエディットすることも可能です。クオリティの高いプリセットをそのまま使うのもいいですが、エディットすることによって、さらに自分好みのサウンドに仕上げることができるのです。

ここではライブラリの Pianoグループから"Grand Piano 1v 4th"を選び、実際にサウンドに手を加えてみたいと思います。

▲画像8:Pianoグループ"Grand Piano 1v 4th"。シンプルなグランドピアノのサウンドです。


●エディット1:エレメントを加えてみよう!

D-PROは、最大で4種類の音色をレイヤーして(重ねて)構成することができます。それぞれの構成音を「エレメント」と呼び、画面(画像8)の上部に表示されている「E1~E4」で、各エレメントを確認することができます。

先ほど選んだ"Grand Piano 1v 4th"は、「E1」のみ(すなわち、エレメントが1つのみ)のシンプルな音色であることが分かりますね。

そこで、空いているエレメント「E2」に音色を追加してみたいと思います。[E2]ボタンをクリックすると、その下(エレメントを構成する音色名が表示される部分)が"Empty"となっているので、そこをクリックすると右側にD-PROのライブラリが表示されます。あとは、そこから好きな音色を選ぶだけです。

▲画像9:このライブラリの中から「E2」に入れたい音を選んでいきます。

今回は、Pads and Atmospheresグループの"sawstrings"を選んでみました。これだけでも、まったく新しい音になりましたね!

▲画像10:アコースティックなピアノの響きにシンセ系サウンドが加わりました。

D-PROには、この"Grand Piano 1v 4th"のように1つのエレメントから構成されている音もありますが、複数のエレメントで構成されているプリセットがとてもたくさんあります。

今回はエレメントを追加する方法を紹介しましたが、逆に複数のエレメントの中から不要な音色をミュートすることで、シンプルな音色を作ってみるのも面白いでしょう。

各エレメントのボリューム・バランスもコントロールできるので、エレメントの構成はそのままで、特定の音色だけを目立たせるという方法でも、音色の印象を変えることができます。ぜひとも試してみてください!


●エディット2:内蔵エフェクターをかけてみよう!

内蔵エフェクターをかける方法は、2通りあります。「E1~E4」の各エレメントに個別にエフェクターかける方法と、すべてのエレメントにまとめて同じエフェクターをかけるやり方です。

前者は、画面の中段左側にある「FX」で設定できます。この「FX」の部分をクリックすると、プリセット・エフェクトが表示されます。リストを見てみると、ディレイやりバーブといった一般的なものから、ディストーションやフィルターまで、トータル24種類という豊富なエフェクターが取り揃えられています。さらに左右チェンネルでの効き具合や、フィードバックも調整可能です。

▲画像11:ここで、各エレメントに個別にエフェクターをかけられます。

一方後者の場合、つまり全エレメントに対してエフェクトをかける場合は、画面下に表示されている「FX」をクリックします。ここでは、コーラスなどの4種類のモジュレーション系FXとリバーブ(7種類)を同時に選択可能です。「MIX」をクリックすれば、各エレメントでの効き具合が調整できます。

▲画像12:すべてのエレメントに同じエフェクターをかける方法

それでは、先ほどレイヤーさせた音色を使って、ピアノのエレメントに"LFO Filter"、そして全体に"Chorus"とリバーブ"Large Hall"をかけてみましょう。

▲画像13:中央部の「FX」で"LFO FILTER"、下部の「Modulation FX」で"Chorus"、リバーブで"Large Hall"が設定されていることが分かると思います。

揺らぎ感のある、ふやけた音色になりましたね。このように、D-PRO内蔵のエフェクターだけでも、バリエーション豊かな音作りが可能なのです。


●エディット3:「MODULATORS」でさらにエディット!

「MODULATORS」では、"PITCH(音程)/CUT(カットオフ)/RESO(レゾナンス)/PAN(定位)/AMP(音量)"を視覚的に編集できるようになっています。これはエレメントごとに設定が可能です。

▲画像14:MODULATORSの画面

ここでは、"PITCH"を編集して音程を変化させてみましょう。まず、画面左の「EG」の"status"をクリックしてオンにします。次に画面中央にマウスのポインタを合わせ、右クリックして線を書き込んでいきます。線を消したい時は、消したいポイントを右クリックします。

▲画像15:"PITCH"画面で2つ山を作ってみました。さてどんな音になるのか???

演奏用のノコギリみたいな、ヘンテコな面白い音になりましたね。同じ手順でカットオフやレゾナンスといったフィルターのパラメーターも変化させられますので、アシッドハウスのようなベースのリフも、簡単に作ることができます。

このように、どんどん音色をエディットしていくことで、自分好みのサウンドに近づけていくことが可能ですし、パラメーターをいじっていくうちに、とんでもなく斬新な音色ができちゃった! な~んてことも起こり得るわけです。

  我々は、よく「FX」と各エレメントの「AMP」をいじっています。傾向として、プリセットの状態ではエレメント数が多く、またFXが派手目にかけられていることが多いので、思い切ってFXをオフにしたりエレメント数を減らすことで、いろんなタイプの楽曲に対応できるシンプルな音色に仕上げられるんです。作業そのものはとても簡単なので、皆さんもどんどんエディットしてみてください!

 

T:D-PRO LEと比べると、D-PROはものすごくゴージャスだよね。

Y:まさしく、ザクとグフぐらい違うよね!

T:もっと差があるよ! ザクとゲルググ、いや、ザクとジオングくらいか? んー。

Y:そーゆー話は、キリがないからいい加減にしなよ!

T:まぁとにかく、ライブラリの数がハンパない。音色を探すのが大変なんだもん! しかも音がいいから、どれ使うか悩むんだよなー。作業が進むどころか、悩む悩む。

Y:アナログ・シンセのように、カットオフやレゾナンスをいじってさらに好みの音にすることもできるし、エレメントを増やしたり減らしたりできるから、音作りの自由度がかなり高いよね。

T:そうそう。今回紹介したエディットのアイデアは、ぜひとも音作りに活かしてもらいたいね。さらに音楽の幅が広がるはず。

Y:さてさて、次回は初心者向けのSONAR 8企画をやってみたいと思います。

T:それでは、また!

 

BLIND LOOP MASTER


Lovers style-memories of summer breeze

profile:BLIND LOOP MASTER(鈴木貴幸/鈴木善典)
2000年、岩手県盛岡市で鈴木貴幸、弟の鈴木善典、佐々木崇により結成。ヒップ・ホップ、ブレイク・ビーツを中心に様々な音楽を吸収し続け、従来のヒップ・ホップ・ユニットとは違った独自のユニットに発展。2004年にCDデビュー。アルバム『クロスロード』では、最もリスペクトするマッシヴ・アタックの元エンジニアでブリストルを代表するアーティストALPHAをゲストで迎えている。現在は、DJやライブのみならず、プロデュース、リミックス、CM音楽の制作、執筆など多岐にわたり活動を継続。WINDOWSマシンでの楽曲制作においては10年以上のキャリアがあり、メイン機材としてCakewalkシリーズを使用。現在は「SONAR」シリーズを使用し、レコーディングからミックスまで行っている。また鈴木貴幸と善典の両氏は、プロデュース・ユニット"OKYD(オーケーヤード)"としても活動しており、ラバーズ・ロック・スタイルによるJ-POPカバー・アルバム『This is Japanese Lovers Vol.1~Cover』をトータル・プロデュース。2008年3月26日には、次作『Lovers Style』がリリースされた。同年7月23日にはその第2弾として『Lovers style-memories of summer breeze』が発売。SONAR 7を核として制作が行われ、J-popの夏の名曲をスゥイートかつエレクトロニックなラバーズ・ロック・スタイルのレゲエミュージックとしてカヴァーしている。J-POPカヴァー好きやレゲエ好きはもちろんのことSONAR 7で作った音に興味があるという人にもオススメなアルバムとなっている。
http://blindloopmaster.seesaa.net/

Blind Loop Master Myspace:
http://www.myspace.com/blindloopmasterdotjp