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第40回:進化系オーディオ編集機能「Audio Snap 2.0」~前編

ヨシノリ(Y):連日の30℃越えで、グッタリ気味……。みなさん、元気にSONARを使っていますか!?

タカユキ(T):冷房のない部屋で作業やってるから、地獄の日々だったよ……。

Y:でも、そろそろ涼しい季節になるよね。

T:そう! 秋は美味しい味覚がたくさんあるしね!

Y:特にサンマ! 焼いても美味しいけど、刺身にしても美味しいんだよね。

T:我々が唯一おろせる魚だからね。せっかくなので、今日はサンマの刺身のおろし方をお教えしましょう!

Y:いつから料理の連載になったんだよ! 話を逸らして、逃げようとするなー!

SONAR 8.5 PRODUCER

▲画像1:SONAR 8.5 PRODUCER

定番ツール「Audio Snap」バージョン2.0

今回は、パレットも操作性も進化している「Audio Snap」を紹介したいと思います。Audio Snapは、SONAR 6から搭載されているSONARユーザーには定番の機能ですね。オーディオ素材のテンポを自由に変更できるオーディオ・ストレッチは、現在ではSONARに限らず、オーディオのリズム補正や編集になくてはならないツールなのです!

▲画像2:Audio Snap 2.0

Audio Snapバージョン2.0では、そのパレットが一新。シンプルで見やすくなり、行いたい作業を分かりやすく誘導してくれるデザインになりました。そのほかにも、「トランジェント・ツール」という、トランジェント・マーカーの編集作業に特化した独立ツールが設けられたことにより、これまでより簡単で精密なオーディオ・ストレッチが可能になりました。さらに、オーディオ・クリップの内部テンポを自動検出してくれるので、従来のバージョンではいくつかの作業工程が必要だったオーディオ・クリップとプロジェクト間のテンポ同期が、バージョン2.0ではワン・クリックで行えるようになったのです。もちろん、内部テンポの編集機能も搭載されているので、今までのように自分で編集することもできます。さらに、さらに!!! Audio Snap機能の心臓部とも言えるストレッチ・アルゴリズムが大きく向上しています。今までよりも簡単になって、しかも多機能で、さらにサウンドの品質が向上したオーディオ・ストレッチ・ツール、それがAudio Snap 2.0なんですねっ!

なお、Audio Snapについては、過去にも何度かこの連載で取り上げていますが、Audio Snap 2.0になって、多少操作方法が変わりました。そのため、今回は基本的な操作方法をおさらいしながら、バージョン2.0の新機能を紹介していきたいと思います。

基本操作でAudio Snap 2.0を体感しよう!

まずは、Audio Snap 2.0の基本的な使い方を理解しておきましょう! ここでは、オーディオのドラム素材を使って、ギター(オーディオ・クリップ)とベース(MIDIクリップ)のリズムを合わせていくという作業を実践してみたいと思います。

●ドラムのリズムにギターを合わせる ~オーディオ・クリップの場合~

まずは、ドラム素材のクリップでAudio Snap 2.0を起動しておきます。

▲画像3:[選択されているクリップのAudio Snapをオン/オフ]で起動します。

▲BPM100のシンプルなフレーズの生ドラム素材。

手始めに、キックとスネアのタイミングを変更して、フレーズを少し変えてみましょう。[トランジェント・ツール]を選択して、位置を変更したいキックとスネアのトランジェント・マーカーを左右に移動してみます。わざわざ、波形をカットしたり、コピー&ペーストしたりしなくても、フレーズを手軽に変更できるのが、Audio Snap 2.0の醍醐味ですな!

▲画像4:トランジェント・マーカーの縦線部分をマウスでドラッグすると、位置(発音タイミング)を移動できます。

▲変更後のフレーズ

さて、続いてギターのオーディオ素材もトラックに読み込んでみます。このクリップでも、Audio Snap 2.0を起動しておきましょう。

そのままの状態で再生すると、ドラムと若干タイミングがズレているのが分かりますね。このズレを、Audio Snap 2.0を使って合わせていきましょう。

▲画像5:ギターのリフをトラックにイン! Audio Snap 2.0をオン!

▲ドラムとギターが若干ズレている状態。

ここで、[トランジェント・ツール]を選択します。まずは、ギターのクリップのトランジェント・マーカーを確認し、マーカーの検出量をパレットの[スレッショルド]で調節します。

必要のないトランジェント・マーカーは、そのマーカー上で右クリックをして表示されるプルダウン・メニューで[無効]を選んで消す必要があります。また、トランジェント・マーカーが実際の音(波形)とズレている場合は、マーカーの真ん中をドラッグして合わせましょう。

▲画像6:トランジェント・マーカーは、オーディオ素材をタイム・ストレッチするうえで非常に重要です。必要がない時は無効にし、必要があれば追加も可能です。また、マーカーがズレていたら直しましょう!

次に、ドラムのクリップを選択して、パレットの[グルーブの抽出]をクリックします。すると、ドラムのクリップのトランジェント・マーカーが、プロジェクト全体に展開されます。

▲画像7:ドラムのトランジェント・マーカーが展開されると、ギターがドラムとズレている場所が一目瞭然!

ここまできたら、あとはギターのクリップを選択し、パレットの[グルーブの反映]をクリックしましょう。すると、一発でギターのフレーズをドラムのリズムにバシッと合わせてくれます。

▲画像8:ギターがドラムとバッチリ合ったことが分かりますね。音を聴いても、完璧です!

▲グルーブ反映後の状態

ちなみに[グルーブの反映]を、キーボードの[Ctrl]キーを押しながらマウスでクリックすると[展開されたマーカーにクォンタイズ]ダイアログが表示され、「展開マーカーの影響(マーカーに引き寄せられる"強さ")」などの細かい設定が行えます。

▲画像9:[Ctrl]キー+[グルーブの反映]で、[展開されたマーカーにクォンタイズ]ダイアログが表示されます。

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Profile

BLIND LOOP MASTER(鈴木貴幸/鈴木善典)

BLIND LOOP MASTER(鈴木貴幸/鈴木善典)

2000年、岩手県盛岡市で鈴木貴幸、弟の鈴木善典、佐々木崇により結成。ヒップ・ホップ、ブレイク・ビーツを中心に様々な音楽を吸収し続け、独自のユニットに発展。2004年にCDデビュー。現在は、DJやライブのみならず、プロデュース、リミックス、CM音楽の制作、執筆など多岐にわたり活動を継続。10年以上にわたりWindowsマシンで楽曲制作を手がけ、現在は「SONAR」シリーズでレコーディングからミックスまでを行っている。鈴木貴幸と善典の両氏は、プロデュース・ユニット"OKYD(オーケーヤード)"としても活動している。

Blind Loop Master Myspace:
http://www.myspace.com/blindloopmasterdotjp