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第42回:「z3ta+(ゼータ)・刻(とき)を越えて...の巻」&「SONAR PREMIUM DAY 2010レポート」

T(タカユキ):気がつけば、もう年末が近づいてきましたよ!

Y(ヨシノリ):ということは、例のアレが発売になる季節じゃないですか!?

T:そうです! あの大人気、狩猟ゲー……。

Y:おーーい゛! そうじゃなくて、SONARのアップデートだろ! なんでココで新作ゲームの紹介しなきゃなんねーんだよ。どあほ!

T:兄貴に向かってアホとは……歯ぁくいしばれ! そんな大人、修正してやるー!

Y:そんな無理矢理なボケばかりやってたら、このオープニング・トーク自体が修正されちゃうよ。

T:まーまー落ち着いて。内容はバッチリだから、大丈夫! しかも今回は、豪華2本立て! テーマはゾンビとカースタントです!

Y:それは2本立て映画「グラインドハウス」のことだろ! 文字数が少ないんだから、ホント修正されちゃうよ~。

T:ではでは、まずは前半、我らが今一押しのプラグイン・シンセ『z3ta+』を特集させてもらいます!

Y:そして後半は、毎年恒例のアップデートとは違い、新しく生まれ変わったSONARがお披露目になった「SONAR PREMIUM DAY 2010」のレポートです! 早速、行ってみましょ~!!!

SONAR 8.5 PRODUCER

▲画像1:SONAR 8.5 PRODUCER

今だからこそ『z3ta+』に注目!

今回は、SONAR 7 Producerから搭載されたSONAR定番のソフト・シンセ『z3ta+』(ゼータ)を紹介します。え? 今さらだって!? いやいや、"今"だからこそ、紹介したいんです!

▲画像2:SONAR定番のソフト・シンセz3ta+!

「なぜ今、『z3ta+』なのか!?」と思ってる方もいると思います。実は今の音楽シーンは、『z3ta+』が得意とするようなトランス系プリセットのサウンドで、溢れ返っているんですよ! ロックでも、ヒップホップでも、R&Bでも、ダンス・ミュージックでも、これらの音色が本当に頻繁に使われており、"今っぽいサウンド作り"に欠かせない要素になってきていると感じています。さらに、ダブ・ステップやベースライン・ハウスで耳にする"ウニャウニャ"としたベース・サウンド、これも『z3ta+』で作ることができるんです。

SONARシリーズに『z3ta+』がバンドルされてから随分と経ちますが、いまだ色あせるどころか、ますます活躍の度合いを増してしまっているプラグイン・シンセなんじゃないか!? ......と言うことで、新規搭載のプラグインではありませんが、ここで一度、しっかりと特集させてもらいたいと思ったわけです。実際にどんな使い方ができるのかということを、具体的な例を挙げながら紹介していきましょう。

まずは、そのプリセット・サウンドを聴いてください!!!
パッド「Superstring」。迫力とサラリとした質感が気持ちイイですね!

▲Superstring

そして、リード・シンセ「mini phase solo」。ハードウェア・シンセ顔負けの、この圧倒的な存在感!

▲mini phase solo

続いて「Nord tunes」です。そのまますぐに楽曲に使えるバッチリなフレーズがたくさん搭載されているんです!

▲Nord tunes

アルペジエーター系の音色もたくさんあるよ! 「Arping against wind」だ!!

▲Arping against wind

LFOを使った流行りのサウンドを作ってみよう!

『z3ta+』は、4基ものグローバルLFOを搭載しており、テンポ・シンクはもちろんのこと、さまざまなLFO波形や、細かい調整が、LFOごとに設定できるスグレモノ!

だから「LFO1でオシレーターのピッチを揺らして、LFO2はフィルターのカットオフをコントロールして......」といった、複雑な音色コントロールが簡単に行えるんですねッ!!

▲画像3:これが4基のグローバルLFO! そして左下が、重要な設定を行うモジュール『modulation matrix』です。

そんなLFOの設定で重要になってくるのが『modulation matrix』です。ここで、先ほど書いたような「LFO1でオシレーターのピッチを揺らして、LFO2はフィルターのカットオフをコントロールして......」といったことを設定します。

このmodulation matrixの使い方が理解できれば、実に多彩なサウンド・メイクが可能となるのです。次に紹介する『流行りのwobble bassを作ってみよう!』で、この使い方を一気に覚えちゃいましょう!

流行りの"wobble bass"を作ってみよう!

LFOを使って、今流行りのベース・サウンド"wobble bass"を作ってみましょう。この"wobble bass"という音色は、ダブ・ステップやドラムン・ベース、ベース・ライン・ハウスをはじめ、今やクラブ・ミュージックでは大定番のベース・サウンドです。

......とは言え、読者の中には"wobble bass"と言っても「ナニ? それ?」という方も多いと思いますので、まずはデモ音源を聴いてもらいましょう。この、ウネウネと揺らぐようなベース・ラインが"wobble bass"サウンドです!

▲ベース・ラインに注目!

どうですか? すごく印象的なベース・サウンドですよね。これが"wobble bass"です。

では早速、この音作りの手法を解説していきたいと思います。もちろん「こんなベース使わんよ」って方もいらっしゃるでしょうが、この作り方を理解すれば、今後の音作りのバリエーションが必ず広がるはずです。ぜひ参考にしてみてください。

●"素"のベース・フレーズを作成

はじめに、LFOを使わない状態の"素"のベース・サウンドを聴いてください。

▲画像4:いつも通りに、ピアノロール画面でノートを打ち込んで作ったフレーズです。

平凡なベース・ラインで、ちょっと味気ないですね......。そこでLFOを活用するわけです!

●下準備~modulation matrixのセッティング

まずは下準備。LFOを使うには、modulation matrixでのセッティングが必要不可欠となります。そこで画像5を参考にして、順番に、

[SOURCE]⇒【Lfo1】
[RANGE]メーター⇒【MAX】
[DESTINATION]⇒【All Filter Cutoff】

と設定していきます。これでmodulation matrixの設定は終了。

簡単に説明すると、「LFO1をCutoffのコントロールに使いますよ」ってことを、ここで設定したわけですね。

▲画像5:modulation matrixの設定が超重要なのです!

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Profile

BLIND LOOP MASTER(鈴木貴幸/鈴木善典)

BLIND LOOP MASTER(鈴木貴幸/鈴木善典)

2000年、岩手県盛岡市で鈴木貴幸、弟の鈴木善典、佐々木崇により結成。ヒップ・ホップ、ブレイク・ビーツを中心に様々な音楽を吸収し続け、独自のユニットに発展。2004年にCDデビュー。現在は、DJやライブのみならず、プロデュース、リミックス、CM音楽の制作、執筆など多岐にわたり活動を継続。10年以上にわたりWindowsマシンで楽曲制作を手がけ、現在は「SONAR」シリーズでレコーディングからミックスまでを行っている。鈴木貴幸と善典の両氏は、プロデュース・ユニット"OKYD(オーケーヤード)"としても活動している。

Blind Loop Master Myspace:
http://www.myspace.com/blindloopmasterdotjp