Top > mnavi Academy Computer Music > 第44回:SONAR X1ダイジェスト・レポート【前編】~一新されたユーザー・インターフェース~

computermusic Back Number

第44回:SONAR X1ダイジェスト・レポート【前編】~一新されたユーザー・インターフェース~

T(タカユキ):明けまして、おめでとうございます!!!

Y(ヨシノリ):去年は、"The LASTTRAK"名義での活動が軌道に乗り、いろいろと充実した1年でした。

T:実は、このmnaviの連載を始めた頃は兄弟一緒に住んでたんですが、1年ほど前からは仙台と東京で、離れて暮らしているんですよー。

Y:そんなこともあって、去年の年末に、秋葉原mograで2人揃ってDJする機会が持ててよかったですね~。

T:「離れて暮らしてるのに、このトーク部はなんなの?」と思われる方もいると思いますが(苦笑)、我々と同じ岩手出身の有名人を見習って、鳩を飼育して毎月この連載のために伝書鳩を送り合っております。

Y:どこを見習ってるんだよ! こんだけインターネットが普及してるのに、わざわざ伝書鳩なんか飛ばしてねーだろ! 今はメールのみならず、スカイプとかいろいろあるでしょ~?

T:いやいや、本当にインターネットの進歩はスゴいですよぉ。おかげで、離れて暮らしていても、あの狩猟ゲームを一緒にできるわけで……。

Y:おいおい、余計なことは言わなくていいってば! ……それでは仕切り直しまして、今月からは、昨年末に発売されたSONAR X1の解説を開始します!

T:前回、前々回と2回に分けて、新しくなった部分をダイジェスト・レポートで紹介しましたが、今回は、まったく生まれ変わった新しいユーザー・インターフェースを中心に紹介いたします!

SONAR X1 PRODUCER

▲画像1:SONAR X1 PRODUCER

新ユーザー・インターフェースの5大ポイント!

SONAR X1の最大の特徴は、やはりユーザー・インターフェースの改良です。これまで作業ごとに行っていたメニュー操作や各設定画面が、分かりやすく1つにまとめられました。これによって、今まで以上に素早く次の作業に移れるようになったのです。さらに、シングル・モニターに最適化されたことで、自由度の高いワーク・スペースを構築しながら、自分がもっとも効率のいいスタイルで作業ができるようになったわけです。

このような使い勝手のよさを実現してくれた要因は、ずばり「MultiDock」や「ブラウザ」、「トラック・インスペクタ」などの新機能です! 今回は、そんなSONAR X1の表示関連の新機能、すなわちユーザー・インターフェースについて紹介していきたいと思います!

▲画像2:SONAR X1の新ユーザー・インターフェース&新機能たち!【1】MultiDock【2】ブラウザ【3】コントロール・バー【4】トラック・インスペクタ【5】スクリーン・セット。

【1】SONAR X1を象徴する新機能『MultiDock』

「MultiDock」は、ピアノ・ロールやプラグイン・シンセ&FX、コンソールなどなど、あらゆる任意の「ビュー」を自由にタブ登録できるもので、使いたい時にワン・クリックで、いつでも瞬時に表示してくれるという、本当にスグレモノです。

▲画像3:頻繁に使うビューは、MultiDockにタブ登録! 使いたい時にワン・クリックで即表示!

使い方は、とても簡単。登録したいビューをMultiDockにドラッグ&ドロップするだけで、登録完了です。登録を解除したい場合は、そのビューのタブをドラッグして、MultiDockの外にドロップするだけと、とてもシンプルな操作で利用できます。ちなみに、タブ登録したくない場合は、[Shift]キーを押しておけばOK!

MultiDockを使わない時は、右下の矢印ボタンをクリックすれば、画面の端に最小化して待機させておくことが可能ですので、MultiDockを利用することで作業スペースが削られるといった心配もありません。

▲画像4:【上】画面を占領する多数のビューも、きれいに整理整頓!【下】MultiDockを使わない時は、画面端に待機!

これまでは、制作中に頻繁に手直しを行うピアノ・ロールやプラグイン・シンセ&FXなどのビューは、画面上のどこかに待機させておいたり、あるいは何度もビューを閉じたり開いたりと、手間がかかりました。それがMultiDockを活用することで、いちいちビューを開くといった面倒さや、多数のビューが画面上を占領してしまうといったわずらわしさから解放されるのです。

ちなみに、画像4では画面下部にMultiDockを配置していますが、画面上部にも配置可能です。シングル・モニターに最適化されたことで、自由度の高いワーク・スペースを実現してくれるSONAR X1を象徴する新しい機能と言えるのではないでしょうか。

【2】進化を遂げた『ブラウザ』

以前のSONARシリーズに搭載されていたメディア・ブラウザが、さらなる進化を遂げて帰ってきた! 新しい「ブラウザ」では、オーディオ&MIDIファイルはもちろんのこと、プラグイン・シンセ、プラグインFX、シンセ・ラックの3つが、1つに統合して管理できるようになりました。

オーディオ・ファイルは、前回に引き続きWAVファイルをはじめ、さまざまな形式をサポートしています。MIDIファイルは、Project5パターン(.ptn)、ステップ・シーケンサー・パターン(.ssp)などもプレビュー(試聴)でき、各ファイルを即座にプロジェクトにインポート可能です。もちろん、オーディオ・ファイルであろうがMIDIファイルであろうが、分け隔てなく同時プレビューを行うことができます。

さらにプラグイン・シンセ&FXも、オーディオ&MIDIファイルと同様にドラッグ&ドロップでプロジェクトやトラックにインプット可能です。これまではメニューから[挿入]を選んだり、右クリックをして表示されるコンテキスト・メニューからプラグインを選んでいたことを考えると、インプットが格段に楽になったという印象を受けますね。

▲画像5:ファイル、プラグイン・シンセ&FX、シンセ・ラックが統合されたブラウザ!

▲画像6:プラグイン・シンセ&FXも、ファイルと同様にドラッグ&ドロップで簡単インプット!

シンプルなデザインに変わったシンセ・ラックは、これまでと同様にプラグイン・シンセの管理が行えます。しかも、任意のコントローラーを設置して、好きなパラメーターをいじることができるのです。

▲画像7:シンプルになったシンセ・ラックの配置も、当然ながら自由自在!

なお、先ほどの画像6ではブラウザを右端に配置していますが、もちろん画面の左もしくは右端に配置でき、さらにMultiDockへのタブ登録が可能です。自分が使いやすいようにレイアウトして、必要な時に、瞬時に呼び出して使用できます。見やすく、シンプル操作でファイル&プラグインをインポート可能なブラウザ。この登場は、オーディオ・サンプリング素材やプラグイン・シンセ&FXを頻繁かつ大量に使用する我々にとって、最高に嬉しい機能の1つでした。

余談ですが、ファイルに関しては、プロジェクト・ファイルの管理までできて、さらに現在のプロジェクトに既存のプロジェクトを呼び出すことが可能といった機能まであったりと、何やらすごく面白いことができそうな予感(笑)。このあたりは後日、ブラウザを徹底的に特集させてもらおうと企てております!

▲ページの先頭へ

  • 1
  • 2
  • 次のページへ

Profile

BLIND LOOP MASTER(鈴木貴幸/鈴木善典)

BLIND LOOP MASTER(鈴木貴幸/鈴木善典)

2000年、岩手県盛岡市で鈴木貴幸、弟の鈴木善典、佐々木崇により結成。ヒップ・ホップ、ブレイク・ビーツを中心に様々な音楽を吸収し続け、独自のユニットに発展。2004年にCDデビュー。現在は、DJやライブのみならず、プロデュース、リミックス、CM音楽の制作、執筆など多岐にわたり活動を継続。10年以上にわたりWindowsマシンで楽曲制作を手がけ、現在は「SONAR」シリーズでレコーディングからミックスまでを行っている。鈴木貴幸と善典の両氏は、プロデュース・ユニット"OKYD(オーケーヤード)"としても活動している。

Blind Loop Master Myspace:
http://www.myspace.com/blindloopmasterdotjp