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第45回:SONAR X1ダイジェスト・レポート【後編】~万能『スマート・ツール』と強化されたサウンドを紹介!~

(某深夜、Skypeで連載原稿の打ち合わせ中)

T(タカユキ):最近、何かあった?

Y(ヨシノリ):思い切って、23型モニターを買ったよー。

T:ようやく地デジ化かよ!? アナログ放送も今年で終わりだからね~。

Y:いやいや、テレビじゃなくてPCモニターだよ! SONAR X1になってシングル・モニターでの作業がしやすくなったから、ちょっと大きいサイズのモニターにした方がいいと思ってね。

T:確かにシングル・モニターで快適に作業できるようになったからね。今までマルチ・モニターで使っていた2台目のモニターで、これからはアニメを見ながら作業ができるぞ!

Y:それやったら、絶対に手が止まるからダメ! SONAR X1に集中しなさい!

T:じゃあ、アニメはやめて、Twitterのタイムラインを監視しようかな……。

Y:それもダメです! あんた、携帯メールよりもTwitterのダイレクト・メールの方が返信が早いってくらい、Twitterにハマってるでしょ! 従来通りにフローティングとかできるんだから、2台目にはコンソール・ビューとかを表示しとけばいいじゃん!

T:ケチ! もう寝るわ!(Skypeをログアウト)

Y:あ、あいつSkype落ちしやがったな! ……仕方ない。今回はオレが『スマート・ツール』と、『ProChannel』や『FX Chain』といったサウンド面の紹介をすることにしよう……。

SONAR X1 PRODUCER

▲画像1:SONAR X1 PRODUCER

まだまだあるSONAR X1の新要素!

前回の『SONAR X1ダイジェスト・レポート【前編】』で紹介したとおり、SONAR X1は大幅にリニューアルされたインターフェースに目がいきますが、波形編集やMIDI編集時に大活躍すること間違いなしの万能ツール『スマート・ツール』や、サウンド面での目玉機能『ProChannel(PRODUCERのみ)』、4つ楽器がそれぞれ独立したプラグイン・シンセとなっている『Studio Instrumentシリーズ』や、シンプルなアナログ・シンセ『Square I』の追加、さらに単体のプラグインFXをまとめて独自のマルチ・エフェクターを作れる『FX Chain』などなど......まだまだ新しい要素がたくさんあるのです!

【1】すべての作業を行える『スマート・ツール』

波形編集やMIDI編集を行う際、これまでは作業に合わせて各ツールを切り替えていました。しかし、今回新たに加わった編集ツール『スマート・ツール』を使えば、ツールの切り替えなしに、さまざまな編集が行えます!

▲画像2:ツール・モジュール内にある星印のアイコンが『スマート・ツール』です。ツール・モジュールでは、スマート・ツール以外にも、これまでのように作業別にツールを切り替えることができます。

スマート・ツールを選択した場合、クリップのどこにカーソルが置かれているかで、できる作業内容が変わってきます。 例えば波形編集の場合、上半分にカーソルがある時は、クリックしながら左右にドラッグすることで波形の範囲選択が行えます。カーソルが下半分にある時は、左クリックをして左右にドラッグすると、クリップ全体を移動できます。

▲画像3:カーソルが上半分にある場合は「範囲選択」(左)、カーソルが下半分にある場合はクリップの「移動」(右)と、カーソルの位置で作業内容が異なります。

さらに[Alt]、[Ctrl]、[Shift]キーを加えることで、多彩な作業が行えます。ひとつ例を挙げると、[Alt]キーを押しながらマウスのローラーを上下させると、波形を拡大縮小しながら「分割」することができます。これは波形編集を頻繁に行う我々としては、とても実用的で便利な機能に感じました。

作業内容によっては、それぞれの作業に特化したツールに切り替えるのもいいでしょう。ショートカットで[T]キーを押すと、カーソルがある場所にツール・モジュールが現れます。瞬時にツールの切り替えが可能で、これはとても便利です!

▲画像4:トラック・ビュー上で[T]キーを押せば、どこでもツール・モジュールごと呼び出せます。ツールを切り替えて使いたいときに、すごく便利! ※マウスのセンター・ホイール・クリックでも呼び出すことが可能です。

【2】強力なチャンネル・ストリップを各トラックに標準装備!
『ProChannel(PRODUCERのみ)』

EQとコンプ、サチュレーターが一体化したチャンネル・ストリップ『ProChannel』が、プラグインFXではなく......なんと! すべてのトラックに搭載されました!

【76】と【4K】という2タイプのコンプレッサーを選択できるのですが、これがまた、プロ御用達の定番コンプレッサーが、驚くほど見事に再現されています。操作はとても簡単ながら、しっかりとコンプのかかった強力なサウンドが作れます。それぞれのタイプによって、グラフィックも変わり、ツマミの数や種類(つまりパラメーター)も違ってきます。【4K】ではサイド・チェインも可能となっているので、サウンドの傾向に合わせて使い分けてみるといいでしょう。

EQは【Pure】、【Vintage】、【Modern】の3タイプが切り替え可能。実際に使ってみると、それぞれの効き具合の違いが分かりやすく、使い勝手がよさそうです。ハイパス・フィルターやローパス・フィルターのボタンも用意されているので、グッと利便性が高くなった印象です。さらにサチュレーターまで搭載されているので、これはもう、至れり尽くせり。音楽的な歪を作り出したい時に活躍してくれます。

▲画像5:ProChannelには、コンプが2種類、EQは3種類、そしてサチュレーター機能も搭載。コンプは【76】タイプ(左)と【4K】タイプ(右)がスイッチで切り替えられ、見た目やツマミも変わります。一番下の項目で、ルーティングの設定も変更可能!

それでは、各プリセットをもとにサウンドの違いをチェックしてみましょう。サンプル音は、最初はProChannelがオフになっており、途中でProChannelをオンにしています。

▲【76】タイプのプリセット「Guitar-Electric Dirtbag」

▲【4K】タイプのプリセット「Bus - Drum Bus Compression (Slammed Parallel)」

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Profile

BLIND LOOP MASTER(鈴木貴幸/鈴木善典)

BLIND LOOP MASTER(鈴木貴幸/鈴木善典)

2000年、岩手県盛岡市で鈴木貴幸、弟の鈴木善典、佐々木崇により結成。ヒップ・ホップ、ブレイク・ビーツを中心に様々な音楽を吸収し続け、独自のユニットに発展。2004年にCDデビュー。現在は、DJやライブのみならず、プロデュース、リミックス、CM音楽の制作、執筆など多岐にわたり活動を継続。10年以上にわたりWindowsマシンで楽曲制作を手がけ、現在は「SONAR」シリーズでレコーディングからミックスまでを行っている。鈴木貴幸と善典の両氏は、プロデュース・ユニット"OKYD(オーケーヤード)"としても活動している。

Blind Loop Master Myspace:
http://www.myspace.com/blindloopmasterdotjp