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> 第52回:ツール・モジュール特集:新機能「スマート・ツール」と各専用ツールの使い分けを考えようの巻

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作業の要となる「スマート・ツール」で行えることを覚えよう!(続き)

●MIDI編

MIDIでの基本動作も、ざっと紹介しておきましょう。MIDIクリップの場合も、オーディオと同様に、クリップの上部で【選択】、下部で【移動】、両端で【クリップ編集】。オーディオ素材もMIDIデータも、同じ感覚で作業ができるわけです。

▲画像7:オーディオと同じ感覚でMIDIクリップも編集できます。

MIDIノートでは、ノートの上部で【ベロシティー】の調整、ノート中心部および下部でノートの【移動】、両端でノートの【長さの調整】が行えます。

▲画像8:MIDIノートの微調整も手軽に行えます。

クリップのボリュームやパンだけでなく、プラグイン・シンセのパラメーター制御でもお世話になるオートメーションの編集も、ひと通り行うことが可能です。

エンペロープ(線)にあるノード(ひし形)をクリックすれば、【ノード単体の移動】、ノードとノード間のエンペロープ(線)をクリックすると、【両端のノードを含めた移動】ができます。

また、エンペロープ上でクリックすれば、新たなノードを追加できます。[Alt]キーを押しながらクリックしても、新たなノードが追加でき、クリックしたままだと、そのまま移動もできます。

▲画像9:エンベロープも細かく編集していけます。

以前のQ&A企画(バックナンバー『第49回:復活!Q&A企画 魁!!SONAR X1塾2011』)でも紹介しましたが、従来はクリップの編集とオートメーションの切り替えは、クリップをクリックしたり、エンペロープをクリックすることで切り替えが可能でした。それがSONAR X1では、[Shift]キーを押しながらクリップやエンペロープをクリックしないと切り替えられません。

そのため、SONAR X1を使い始めた直後はちょっと戸惑った部分ではあるんですが、これによって、クリップ自体の編集をしたいのに誤ってエンペロープのノードをイジってしまうというようなことはなくなりました!

●オーディオのトランジェント

Audio Snapを反映させた時に表示されるオーディオのトランジェント上での操作も、軽く説明しましょう。

棒状のトランジェントマーカーをクリックしてドラッグすることで【ストレッチ】、トランジェントマーカーの中心にある丸部分をクリックしてドラッグすると、トランジェントマーカーの【ハンドルの移動】が行えます。Audio Snapを反映させた際には自動的にトランジェントマーカーが表示されますが、意図した波形にマーカーのハンドルが表示されない場合があるので、この手法で微調整しましょう。

さらに、クリップ上でクリック&ドラッグすることで【選択範囲】を決めることができ、範囲内にあるマーカーのハンドルを一度に編集できます。あと、[Alt]キーを押しながらクリックすると【トランジェントマーカーを追加】することができます。

▲画像10:トランジェントマーカーを自由に追加していくことが可能です。

マニュアルを読み返すのが面倒な時は、今回の連載を思い出して、このページを開いたままで作業してもらえればと思います。実は我々も、たまに「アレ? どーやったっけっかなー!?」と分からなくなって、自分で自分の連載を読み返しながら作業しています(笑)。

スマート・ツールをサポートする各専用ツールの使い道を考えてみよう

「スマート・ツールで全部の作業ができちゃったら、他の各ツールの使い道ってないんじゃないの?」。これまでの説明で、そう思われるかもしれません。でも、それぞれ専用に用意されたツールだからこそ、活躍する場面も多いのです。そこで実際の作業例を織り交ぜながら、これらの活用法を紹介してみましょう。作業内容を制限して目的に合った作業だけをする、そんな場合には、専用ツールを使う方が効率的なんですよ!

●「Select」ツール&「Move」ツール

読んで字のごとく、そのまんまのツールです。【選択】や【移動】だけを行いたい時に選んでみましょう。

スマート・ツールでは波形の下半分をクリックしないと移動ができないため、クリップ・ビューである程度の拡大表示をしないといけません。でもこれらのツールを使えば、それほど拡大しなくてもクリップの移動が可能です。楽曲がある程度仕上がってくると、クリップ・ビューが無数のクリップで埋め尽くされるでしょうから、任意のクリップを移動しないといけない場合は、こちらのツールを上手に活用しましょう!

▲画像11:「Select」ツール&「Move」ツール。クリップが多くなると、かえってシンプルなツールの方が使いやすいこともあります。

●「Edit」ツール

編集専用のツールです。こちらは3種類のツールが用意されており、最初は「トリム」ツールとして表示されていますが、ボタンを長押しすることで、「タイミング」ツールと「分割」ツールに切り替えることが可能です。

▲画像12:「Edit」ツールは、左クリックまたはツール・ボタン長押しでツール・モードを切り替えることができます。

●「Draw」ツール

エンペロープの編集専用ツールです。「フリーハンド」、「直線」、「サイン」、「三角波」、「矩形波」、「ノコギリ波」、「ランダム」の各ツールから選択可能です。

「サイン波」などの波形書き込みツールは、スナップの「音符」に対応していて、例えば「8分音符」に設定しておけば、8分音符の周期で波形を書き込むことができます。さらに[Alt]キーを押しながら書き込むと2倍の周期で、[Ctrl]キーを押しながらだと1/2の周期で書き込めるようになります。

▲画像13:「Draw」ツールを使えば、複雑なエンベロープも手軽に書くことができます。

●「Erase」ツール

消去に使うツールですね。クリップやノートの削除のみならず、エンプローブのノード、トランジェントマーカーの消去も行えます。

スマート・ツールでもコンテキスト・メニューから消去を実行できますが、MIDIコントローラーなどを使ってエンプローブを書き込んだような場合は多数のノードができてしまい、細かい修正を行う際には、わざわざ1個ずつコンテキスト・メニュー開いて削除していくのはかなり面倒な作業です。そういう場合は、「Erase」ツールに切り替えて一気に消しちゃいましょう!!!

▲画像14:「Erase」ツールを使えば、エンベロープのノードをまとめて消すことができます。

T:スマート・ツールは便利なんだけど、他の専用ツールの使い道も把握しておくと、さらに作業効率が上がるよね。

Y:そうそう。スマート・ツールに頼りすぎると、状況によってはかえって手間がかかる場合もあるし。特にエンペロープの編集とかね。最初の頃は、MIDIコントローラーで書き込んだノードをいちいちコンテキスト・メニューから1個1個消したりしてたからなぁ。

T:ある程度慣れてしまうと、同じような機能しか使わなくなったりしてくるから、意外と見落としている機能があったりするんだよね。基本的な操作でも、たまにはマニュアルを読み返してみるのも大事かな。

Y:では最後に、再び告知。10月15日ベルサール秋葉原で「SONAR PREMIUM DAY 2011」が開催されます! SONARユーザーはもちろんのこと、DAWに興味あるという方は、ぜひお立ち寄りください。早く来ると、プレゼントもあるみたいですよ!

T:では「SONAR PREMIUM DAY 2011」でお会いしましょう!

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Profile

BLIND LOOP MASTER(鈴木貴幸/鈴木善典)

Blind Loop Master

ヒップホップ・ユニットBlind Loop Masterとして2004年にデビュー。その後トラック制作、執筆、CM音楽、DJ など多岐にわたる活動を行う。近年ではThe LASTTRAKというリミックス・ユニットを始動。DJ仕様にリミックスした作品が好評を受け注目を集めている。同時にアーティストとの交流も活発となり、元韻踏合組合のMINT氏とはコラボレーションが実現。「だぶすてEP」としてリリースされ話題となる。リミックスやDJのオファーも多く、DJとしては2011年7月には歌舞伎町で行われた野外イベント 「Re:animation」でプレイ。リミキサーとしては同年6月に発売となった覆面HIPHOPユニットMIDICRONICAのRemix盤「改」「混」に参加したほか、ダブ・ステップ専門ネット・レーベルLowfer Recordsの「HARUTA.EP」にも参加している。

Blind Loop Master Myspace:
http://www.myspace.com/blindloopmasterdotjp

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