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DRUMS 第17回:TDW-20:新たに追加された音色&50種類の新キット 山崎彰

街を歩けば目に飛び込む街路樹の色、神秘的な夕日の色......。今の季節、秋の風景はなんだか心に響く色が多いように感じるよね。それと同様に、音楽の中にも、聴いた人それぞれが感じる風景や色を見る(聴く)ことができるんだけど、それをどんな景色に感じるかは聴く人の自由。しかし、それはロック、ジャズ、ポップス、クラシックなど、ジャンルには関係なく、表情豊かな音楽からはいろんな風景が見えてくるんじゃないかな。

僕は楽器を演奏する時、風景が見える演奏をとっても大切にしているんだけれど、音楽は不思議なもので、その風景も演奏する人によってガラッと違うものになったりするよね。力強くワイルドだったり、力強いけど優しかったり、表情の起伏が大きかったり、ちょっと単調だったり......。それは同じ曲でも演奏者がその曲をどう感じるかでかなり変わるんだけど、その気持ちを表現する楽器そのものが持つ表現力や個性にも大きな要素はあるようだ。う〜ん、音楽は奥が深いけど、面白いね!

さて、V-Drumsの音源、TD-20の音の表現力をパワーアップさせるエクスパンション・ボード、TDW-20。前回は概要をざっと紹介してみましたが、今回からは、細部にわたって、その魅力をクローズ・アップしてみたいと思います。まずは、ドラムの演奏でさまざまな景色を演出できる、個性的でバリエーション豊富な新しいドラム・キットとその音色を紹介します。

個性的なものまで豊富に揃った、"使える"50種類のドラム・キット

V-Drumsの最上位音源TD-20。これに新登場のエクスパンション・ボードTDW-20を装着すると、新たに50種類のドラム・キットが追加されるのだ。もちろん今までのドラム・キットもそのまま使えるよ。キットのNo.1~No.50が新しいTDW-20のキット。そしてNo.51~No.100が元々のTD-20のキットになる。しかし、ただ種類が増えるだけではあまり意味がないよね。新音色を中心に構成された新しいキットは、強弱による表現力もかなり向上していて、演奏しやすく、その上に個性もあるドラムのサウンドなのだ。また、ビンテージ・サウンドのキットも充実しているよ。そして、V-Drumsだからこそ出せるブレイク・ビーツ系や、パーカッション類のキットももちろん増えている。このように、今までのTD-20になく、いろんな音楽の中で上手く使える実用的かつ個性的なキットがたくさん追加されたんだね。じゃあ、早速いくつかのキットの音を聴いてみよう。

Kit No.1 TDW-20

▲Kit No.1 TDW-20

最初に入っているキットだ。強弱の変化による表現力のすごさを聴いてね。小さな音は優しく、そして大きい音は激しいサウンドになるのだ。とにかく、その音の変化がとても自然で音楽的なんだよね。それでいてスネアの音も個性的でカッコいいよね!

ビンテージ・サウンドのキット

Kit No.2 50s King

▲Kit No.2 50s King

次はビンテージ系の音色で作られたキットだ。良い意味で古くさいサウンドだよね。最初に叩いているライドも、ビンテージ・シンバルの枯れた音が良い味を出しているでしょ。こういうサウンドは昔の音楽の匂いがプンプンするけど、今の音楽と合わせても大人の雰囲気が出せて面白そうだよね。

ジャズ・キットもビンテージ

Kit No.2 jazzbop

▲Kit No.18 jazzbop

やっぱりジャズも、枯れたサウンドのキットが合うよね。このキットはキックにコーテッド・ヘッドを張って、ミュートを少なくしたようなサウンドだ。ピアニシモの繊細なところから、ワイルドに叩いた際のアグレッシブさも出るキットだね。

シンバル・ライブラリー

ドラム・キットを構成している音色ひとつひとつを見ても、ビンテージ系のサウンドの他、たくさんのサウンドが追加されているのだ。それはスネアだけでも70種類、キック58種類。効果音なども入れると全部で359種類。元々のTD-20の561種類と合わせれば、実に合計920種類。鬼に金棒。どんなサウンドでも出せちゃうね。それじゃあ、エフェクト・シンバル系の新音色を聴いてみよう。

音色 No.810 18

▲音色 No.810 18"Stackd Eg

僕が叩きながら、どんどん切り替えているんだけど、最初の音色はスタック・シンバルだ。これはシンバルを2枚重ねにした、短くパワフルな音のシンバルだね。それと、チャイナ系やスプラシュ系も増えたよ。最後に叩いている音色は、4インチのペーパー・スプラシュだ。TDW-20はシンバルのライブラリーとしても魅力的だよね。