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第34回:OCTAPAD SPD-30 新しいパフォーマンスを可能にするパーカッション・パッド登場!

楽器って、1人きりで演奏を楽しむこともできるけど、いろんな人に聴いてもらえることも魅力のひとつだよね。そんな演奏を人に伝えるステージにも、いろいろなスタイルがあるんだ。オーソドックスに分かりやすく、安心して聴けるスタイルがあれば、観客をあおり立てる斬新なパフォーマンスも、ライブの醍醐味。特に深いメッセージがある・なしに関わらず、やっぱり演奏は人に聴いてもらいたいよね。

今回は、ステージで幅広い演奏表現ができる、新しいパーカッション・パッドを紹介しよう。自分が演奏したフレーズを、その場で簡単にループ・フレーズにして、ステージを盛り上げられる打楽器なんだ。
シンプルに聴かせるもよし! 新しいライブ・パフォーマンスに挑戦するのもよし! それじゃあ、OCTAPAD SPD-30の魅力に迫ってみよう。

OCTAPAD SPD-30

▲写真1:OCTAPAD SPD-30

初代パーカッション・パッド誕生から25年~OCTAPAD復活!

1985年、ローランドからまったく新しい発想の楽器が発売された。それが、初代OCTAPAD (PAD-8) だ。

8つの打面を持っているので、「オクタパッド」と名付けられたこの製品。コンパクトにレイアウトされた8つの打面を使って、多彩な音色を瞬時に叩き分けられる画期的な楽器として、世界中でヒットした。それ以来、パーカッション・プレイヤーにはなくてはならない楽器となったんだね。

当時のOCTAPADは、MIDI信号でサンプラーやドラム・マシンを鳴らすコントローラー的な役割だった。つまり、音源を内蔵しておらず、本体だけでは音が鳴らせなかったんだ。それから技術も進歩して、徐々に音源やエフェクトが搭載されるようになり、今回、新たにOCTAPAD SPD-30が生まれてきたんだね。

90年代以降は「SPDシリーズ」という名称が続いていたので、「OCTAPAD」という久々のネーミング復活も、僕ら世代のミュージシャンにはうれしいところなんだよね。

今までのSPDシリーズとの違い~OCTAPADの新機能

スタイリッシュなデザインがカッコいいOCTAPAD SPD-30。今までのSPDシリーズからさらに進化した、その基本機能を紹介しよう。

●あらゆるパーカッションを網羅する670音色

キック/スネア/ハイハット/タム/シンバル/などのドラム・サウンドはもちろん、一般的によく使われるラテン・パーカッションから、アジア、インド、アラブ、南米、アフリカなどの民族音楽に欠かせない打楽器、そして鼓(つづみ)をはじめとするさまざまな和太鼓まで、打楽器として考えられる音はほとんど入っているよ。その他にも効果音系、スティール・パンやマリンバなどの音階打楽器、そして、シンセやベースなどクラブ系の音楽でも活躍するサウンドもたくさん入っているのだ。これなら、どんなジャンルの音楽でもバッチリ対応できるね。

●バリエーション豊かな50種類のキット

V-Drumsと同様に、50種類のキットをボタンひとつで簡単に切り替えられるようになっている。最初から、いろんなタイプのキットが組んであるんだけど、それぞれのパッドには自分の好きな音を自由に割り当てることができるんだ。そうして、自分で作ったオリジナルのキットを本体に50種類まで保存できて、ボタンですぐに呼び出せるってわけだね。ライブで使う時には、キットの切り替え順を設定できる「キット・チェーン機能」を使えば、曲の順番通りにキットをプログラムできちゃうよ。

▲写真2:8つのパッドと、後述する4つの外部パッドの設定をひとまとめにしたのが「キット」。OCTAPADには50キットが内蔵されている。

●1つのパッドで2音色を鳴らせるレイヤー機能

8つのパッドそれぞれに、2つの音色を割り当てられる。例えば、弱く叩くとクローズド・ハイハット、強く叩くとオープン・ハイハットというように、2つの音色を切り替えて使ったり、2つの音色を同時に鳴らすこともできるんだ。だから、より存在感のある音や、混ざることで元の音色とは違った音色を作り出すこともできるんだね。これは、音作りも楽しくなるよね。

●リアルなアンビエンスと30種類のマルチ・エフェクトを搭載

スタジオやホールなどの空間の響きを再現する「アンビエンス」と、打楽器向けにチューニングされた強力な「マルチ・エフェクト(FX)」も内蔵しているんだ。これを使えば、過激なサウンドも簡単に作れちゃうね。

●叩き心地とダイナミクスが大きく向上

8つのパッドは、それぞれが独立して本体から少し浮いたような構造になっていて、パッドを力強く押さえると沈み込むように作られている。これによって、叩いた感触も自然だし、パッド同士の振動による干渉も防げるのだ。

これらの他にも、V-Drumsの開発で長年培ってきた技術を応用することで、パッド自体のセンシング(感度)もよくなったんだね。軽く叩いた時から強く叩いた時まで、幅広いダイナミック・レンジが実現されているので、演奏しやすくてうれしいね。

▲写真3:センシングがよくなり、ダイナミックスの幅が広がったラバー・パッド。

●V-Drumsのパッドで拡張可能

本体のパッドをスティックで叩くだけで、キック/スネア/ハイハット/というように、ドラムのリズム・パターンやフィルインなどが演奏できるのもOCTAPAD魅力のひとつ。しかし、ドラマーが叩く場合、キックを足で演奏できれば、手の動きも自由になるし、もっと自然な演奏ができるんだよね。そこでOCTAPADは、V-Drumsのパッドを4つまでつなげられるようになっているんだ。これは、ドラマーにはうれしいことだよね。さらに、ハイハットのコントロール・ペダルをつなげれば、ハイハットのオープン/クローズもペダルでコントロール可能になる。いや~、これならライブでOCTAPADをコンパクトなドラム・セットとして使うこともできるよね。

▲写真4:OCTAPADにはハイハット・コントロール・ペダルFD-8やV-Hi-Hat VH-11、さらにキック・トリガー・パッドKD-8などを接続可能だ。

▲写真5:外部トリガー入力につないだオプションのペダルやパッドの設定も、「キット」として保存できる。

●暗いステージでも安心のパッド・ステータス・イルミネーション

OCTAPADはライブ向けに開発されているので、ステージで使いやすい工夫がイッパイ取り入れられているのだ。その中のひとつが、これ。パッドの周りにある赤いランプが光る機能だ。ライブ中には、ステージ上はきれいな照明でカッコよく演出されているが、曲が始まる前などには、自分の手すらも見えないほど真っ暗になる時もあるんだ。そんな状態からでも、ライブの本番では演奏を始めなきゃいけない。そういう時でも、このパッド・ステータス・イルミネーションを常に光る設定にしておけば、安心して演奏できるよね。この他にも、パッドを叩いた時だけ光るような設定も可能だよ。

▲写真6:各パッドの上下で赤く光っているのがパッド・ステータス・イルミネーション。

●USBメモリーですべての設定をバックアップ

USBメモリーに、自分が作ったオリジナルのキットや録音したフレーズなどのデータを保存できるよ。OCTAPADのすべての設定をバックアップしておけば万が一の時にも安心だし、もしライブ会場にもOCTAPADが用意されていれば、USBメモリーとスティックだけを持って行くだけで、自分の設定を読み込ませて使うことができるんだ。

また、パソコンとUSB接続すれば、OCTAPADの演奏をシーケンサー・ソフトにMIDIで録音することもできるんだ。

▲写真7:USBメモリーにOCTAPADのすべての設定、または指定したキット個別の設定を保存できる(写真は、オプションのUSBメモリーM-UF2G)。

●見やすく分かりやすい大きなLCDディスプレイ画面

ステージで使うには、画面が大きいと助かるね。キットや音色名の確認はもちろん、次のページで説明するフレーズ・ループを録音する時も、目でフレーズの長さを確認できて便利なんだ。

▲写真8:キット画面。

▲写真9:フレーズ・ループ画面(この機能の詳細は、次のページを参照)。

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Profile

山崎 彰(やまざき あきら)

山崎 彰(やまざき あきら)

大阪府池田市出身。熱いファンク・グルーヴを得意としながらも、宮本亜門のミュージカルから、LOVE PSYCHEDELICOの全米ツアーなど、ジャンルの壁を越えて活躍するドラマー。また、V-Drumsのデモ・パフォーマンスを日本全国及び海外でも公演するV-Drumsの伝道師?!でもある。自己のバンドLIFE ON EARTHで、2006年、日本人アーティストで初めてザ・ローリング・ストーンズ中国・上海公演のオープニング・アクトで演奏するなど、現在も様々なアーティストのレコーディングやライブでも活躍中。

Akira Yamazaki Official Website:
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