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第41回:OCTAPAD SPD-30 ~2つの音色を重ねて楽しい音作り~

みなさん、こんにちは。

“どんなひらめきでもリアルタイムにイメージ通りの音にする”、そんなコンセプトで開発されたOCTAPAD SPD-30。前回、世界中の多彩なパーカッション音色を詳しく紹介したよね。

さて今回は、音色同士を重ね合わせて、新しい音色を作り出す方法を紹介してみよう。

OCTAPAD SPD-30

▲写真1:OCTAPAD SPD-30

誰でも叩けるパーカッション

OCTAPADは、8つのパッドそれぞれにいろんなタイプの音色を割り当て、それをスティックで叩いて演奏するパーカッション・パッドだ。イスに座って叩くもよし、ステージ上で立って叩くもよし。ドラマーやパーカッショニストはもちろん、いろんなミュージシャンにも気軽に叩いてもらいたい楽器だね。

演奏する音楽の中で、時にはメインのリズムとして、また時には、音楽に彩りを添え、風景を感じさせるエッセンスとして使うのもイイんじゃないかな。

レイヤー機能を装備

8つのパッドで8通りの音色を鳴らせるだけでも、十分に使い勝手のいい楽器なんだけど、なんとこのOCTAPADは、1つのパッドに2つの音色を割り当てられる、「レイヤー機能」を装備しているんだ。

レイヤー機能を使えば、2つの音色を同時に鳴らしたり、音色同士の混ぜ具合を叩く強さでいろいろ変化させることもできる。これは、ただ使える音色が増えるということではなく、演奏表現や音作りの可能性が無限に広がるということなんだ。

音の重ね方はいろいろ

では、レイヤー機能を詳しく見てみよう。まず、使いたい2つの音色を、音色設定画面の「Inst A」と「Inst B」に当てはめるのだ。「Inst A」と「Inst B」の音色の重ね方は、用意された5種類のレイヤー・タイプから選ぼう。

▲表2:レイヤー・タイプの一覧表だ。

●OFF

Inst Aだけが鳴る。

●MIX

2つの音色を混ぜて一緒に鳴らす。

オリジナル音色を作りたい時に使おう。よく似た音色を混ぜて存在感のある音を作ったり、全くタイプの違う音色同士でも、面白い効果が得られるよ。いろいろ試してみよう!

●SWITCH

弱く叩くとInst Aだけが鳴り、強く叩くとInst Bだけが鳴る。

このレイヤー・タイプは、ハイハットのクローズ/オープンの切り替えなどに使おう。Inst Aをクローズのサウンドにして、強く叩くとInst Bのオープンになるよう設定すると演奏しやすいよ。

また、コンガなど皮物楽器の場合にも重宝するんだ。軽く~普通に叩くと「ポン」というオープン奏法の音、もっと強く叩くと「パキン」というクラッシュ奏法の音になるよう設定すれば、1つのパッドだけでリアルな表現ができるんだね。

どれくらいの強さで叩くと音色が切り替わるかは、レイヤー・ポイントで設定しよう。叩きながら調整して、自然な演奏で切り替わる値にしておくといいよ。

(※レイヤー・ポイント:叩いた強さによって、「Inst B」が鳴り始めるポイント。設定は自由。設定の数値は1~127。)

●FADE

「Inst A」の音に、レイヤー・ポイントから、だんだん「Inst B」が重なってくる。

パッドを強く叩いた時に、より激しい音にしたい場合に使おう。「Inst B」は叩く強さに合わせて徐々に音が大きくなってくるから、2つの音色が自然に混ざり合うのだ。

●XFADE

FADEと同じように音が重なり、レイヤー・ポイントから「Inst A」がだんだん小さくなる設定。

2つの音色の境目を感じさせずに切り替えたい時に便利だよ。

▲画像3:音色の設定画面(レイヤー・タイプが「MIX」の場合)。

レイヤーを使って音を作ってみよう

まずは、分厚い音色を作る例だ。タイプの違うキックの音色を混ぜて、存在感のあるキック音を作ってみたよ。レイヤー・タイプは「MIX」だ。

Inst Aは、アコースティックな「Tight Kick」。そしてInst Bは打ち込み系の「Impact Kick」。このまったく違う音色を混ぜることで、かなり太い音ができあがったんだ。キックらしいアコースティックっぽさは残しつつ、図太い音になっているんだね。PCのスピーカーではなく、外部のスピーカーやヘッドホンで聴くと、その様子がよく分かるよ!

▲画像4:Inst AとInst Bの2音色を重ねたサウンドだ。最初の音がInst A、次がInst B、それからInst Aで演奏したリズム・パターン、そして最後がミックスしてでき上がった図太いキック・サウンドのリズム・パターンだ。

不思議な効果も簡単に出せる

同じくレイヤー・タイプ「MIX」で、音色を混ぜるもう1つの例だ。同じ音色同士で、ピッチ(音程)を微妙に変えて不思議な効果を出してみよう。

アフリカの太鼓、ジャンベの音をInst A/Bどちらにも同じように割り当ててある。そこから、Inst Bの音程を変えてみたよ。微妙な音程のズレが不思議な音の広がりを作ってくれるんだよね。

▲画像5:Inst A、Bとも同じ音色だ。最初はInst A、Bとも全く同じ音程。そこからだんだんInst Bの音程が下がっていくよ。

この他にも、ドラマー的に"オイシイ"音作りがまだまだできるよ。キックのヘッドがブルブルと揺れるようなサスティンの長い音色に、「バチッ」とアタックが強く短いパーカッションの音色などを混ぜて、アタックとサスティンのどちらもしっかり出る音色を作るのもイイだろう。音作りの可能性はどんどん広がるよね。

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Profile

山崎 彰(やまざき あきら)

山崎 彰(やまざき あきら)

大阪府池田市出身。熱いファンク・グルーヴを得意としながらも、宮本亜門のミュージカルから、LOVE PSYCHEDELICOの全米ツアーなど、ジャンルの壁を越えて活躍するドラマー。また、V-Drumsのデモ・パフォーマンスを日本全国及び海外でも公演するV-Drumsの伝道師?!でもある。自己のバンドLIFE ON EARTHで、2006年、日本人アーティストで初めてザ・ローリング・ストーンズ中国・上海公演のオープニング・アクトで演奏するなど、現在も様々なアーティストのレコーディングやライブでも活躍中。

Akira Yamazaki Official Website:
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