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第42回:OCTAPAD SPD-30~自由度の高い音作り機能と強力なマルチ・エフェクト~

みなさん、こんにちは。

前回前々回と取り上げてきたOCTAPAD SPD-30。世界中のありとあらゆる打楽器の音色を搭載したライブラリーの豊富さと、それらの音を重ね合わせて新しい音色を作り出すレイヤー機能についても詳しく紹介してきたね。

さて、今回はOCTAPADの音作り機能にさらに踏み込んでみよう。音色にこだわりたいユーザーの気持ちにもしっかり応えてくれる、細かい音作り方法を紹介してみるよ。そして、作った音色をさらに変化させる強力なマルチ・エフェクトも合わせて紹介しよう。

OCTAPADのもっとも際立っている魅力は、フレーズ・ループ機能を使ってライブ・ステージで新しいパフォーマンスができること。しかし、それだけではない隠された魅力が、まだまだあるんだね。OCTAPADは、使えば使うほど楽しくなるよ。

OCTAPAD SPD-30

▲写真1:OCTAPAD SPD-30

自由度が高い音作りのパラメーター

パラメーターとは、動作を指定する設定値のことだね。

元からある音色の音程を変えたり、その他にも音の長さや明るさなど、いろんな方面から自分好みの音色に変化させられるんだ。音色を飛び道具的に使いたい時には極端な設定が可能だし、細かい変化にまでこだわりたい時には、ほんの微妙な調整もできるところが、プレイヤーにとってはとても大切なんだよね。

▲画像2:多彩なパラメーターの設定画面だ。

画面を見ながら設定できるマルチ・エディット機能

8つの全パッドの設定値を同時に画面で見ながら、10種類の音色調整が可能なのだ。目で見て分かりやすいのはうれしいね。

このマルチ・エディットの画面では、画像3のように画面下の[MULTI SEL]ボタンを押しながら選択したいパッドを叩けば、選んだパッドの設定を同時に変えることができるんだ。複数のパッドの設定値を一気に変えたい時に便利だね。マリンバやスティール・パンなどの「音階打楽器」のキットを作る時にも重宝するよ。

▲画像3:このボタンを押すとマルチ・エディットの画面に進む(左)。調整したいパラメーターを選択する。ここではチューニングを変えてみよう(右)。

▲画像4:画面中の「A」「B」はレイヤー機能で重ねた2つの音色だ。前回紹介したね(左)。[MULTI SEL]のボタンを押しながら、複数のパッドを順に叩いて選択すれば、一気にチューニングの変更ができるのだ(右)。

音作りは自由なイメージで行おう

では、音色を調整する各パラメーターをそれぞれ紹介してみよう。いろんなことができるから楽しいよ!

●Tuning(チューニング)

チューニングとは、音程を変える設定のこと。音階楽器は正確なチューニングが必要だけど、ドラムやパーカッションとして使う音色の場合は、耳で聴いて気持ちいいポイントに合わせればOKだ。数値的に半端でも、自分の耳とセンスを信じて思いきって設定しよう!

▲画像5:パーカッションのコンガの音程を変えてみよう(左)。インスト「A」のツマミを回してチューニングを変更しよう(右)。

▲どんな楽器のチューニングも簡単。

●Coarse Tune(コース・チューン)

これはTuning と同じ設定だけど、ツマミを回すと設定値が100ずつ変わるんだ。

音階打楽器のキット作成時や、キーを変更したい時には、半音ごとに変えられてとても便利なんだよね。

では音階系のキットで試してみよう。インストA、Bの2つの音色が重なってハーモニーになっているパッド1つを叩きながら、片方のインストだけ、だんだんチューニングを変えてみるよ。

▲ツマミで簡単に調整できる。

●Muffling(マフリング)

マフリングは、いわゆるミュートのことだね。ドラムのヘッドにガムテープを貼るのと同様に、響きを短くする設定だ。例えばドラムのタムタムなど、単音で聴くと音が「ドーン」と長い方がいい音に聴こえるよね。しかし、細かいフレーズを叩く場合には、音が長いとフレーズが濁って聴こえる場合があるんだ。そんな時にはマフリングで音の残響を短めにしてみよう。フレーズの歯切れがよくなり、カッコよく聴こえるよ!

▲フレーズの後半がマフリングしたサウンド。

●Soft Attack(ソフト・アタック)

音の立ち上がりの設定。通常は値が【0】で、音が鋭く立ち上がるんだけど、数値を大きくすることで、逆に音の立ち上がりを丸くすることができるんだね。例えば、金物のパーカッションなどがアンサンブルの中で目立ち過ぎる時に使うと、音量はそのままに、存在感だけを和らげることができるんだ。

じゃあ、アフリカン・パーカッションで試してみよう。アピトゥアという鉄製ベルの音がやや目立つので、ソフト・アタックをかけてみよう。一旦しっかりかけて、その後ほどよい数値に戻してみるね。後半はバランスがよくなったのが分かるかな?

▲フレーズの後半が少しソフト・アタックをかけたサウンド。

音色調整のパラメーターはまだまだあるよ。

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Profile

山崎 彰(やまざき あきら)

山崎 彰(やまざき あきら)

大阪府池田市出身。熱いファンク・グルーヴを得意としながらも、宮本亜門のミュージカルから、LOVE PSYCHEDELICOの全米ツアーなど、ジャンルの壁を越えて活躍するドラマー。また、V-Drumsのデモ・パフォーマンスを日本全国及び海外でも公演するV-Drumsの伝道師?!でもある。自己のバンドLIFE ON EARTHで、2006年、日本人アーティストで初めてザ・ローリング・ストーンズ中国・上海公演のオープニング・アクトで演奏するなど、現在も様々なアーティストのレコーディングやライブでも活躍中。

Akira Yamazaki Official Website:
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