mnavi Academy

GUITAR 第17回:GT-10:歪み系エフェクト全解説 中野豊

多くのギタリストにとって、ギターとアンプの次に重要視するのが「歪み系エフェクター」なのではないでしょうか? GT-10には、全25タイプの歪み系エフェクトが搭載されており、伝統的なファズやオーバードライブからディストーションはもちろん、ブースターやハイゲイン・サウンドまで、あらゆる歪みサウンドを楽しめます。そこで今回は、GT-10搭載の歪み系エフェクト(OD/DS)の全タイプについて解説してみましょう。

歪みタイプ全解説~前半


●BOOSTER

ブースターは、それ自身が歪むというよりは、アンプに送る音量を上げるためのものです。アンプだけですでに歪んでいるよう場合に、さらなる歪みを加えることができます。特性の異なる3機種のブースターによって音質も変化します。

【Mid Boost】
中域が強調され、低域と高域をカットするように動作します。音を歪ませると低域がブーミーになるタイプのアンプで使うと、タイトでリード向きのサウンドを得ることができます。

【Clean Boost】
その言葉の通り、歪みを得るためというよりは、「クリーン・サウンドを少し甘くして太さを加えたい」という場合に重宝します。タッチに反応して音が変化するので、弾き心地も極めて良好です。

【Treble Bst】
歪みサウンドに、さらなるエッジを効かせることが可能なタイプ。ギターやアンプの特性が、甘くなり過ぎと感じる場合にも有効です。

▲写真2:OD/DSの設定画面。タイプを選び、コンパクト感覚でパラメーターを調整します。


●BLUES

▲写真3:これはコンパクトのブルース・ドライバー、BD-2。

コンパクト・エフェクターのBD-2がそうであるように、"ブルース専用"というわけではなく、クランチ系の歪みを得るには最適のタイプと言えそうです。

ややドンシャリ傾向の【Blues OD】、中域に艶のある【Crunch】、比較的フラットな【Natural】の3タイプが用意されています。クリーン系のアンプを少しだけジャリっとさせたい時に使ってみてください。


●OD

▲写真4:歪み系エフェクターの名機、オーバードライブOD-1とターボ・オーバードライブOD-2R。

マイルドでキメの細かい歪み方をするタイプで、中域がやや張り出してくるのが特徴です。クリーン系のアンプと組み合わせると渋めのサウンドになりますが、歪み系アンプをさらにブーストさせる場合にもよく使われるタイプです。

【OD-1】
高域と低域が削られるので、結果的には中域が強調されているように聞こえるようになります。そのため、ミッド・ブースターとして使うギタリストが多く、ドンシャリ系のスタック系アンプとの組み合わせが定番です。

【T-Scream】
上の【OD-1】と傾向は似ていますが、低域の削られ方がやや少なく、ハイエンドがさらに甘くなる印象です。クランチ系のコンボアンプと組み合わせる人も多いですね。

【Turbo OD】
コンパクト・エフェクターのOD-2風のサウンドで、OD-1よりも歪みが多くサステインも長めです。中域が突出する傾向は、OD-1と同じです。

【Warm OD】
フラットさが特徴のオーバードライブ。低域が削られないので、クリーン系アンプとの相性も◎。


●DIST

▲写真5:お馴染みのディストーション、DS-1。

コンパクト・タイプのDS-1に代表されるような、荒々しい、激しい歪みが得られるタイプを「ディストーション」と呼ぶことが多いようですね。

【Distortion】
オーソドックスなディストーション。DS-1と同様に、明るく粗い歪みが特徴です。パワー・コードをかき鳴らしたり、歪み系アンプと組み合わせたリード向きのディストーション・サウンドは、お馴染みの定番サウンドと言えるでしょう。

【Mild DS】
先の【Distortion】よりもサウンドが甘めで、しかもアタック感がより出てくるので、低音弦(特にシングル・コイル系)を弾いた時に、抜けの良いサウンドを作ることができます。

【Mid DS】
中域にかなりクセがありますが、艶やかで伸びのあるサウンドが簡単に作り出せます。個人的には、ハムバッカーのギターとクランチ系のアンプとの組み合わせがお気に入り。


●CLASSIC

モデリング系の【RAT】、【GUV DS】、【DST+】という3機種が搭載されています。アンプで歪ませたようなナチュラルな歪みではありませんが、【Drive】を下げ目にしてブースター的に使ったり、激しく歪ませてリフやメロディを弾く場合にも適しているでしょう。


●MODERN

クリーン系アンプ特有の歪みサウンドを出せるタイプで、3種類が用意されています。

【MODERN DS】
深い歪みが得られるタイプです。【Drive】を上げれば、バッキングからソロまで幅広く使えます。

【Solid DS】
エッジの効いたインパクトの強いサウンド。低域もしっかり出ているので、オケに埋もれない単音リフにもバッチリ!

【Stack】
ネーミングの通り、マーシャル的なスタック・アンプ系の歪みサウンドをすぐに鳴らせます。