この原稿を書いているのは、2010年1月2日。 年末から今年のお正月は、のんびりとギターを弾きながら過ごしています。みなさま、今年もよろしくお願いします。
さて、前回が最終回のつもりであったeBand JS-8連載。ところが、その後も引き続き使っているうちに、とても便利な活用法をいくつか発見しました。そこで今回は、まずeBandの"中野流活用法"からご紹介したいと思います。
さらに、これまでの連載で取り上げることができなかったその他の製品や、この1月に発表されたばかりの新製品についても、ちょっぴりと書いてみようと思います。
eBand~私的セッティング例
前回でご紹介したとおり、自宅でギターを弾く際に、僕にとって欠かせない機材となったeBand。以前だったら、目的によって複数の機材を使い分けなければいけなかったことが、これ1台で、すべてできてしまう。これは本当にスゴイことだと思います。そんな、僕のeBandライフをご紹介しましょう。
●その1:パソコンの音楽をeBandで再生/録音する
eBandとパソコンをUSB接続するだけで、パソコンの中にあるオーディオ・データ(市販のCDから取り込んだ音楽など)を直接eBandのスピーカーで鳴らせます。
普段、パソコンで音楽を聴いていてコピーしたいフレーズがあった場合、これまではパソコン側のオーディオ・プレーヤー・アプリケーションで、何度も巻き戻しをしながら繰り返し再生していました。eBandのスピーカーで再生する方法を利用すれば、eBand側の[REC]ボタンを押すことでコピーしたいフレーズがすぐに録音できます。もちろん、フレーズ・トレーナー機能を駆使して再生スピードを変えたりすれば、楽勝で耳コピできるっていうわけです。ギターもケーブル1本でつなぐだけ。とても手軽です。
ライブDVDや教則DVDを見ている時も、まったく同様に練習したいフレーズをすかさずeBandで録音。こうすれば、DVDの巻き戻しや早送りよりも簡単に、目的のフレーズを確認して再生できます。ネット上の音源だって録音OK。YouTubeなどの動画サイトで見つけた映像に合わせて演奏することも可能です。フレーズだけではなく、本格的な内藏エフェクトを使ってサウンドまでコピーできるのは、とても面白いですよ。

▲写真2:eBandの活用で、音楽を聴くことそのものが、さらに楽しくなりますよ!
●その2:譜面に書かれたフレーズの雰囲気を手軽に掴む
ギター雑誌に掲載されている大量の譜面。「○×風ソロ・フレーズ」などと紹介されていても、単音で弾いただけでは、どんな感じなのかよく分からなかったりしますよね。特に「こんなコードには、こんなスケールを使えばOK!」といったような譜面の場合、そのサウンドをイメージするのは、なかなか難しいものです。
もちろん、ボスRCシリーズやMTRなどのレコーダー、DAWソフトなどを使ってバッキングとソロ・フレーズを実際に重ねてみれば、紹介されている譜面の雰囲気も掴めるでしょうが、そこまで機材をセッティングしてから雑誌を読むというのは、ちょっと面倒でしょ? そんな時、eBandが役立ちます。まずバッキングを録音し、それを再生しながら譜面のフレーズを弾いてみることで、紹介されているフレーズが手軽に確認できるのです。
その際、コード進行が循環コードなどの場合に便利な方法があります。前回にご紹介した「フレーズ・ループ機能」を使ってもいいのですが、オススメは「A<>Bリピート機能」です。
例えば......。
・ステップ1
▲最初にカウントを入れて、ラフに録音します。
・ステップ2
▲コードの部分だけリピート設定します。
このように、アッという間に練習できちゃうのです。このA<>Bリピート機能のスゴイところは、それぞれのオーディオ・データのリピート設定をずっと覚えていてくれること。他のオーディオを再生したり、電源を切った後でも、そのフレーズ(オーディオ・データ)を再生すれば、いつでもすぐに同じ練習ができるのです。

▲写真3:リピート区間の微調整も簡単です。
このように、機材のセッティングなどに時間をかけずにすぐに演奏できるので、僕のようなナマケ者(笑)でも、効率よく練習できます。そして何よりも、ギターを弾くことが「とても楽しい」ということを、改めて実感しています。
ボス・チューナーのラインナップ紹介
さて、ここからはすでに発売されているボス製品を紹介しましょう。
昨年、ボス・チューナーのラインナップが一新されました。プロ・ユースのフラッグシップ・モデルTU-1000は、昨年行われたKANさんのツアーでも使用してみましたが、大型のディスプレイがステージ上でも見やすく、チューニングがとてもしやすかったです。
TU-12EXは、針式チューナーのスタンダード・モデルとして長年多くのギタリストに愛用されていたTU-12をベースに、現代風にグレード・アップしたモデルです。アナログの針式が好みなら、これがオススメです。薄型軽量になり、バッテリーが単4電池×2本になりました。
TU-88は、メトロノームやヘッドホン・アンプ、オーディオ・ミキサーなどの機能を備えた多機能なモデル。ライブ・ステージにはもちろん、本番前の楽屋でも活躍しそうですね。
これらの他にも、小さくてリーズナブルなTU-80や、ボス初となる管楽器用チューナーTU-12BWなど、用途や予算によって選べる、幅広いラインナップとなっています。
コンパクト・タイプの新チューナーTU-3
スタンダード・モデルとしてすっかり定着したコンパクト・タイプのチューナーTU-2の後継機種、TU-3が発売されました。
旧モデルのTU-2は、暗い場所でも表示が見やすいことから、ステージ上はもちろん、舞台袖でチューニングを行うことの多いプロのローディーさんたちが使っているのをよく見かけました。
新しいTU-3にはさらに高輝度モードが搭載され、昼間の野外ステージのような明るい場所でも、表示がとても見やすくなりました。LEDの数もTU-2の11個から21個と増え、測定&表示精度がアップしています。
カタログ的なスペック面だけを比較すると、TU-3とTU-2の違いは以上となります。しかし、チューナーの本当の評価は、スペックでは表されない実際の使用感こそが重要です。そこで、TU-2とTU-3を並べて、同じギターでチューニングしながらテストしてみました。
普通の環境では、どちらも問題なくチューニングできるので、ちょっと過酷な条件で比較してみましょう。
まずは、チューナーをオンにしてから、実際のチューニングが行えるまでの起動時間のチェックをしてみます。普通はオンにしてからチューニングしますが、あえて先に弦を弾いて、その状態のままチューナーをオンにしてみます。
結果は、TU-3の圧勝。これなら曲中など時間に余裕がないようなシチュエーションでも、素早くチューニングの確認が行えますね。
次に、反応速度をチェックしてみました。チューナーをオンにして、クロマチック・モードでスケールをプレイ。すると、TU-3はとてもスムーズにピッチを検出してくれます。速弾きフレーズでも、ちゃんと反応がついてきてくれるあたりは、見事!
TU-3には、チューニングが合うとそれを知らせてくれる「アキュピッチ・サイン」という機能が搭載されています。光の流れでピッチの高低を表示してくれる「ストリーム・モード」を使用している時にも、このアキュピッチ・サインの表示が見やすく、とても気に入りました。
最後に、弦を1度弾いて音が減衰しはじめてから、どの位の時間まで正確にピッチを検出してくれるのかをチェックしました。その結果、TU-3はかなり長めのリリース音でも、きちんと認識してくれることが分かりました。つまり、何度も弦を弾かなくても、楽にチューニングが行えるということなんですね。
これまで、TU-2を使っていて何の不満もなかったので、実はTU-3にそれほど注目していなかったのですが、今回のテストでとても気に入ってしまいました。次のツアーにはこれを持って行きたいな~、なんて思ってます。
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