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第37回:BR-800連載その2~注目の新機能を紹介~

みなさん、お待たせいたしました! スタイリッシュなデザインと豊富な機能、そして何よりも優れた音質を誇るボスBR-800が、いよいよ7月下旬に発売されます。今回はレコーダーとしてのBR-800のさまざまな機能をご紹介します。

まずは、BR-800ならではの新しい機能の解説の前に、ボス"BRシリーズ"共通の、Vトラックの概念から復習してみましょう。

BR-800

▲写真1:BR-800

レコーダー部の基本性能をチェック

それではまず、BR-800の基本的な機能を確認してみましょう。

●トラック構成

同時に再生できるトラックは、「モノラル×4」+「ステレオ×2」の8トラック構成。しかも各トラックに、それぞれ8つのVトラックが用意されていますから、トータルで64トラックに録音することが可能です。録音した複数の素材を「バウンス(複数トラックをひとつのトラックにまとめること)」することによって、多くの楽器を録音して、サウンドの分厚い作品を仕上げることもできます。

例えば、図2のように楽器類を各トラックに録音した後、すべてを「7/8トラックのVトラック2」に『楽器ALL』としてまとめることができるのです。

▲図2:「Vトラック」と「バウンス」の説明図。バウンス先にVトラックを指定することも可能です([MENU]→[MASTERING]という機能を使います)。

次に、バウンスした『楽器ALL』の音を再生しながら、空いているトラックに別の素材(ここではコーラス)を録音します。そのコーラスを、これまた同様に「5/6trのVトラック2」にバウンスすることもできるのです(図3)。

リード・ボーカルは、いくつものテイクを録って、後からベストなテイクを選ぶなんていう方法もよく行われます。その際も、Vトラックを活用すると大変便利です。

このように、膨大な録音トラックを駆使することで、多彩な楽器のアンサンブルによる作品を作っていくことも可能な製品なのです。

▲図3:トータルで、9パートの楽器と4パートのコーラス、そしてリード・ボーカルを2テイク録った状態です。

●録音メディア

BR-800は、SDカードに直接データを記録(録音)する仕様になっています。現在、SDカードは非常に普及しているメディアですので、大容量タイプのものでも、比較的、低価格で購入できますね。ですから、複数枚のSDカードを用意して使い分ければ、データの管理も簡単です。以前のように容量を気にすることもなく、バンバンとレコーディングしていきましょう!

▲写真4:SDカードの挿し替えも簡単!

アコギをレコーディング!

それでは、実際に録音作業を行ってみましょう。まずは本体に搭載されている「内蔵ステレオ・マイク」を使って、アコースティック・ギターを録ってみます。

●録音の準備

最初に、入力感度を調整します。インジケーターが点灯しっぱなしにならない程度に設定します。

▲写真5:[INPUT SENCE]ツマミ上のインジケーター(ピーク・ランプ)に注意!

次にディスプレイのメーターを見ながら、録音レベルの調整をします。なお、各トラックのフェーダーの位置は、録音レベルには影響しません(フェーダーは、録音済みの音の再生レベルを調整するものです)。

▲写真6:録音レベルは[REC LEVEL]ツマミで調整します。

▲写真7:レベル・オーバーにならないように!

あとは、録音したいトラックを選択します。ステレオで録音したい場合は、「MODE」を【STEREO REC】と設定すれば、「5/6トラック or 7/8トラック」だけでなく、「1/2トラック or 3/4トラック」をステレオ・トラックとして扱うことも可能になります。

この段階で、録音ソース(楽器)に合った内蔵エフェクター(インサーション・エフェクト)が自動的に立ち上がるのがBR-800の便利なところですが、ここではエフェクターはオフにして、BR-800の基本的な音質を確認してみます。

さあ、これで準備完了。[REC]ボタンを押して、レコーディングしてみましょう!

●録音&エフェクト調整

録音が終わったら、再生してサウンドをチェックしてみましょう。まずはピュアなアコースティック・ギターのサウンドを聴いてみてください。

この時、再生音にリバーブやディレイ/コーラスといったエフェクトをかけることが可能です。これらの効果はいっしょに録音されるものではないので、後からいくらでも調整することができます。BR-800には、従来のBRシリーズよりも高品位となったリバーブが搭載されているので、美しいアコースティック・ギター・サウンドを演出できます。

さらにイコライザーやコンプレッサーで味付けをすれば、市販のCDにも匹敵するサウンドを作り上げることも夢ではありません。

▲写真8:深めのリバーブとコーラス &マスタリングFXをかけてみました。

BR-800は、内蔵リバーブの音質もさらに向上していますし、イコライザーも、このクラスとしては初めて3バンド仕様となっています。全トラックに個別のコンプレッサーをかけたり、オケ全体にマルチバンド・コンプを中心としたマスタリング用エフェクトをかけたままで、録音やミックスが行えるようになっている点も、作品のクオリティをアップするために一役買ってくれそうです。

●リトライ・ボタン

BR-800には、新たに「リトライ・ボタン」が搭載されました。これは、演奏に失敗した場合などに、録音ボタンを押したポジション(つまり、録音開始ポイント)にワンタッチで戻れる機能です。何度も演奏し直して、最良のテイクを録りたい場合に、特に便利です。

なお、ヘッドホン端子から出力される音量&音質もバッチリで、気持ちよく演奏できました。

▲写真9:[RETRY]ボタンを使えば、戻る小節を指定する手間がいりません。

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Profile

中野 豊(なかの ゆたか)

中野 豊(なかの ゆたか)

現在KANのサポート・ギタリストとしてツアーやレコーディングに活動する多忙なギタリスト。ファンキーなリズム・ワークからロック・フィール溢れるソロ・ワーク、呼吸感のあるオブリガードなど幅広い音楽性を持つギタリスト。エフェクターを含む楽器・機材への造詣も深く、全国展開中のBOSSや Rolandのワークショップの講師として、実践的なクリニックが好評を博している。

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