シチュエーション1:サウンド・メモをデータ・ベース化
ギター・リフやコード進行、メロディの断片だけなら、第36回でご紹介したソング・スケッチ機能(『気軽に何でも録音しちゃおう!』の章をご参照ください。)を使ってデータ・ベース化するといいでしょう。

▲写真4:次々にサウンド・メモを録音/再生できるソング・スケッチ機能。
特定のコードにメロディを重ねるなど、複数のパートのアイディアをBR-800で録音した場合は、2ミックスを本体もしくはDAWソフトウェア等にバウンスすればOK。 MP3フォーマットなどに変換して、 iTunesなどの音楽アプリケーションで管理する方法もいいですね。
アイディアを思いついた瞬間は、「それほどのフレーズでも......」と感じても、それを寝かせておいて後日聴き直すことで、新たな発想が生み出されることもあります。そのような場合に、すぐに起動して使えるBR-800なら、思い浮かんだフレーズを忘れてしまう前にサウンド・メモとして残しておけるというわけです。断片的なフレーズでも、思いついたアイディアはどんどん録音しちゃいましょう!
シチュエーション2:バンド練習&簡易レコーディング
バンドのリハーサルにレコーダーを持って行って録音/確認作業などを行っている方も多いと思います。BR-800は、本体内蔵のステレオ・マイクですぐに録音できますから、そのような利用法も可能ですが、ここでは1歩進んだ使い方をご提案しましょう。
例えば、バンドでオリジナル曲のアレンジを考える場合、限られた時間の中でアイディアを煮詰めていくのは、結構プレッシャーになってしまう方も多いのでは? そこで、すでに出来上がっているパート(例えばドラム&ベース)だけを演奏してもらい、それを録音して、自宅でじっくりギター・フレーズを考えるなんていう場合に、BR-800はとても便利だと思います。そのまま、空いたトラックに思いついたアイディアをどんどん録音できるのは、MTRならではのメリットです。
ギターだけでなく、ベース抜きのオケを作ったり、カラオケ状態を録音して、家で歌詞を考えるなんていう使い方もアリです。
シチュエーション3:本格的なバンド・レコーディング
BR-800を使って、さらに本格的なレコーディングを行うことも可能です。いろんな方法の中から一例を挙げてみましょう。 バンド全員で演奏しながら録音する方法もありますが、ここでは各パートを1人ずつ録音する方法を紹介してみます。
まず、スタジオに入る前に仮オケを作っておきます。内蔵のリズム・マシンを使って、ベース、ギター、キーボード、ボーカルなどを録音し、トラック数が多い場合はバウンスしてまとめておきます。簡単な譜面を書き、小節番号を入れておくと、スタジオでのパンチイン/アウトなどの作業時に便利ですよ。
スタジオではドラムから録音するといいでしょう。BR-800は4トラックを同時にレコーディングできますから、マイクを4本用意してください。どの位置にマイクを立てるかは試行錯誤する必要がありますが、キック、スネア、それにオーバーヘッド×2本(ステレオ)の4本を基本に録ってみてください。

▲写真5:マルチ・レコーディングの設定も簡単です。
ベースやギターはライン録音でOKなら自宅に帰ってから録音してもいいですが、アンプのサウンドが必要なら、スタジオで録ってしまいましょう。ラインとアンプの両方の音を録っておいて、後からいい方を選んでミックスするのも楽しそうです。
ギターを録る場合も、2本のマイクを立てて録音してみてください。マイクの種類やスピーカーを狙うポイント、距離などでサウンドが変わりますから、2本のマイクの音を別トラックに録っておけば、後でミックス・バランスを調整できます。オンマイク(スピーカーとマイクの距離が近い)の音とオフマイク(距離が遠い)の2つの音を混ぜるのは、プロのレコーディングでもよく行われる手法です。

▲写真6:【INPUT=INPUT1&2】、【MODE=STEREO REC】と設定します。
環境的に自宅でのボーカル録音が困難な場合は、スタジオで録ってしまいましょう。たくさんのテイクを録っておいて、後でいいとこ取りをする方法がオススメです。繊細なサウンドが録音できるコンデンサー・マイクの使用も、もちろんOKですよ。

▲写真7:【INPUT4】のファンタム電源をオンにすると、コンデンサー・マイクが使用可能です。
シンセなどライン録音ができるパートは自宅で録音して、あとはミキシング作業を行えば楽曲の完成です。ミキシングの作業は本体でも行えますし、DAWソフトウェアに素材を取り込んで、パソコン上で作業してもいいでしょう。
このような方法は、バンドに限らず、個人で全パートを受け持つ多重録音の場合でも有効です。スティービー・ワンダーやトッド・ラングレンのように、ドラムも含めてすべての楽器を自分で演奏するなんていうレコーディングは、僕もいつかやってみたいと思っています。しかも1人であれば、多くのリハスタで採用されている個人練習システムを利用して、格安で作業が行えるというメリットもありますよ。
シチュエーション4:ライブ・レコーディング
バンドでライブをやる場合も、演奏を録音して後で聴きたいですよね。ライブハウスのような小さい会場で録音する場合、PA担当の方にライン録音をお願いすると、どうしてもボーカルが大き目のバランスになってしまうことが多いと思います。
一方、マイクで録音すると、バランスはよくても、各楽器の音の分離が悪くなってしまうのも避けられない現象です。そこでBR-800を使って、ラインとマイクの両方を録っておき、後でミキシング~マスタリングを行えば、より高品位なサウンドでライブ録音が行えます。
ビデオ・カメラで撮影を行っている場合も、音声はBR-800で録音したオーディオ・トラックに差し替えて映像の編集を行えば、ライブ・ビデオのクオリティも上がりますし、制作自体も楽しくなるでしょう。
シチュエーション5:遊び感覚で自宅練習
これまでの連載でもたびたび書いていますが、BR-800はギターの練習時にも、ぜひ使ってみてください。セッティングが面倒な機材は練習には向きませんが、BR-800ならチューナーからエフェクターまですべての機能が入っていますから、遊び感覚で気軽に練習できます。
また、eBandと同じように「フレーズ・トレーナー」機能も搭載されていますから、楽曲のコピー(耳コピ)にもとても便利です。楽曲を1曲丸ごと取り込むのなら、パソコン上で「ウェーブ・コンバーター」を使うと便利。曲の一部を取り込むなら、トラックに直接録音してしまう方法がオススメです!
センター・キャンセル機能を使えば、ボーカルやギター・ソロを消して、楽曲をカラオケ状態にして再生することも可能です。

▲写真8:ピッチを変えずに再生速度を半分にできます。
さて、いかがだったでしょうか? スタイリッシュなデザインで高音質&高機能のレコーダー、BR-800。楽曲制作はもちろん、いろんな使い方ができるでしょう? 僕も今後、いろいろな場所で使ってみようと思っています。さらなる使い方を発見したら、またこのコーナーでご紹介しましょう。
それではまた来月!!
- 1
- 2








