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第45回:GR-55連載その2 ~プリセット・パッチの中身を見てみよう!~

いよいよ発売されたギター・シンセGR-55。GKカテゴリー・サイトでのサウンドや映像は、もうご覧になりましたか? GR-55ならではのサウンドをたくさん聴くことができますので、まだの方はぜひどうぞ!

さて今回は、プリセット・パッチがどのように設定されているか、その中身をちょっと覗いてみようと思います。実はそれほど複雑なことが行われているわけではなく、誰でも簡単にパッチを作成、エディットできる製品なんですよ。

▲写真1:GR-55

シンプルで分かりやすいパネル・デザイン!

解説に入る前にパネル部の各ボタンを確認しておきましょう。

▲写真2:パネル上にはシンプルで扱いやすいボタンが並べられています。

・[PAGE]ボタン
・[EDIT]ボタン
・[ENTER]ボタン
・[EXIT]ボタン

これらは、それぞれ名称が書いてありますので、一目瞭然ですね。
ダイヤルとカーソル・ボタンで、操作も手軽です。

プリセット・パッチ「Organ,Pf&OD Gt」を例にGR-55の内部を解説

それではプリセット・パッチを元に、そのサウンドの中身を解説してみましょう。

最初にプリセット・パッチ「Organ,Pf&OD Gt」の音を聴いてみてください。名前の通り、3種類の音(オルガン、ピアノ、ギター)が重なっているのが分かると思います。

▲プリセット・パッチ「LEAD 29-2:Organ,Pf&OD Gt」(Sound styles suitable for POPS)

●STEP1:音源と音量設定を決定する【TONE】の探索

では、「Organ,Pf&OD Gt」の中身を見てみましょう。[EDIT]ボタンを押すと、写真3のような情報がディスプレイに表示されます。

▲写真3:各パートの音色と音量が表示されたディスプレイ。

1段目は【PCM1】で、2段目は【PCM2】。つまり、シンセ系の『PCMトーン』が表示されています。それぞれ、オルガンとピアノの音色が選ばれている状態です。

一方、3段目の【MODEL】は『COSMモデリング・トーン』。いわゆる、ギター・モデリングです。ここでは、ピックアップにP-90を搭載したエレキ・ギターのモデルが選択されています。4段目では、ギター本体のピックアップの音がオフに設定されていることが分かります。

一番左側のインジケーター風の表示を切り替えるだけで、各パートの発音をコントロールすることが可能です。

音色の組み合わせ変更もこの画面で簡単に行えます。ギター・モデリングを変えるには、当該パートの表示を反転させ、ダイヤルを回すだけ。候補リストが表示されます。

▲写真4:P-90搭載のエレキ・ギターからストラトキャスターに変更。簡単すぎる~!

セレクトしたギター・モデリングの大まかな設定を変更するだけなら、写真3の画面状態で[右カーソル]ボタンを押すと写真5のような表示となり、調整が行えます。

PCM(シンセ)セクションでは、オクターブ・ピッチやフィルター、エンベロープの変更が可能です。このあたりについては、次回以降で詳しく説明したいと思います。

▲写真5:ギターのピックアップ・セレクトやトーン、ノイズ・サプレッサーの変更が可能。

●STEP2:【EFFECT】部分を見てみましょう!

【PAGE】の[右]ボタンを押すと、次のような画面が表示されます。

▲写真6:もちろん、パッチによって表示されるエフェクトは異なります。

1段目が【AMP(プリアンプ)】で、設定では【MS 1959 I】になっていますね。この設定も3種類のベース用アンプを含め、計42種類のアンプ・タイプからセレクトできます。

2段目の【MOD(ギター用エフェクター)】は【FLANGER】が選択されていますが、ここではエフェクト自体がオフになっています。

3段目の【MFX(マルチ・エフェクター)】は【VK ROTARY】。オルガン用のロータリー・エフェクトが選択されています。【MFX】には、主にシンセ用エフェクターとして使いやすいものが数多く搭載されています。

4段目の【DELAY(ディレイ)】はオンになっていますが、【EFFECT LEVEL】が【0】になっていますから、実質的にはかかっていない状態です。【REVERSE】や【ANALOG】など、ディレイのさまざまなモードの変更も可能です。

[下カーソル]ボタンを押すと、画面が下へスクロールし、【REVERB(リバーブ)】、【CHORUS(コーラス)】、【EQUALIZER(イコライザー)】などの設定画面が出てきます。

ここでも[右カーソル]ボタンで、主要なパラメーターに簡単にアクセスができます。より細かい設定を行いたい場合は[ENTER]ボタンを押します。これによって、ボスGT-10と同様、すべてのパラメーターにアクセスできるのです。

▲写真7:GTシリーズと同じようにスピーカーやマイクなどの設定変更も可能。

同様に、各エフェクトのパラメーターも設定できるのですが、ディスプレイ内の左上には、通常のギター・マルチ・エフェクターにはない【STRUCT】というタブがあります。これを選択すると次のような画面が表示されます。

▲写真8:【STRUCT】は「ストラクチャー」と読みます。エフェクターのルーティングを設定できる機能です。

この画面で、どの音に、どのエフェクターをかけて出力するかという信号の流れを設定できるのです。写真8の設定では、【PCM1】のオルガンが【MFX】のロータリー・エフェクトを通り、【PCM2】のピアノはバイパス、【MODEL(ギター・モデリング)】は【AMP】セクションの後に【MOD】のフランジャー(このパッチではオフ)を通って、それぞれが最終的にイコライザーにつながっていることが確認できます。

また、【DELAY】、【REVERB】、【CHORUS】には、すべての音(PCMトーン&COMSモデリング・トーン)を送ることができ、それぞれの量やバランスも設定可能です。ですから、「シンセはリバーブを多めにし、ギター・モデリングは少なめに」などといった細かい音作りもできるのです。

写真8が基本的なルーティングとなりますが、パッチによって自由に接続先を変更することも可能なんですね。例えば、

・シンセ音をギター・アンプに通して鳴らす
・ギター・モデリングをシンセ用のエフェクトに通す
・すべての音源に、並列に接続したエフェクトを同時にかける

など、自由度の高い設定を行うことができるのです。

▲写真9:これは上に挙げた例の3番目「すべての音源に、並列に接続したエフェクトを同時にかける」ように設定した画面です。

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Profile

中野 豊(なかの ゆたか)

中野 豊(なかの ゆたか)

現在KANのサポート・ギタリストとしてツアーやレコーディングに活動する多忙なギタリスト。ファンキーなリズム・ワークからロック・フィール溢れるソロ・ワーク、呼吸感のあるオブリガードなど幅広い音楽性を持つギタリスト。エフェクターを含む楽器・機材への造詣も深く、全国展開中のBOSSや Rolandのワークショップの講師として、実践的なクリニックが好評を博している。

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