Top > mnavi Academy Guitar > 第47回:GR-55連載その4 ~PCMトーン(シンセ音源部)をテストする~

guitar Back Number

第47回:GR-55連載その4 ~PCMトーン(シンセ音源部)をテストする~

前回ご紹介したモデリング・サウンドは、いかがだったでしょうか? ギター・タイプの設定を変更するだけで、あれだけのバリエーションが得られたことは、演奏した僕自身が驚いています。前回の記事を見逃した方はバックナンバーも、ぜひご覧ください。

今回はもう一方のテーマ="PCMトーン"についてご紹介しましょう。このセクションでは、GKピックアップで拾われた、ピッチ(音程)、ベロシティー(ピッキングの強弱)、デュレーション(音の長さ)などをMIDIデータとして音源に送り、それを発音させます。通常のキーボード・タイプのシンセには“鍵盤の形をしたスイッチ”が搭載されていて、ギター・シンセでは“弦振動を解析している”という違いを除けば、基本的にはどちらも同じ仕組みだと考えていいでしょう。ただし、ギターの弦振動をMIDI情報に変換するためには、非常に高度なテクノロジーが使われています。従来のGRシリーズを弾いたことがある方は、最新モデルであるGR-55の追従性のよさにビックリすると思いますよ。

▲写真1:GR-55

シンセ音源部を弾いてみる

GR-55の特長の1つは、COSMモデリング・トーン(ギター)とPCMトーン(シンセ)をミックスできることです。しかしここでは、あえて従来のGRシリーズのように、PCMトーンのみを使ったサウンドを聴いてみてください。前モデルGR-20とはまったく違う、ハイクオリティな音源が搭載されていることが分かるはずです。映像でお見せできないのが残念ですが、これらは普通にギターで弾いていることを想像してください。

▲ピアノやエレピ系のサウンド

▲オルガンやマレット系のサウンド

▲サックスや木管系のサウンド

▲ブラス系やチェロのサウンド

▲シンセ系のサウンド

いかがでしょう?GR-55の凄さがお分かりいただけたと思います。

また、前にもご紹介したように、GR-55は2種類のPCMトーンを利用可能ですから、ただミックスして鳴らすだけでなく、さまざまなアイデアを表現できます。例えば、同系統のトーンでサウンドに厚みを持たせることもできますし、まったく異なるサウンドを重ねても面白いでしょう。

もし、どのパッチを選んでいても、意図しないノイズ音が鳴ってしまうような場合は、前回紹介したGKピックアップのセッティング(【SYSTEM】→【GK SETTING】→【VEL】内のパラメーター設定)を調整してみてください。特にミュートした時に、いらない音が鳴ってしまう場合には、【LOW VELOCITY CUT】の数値を上げると改善するかもしれません。ぜひ試してみてください。

▲写真2:僕も【LOW VELOCITY CUT】は初期設定の【5】から【7】に変更しています。

プリセットをエディットする

PCMトーンをエディットする方法をご紹介しましょう。GR-55には、基本的なエディットを簡単に行う方法と、フル・パラメーターを詳細にエディットする方法の両方が用意されています。

それでは、プリセット・パッチ「LEAD 05-2:EMOTIONAL LEAD」を例に挙げて説明しましょう。

▲写真3:「EMOTIONAL LEAD」は、シンプルなリード・サウンドです。

このトーンはPCM音源を1つだけしか使用していないので、分かりやすいと思います。まず[EDIT]ボタンを押すと、画面1段目の【PCM1=446 Saw Lead 1】のみがオンになっているのが確認できます。

▲写真4:[EDIT]ボタンを押すと、この画面に切り替わります。一番左がオン/オフのスイッチです。

それではサウンドを聴いてみてください。

▲プリセット・パッチ「LEAD 05-2:EMOTIONAL LEAD」

写真4の状態でカーソルの[左]ボタンを何度か押すと、写真5のような画面になります。では、この画面を解説していきましょう。

▲写真5:主要なパラメーターはこの画面で変更できます。

●TONEタブ【OCT(オクターブ)】

【OCT】は「オクターブ」のこと。当たり前のように思うかもしれませんが、通常のギターの音域と異なる設定にするだけで、普段弾いているフレーズでも、ギタリストにとってはかなり新鮮に感じるはずです。では、音を聴いてみてください。先ほどのプリセット・パッチ「LEAD 05-2:EMOTIONAL LEAD」のサンプル音と同じフレーズを弾いていますので、聴き比べてみると違いが分かると思います。

▲オクターブの設定を上げた演奏

●TONEタブ【CUT(カットオフ周波数)】

【CUT】では、音の明るさを増減できます(音色によっては変化しないこともあります)。いろいろ数値を変えて弾いていますので、音を聴いてみてください。

▲演奏中に【CUT】の数値を変化させています

●TONEタブ【ATK(アタック)】

【ATK】は「アタック」のこと。ピアノのようなくっきりしたサウンドから、ゆっくりと音が立ち上がるバイオリンのようなサウンドに変化させることができます。では、音を聴いてみてください。

▲演奏中に【ATK】の数値を変化させています

●TONEタブ【REL(リリース)】

【REL】は「リリース」のこと。演奏(弦の振動)を止めてから実際に音が消えるまでの"余韻"をコントロールします。長くする(数値を上げる)とベルのようなサウンドになります。

▲演奏中に【REL】の数値を変化させています

どうですか? 操作はとても簡単ですね。 弾きたいフレーズやテンポ、アレンジによって、これらの設定を変更すると効果絶大です。ここだけは、ぜひ押さえておきましょう。

▲ページの先頭へ

  • 1
  • 2
  • 次のページへ

Profile

中野 豊(なかの ゆたか)

中野 豊(なかの ゆたか)

現在KANのサポート・ギタリストとしてツアーやレコーディングに活動する多忙なギタリスト。ファンキーなリズム・ワークからロック・フィール溢れるソロ・ワーク、呼吸感のあるオブリガードなど幅広い音楽性を持つギタリスト。エフェクターを含む楽器・機材への造詣も深く、全国展開中のBOSSや Rolandのワークショップの講師として、実践的なクリニックが好評を博している。

完コピ魂

携帯電話着うたサイト「完コピ魂」。ロックの名曲をボスのエフェクターで完全再現。450曲以上を常時配信中!!

Yutaka Nakano Official Blog:
http://yutakanakano14.blogspot.com/