Top
mnavi Academy Guitar
> 第57回:GT-100連載その2~新しくなった『COSMアンプ』に注目~

mnavi Academy guitar Back Number

謎(!?)のパラメーター=【T-COMP】

最初に[EFFECT]ボタンを押すと、写真8のような画面が表示されます。左から3番目に見慣れないパラメーターがありますね。このパラメーターによって、アンプに音量的な負荷をかけることで生じる「コンプレッション感」を調整することができるのです。

▲写真8:パラメーターの左から3番目が、【T-COMP】です。

真空管アンプを大音量で使用することで得られるコンプレッション感は、その音量ゆえ、バンド・サウンドの中でバランスを取ることが難しいと言われています。GT-100はこの効果を積極的に、しかも演奏しやすい音量設定で得ることができるのです。つまり、実際のアンプでは音量調節によってのみ得られる音色変化(と弾き心地)を、自在にコントロールすることが可能なのです。

実際に使用してみるとわかると思いますが、かかり具合は繊細そのもの。パラメーターを【+1】上げただけで、ピッキングした時のタッチのニュアンスが変化します。パラメーターのレベルを増減して、気持ちいいと感じるところを探してみてください。

このパラメーターが素晴らしいのは、前述したような弾き心地の変化に対して、サウンドそのものは大きく変化しないところだと思います。コンプレッサーなどをかけて得られるサウンドとは異なり、とてもナチュラルな効果。ぜひ、積極的に使ってみてはいかがでしょう。

トーン・コントロールの効果

選択したアンプによってトーンの効き方が変わることに注意してください。特に【PRES(プレゼンス)】はブリティッシュ・コンボ系アンプを選んだ場合、ハイエンドを甘くするCUT系の効果(数値を上げるほど高域をカット)になります。

▲写真9:2ページ目はトーン。アンプではお馴染みのパラメーターですが、【PRES】の使い方には注意。

ゲイン・スイッチとソロ・スイッチの活用法

【SOLO SW】とは、あらかじめ用意されたソロ向きの音色に一発で切り替えられる機能です。選択したアンプ・タイプによりますが、クリーン系の場合は中域を持ち上げることによって、サウンドを若干ファットにすることができますし、歪み系アンプの場合は、それに加えて歪み量を増やすことも可能です。歪み系エフェクターやブースターを使ってソロ用の音色を作ることもできますが、設定が難しかったり、 面倒だと思う方は使ってみてください。僕はハムバッカー系ギターを使う時に、この機能を多用しています。

▲写真10:[ACCEL/CTL]ペダルに【SOLO SW】をアサインすれば、さらに便利。

また、【SOLO LEVEL】はブーストする量ではなく、【SOLO SW】をオンにした時の音量を決定するパラメーターです。バッキングとソロの音量差の調整が可能というわけです。

積極的に使いたい、スピーカー&マイクのセッティング

フェンダー系のプリアンプをスタック系のキャビに接続するなどといった、組み合わせの変更が可能です。また、収録するマイクのキャラクターを5種類の中から選択可能。ガッツのある定番ダイナミック・マイク【DYN57】、豊かな低音ときらびやかなアタックが特長の【DYN421】、レンジの広い【CND451】、暖かみのある繊細なサウンドの【CND87】など、代表的なマイクの中から選ぶことができます。

▲写真11:このパラメーターの設定が非常に効果的。積極的に使ってみてください。

【MIC DIS】はマイクからスピーカーの距離を設定します。使用している【SP TYPE】によって効き方が大きく異なります。【ON MIC】のほうが、レンジは広めになる傾向ですが、いろいろ試してみてください。

【MIC POS】はスピーカーに対し、どこを狙ってマイクを立てるのかを設定します。【Center】(スピーカーの中央)に近いほどハイエンドが強調されます。【5cm】を基準に増減してみてください。

▲写真12:実際のレコーディングやライブなどでマイクを立てる場合も相当気をつかいます。

実は、2台のアンプ・サウンドをミックスすることが可能な機能もあるので、マルチ・マイク的な設定もできるんです。これは次回で詳しく説明する予定です。

アウトプット・セレクトで状況や環境の変化に対応

もう1つ、ボス製マルチ・エフェクターのCOSMアンプの優れているところは、どんなシチュエーションでもその真価を発揮できることです。ライブ、レコーディング、練習などの状況や、どんな機材に接続するかといった環境の変化に強いことが大きな特長となっているのです。

ですから、自宅にてヘッドホンで音を作って、ライブではアンプを鳴らすといった場合も、パッチ設定を変更せずに、アウトプット・セレクトの設定を変えるだけで違和感なく演奏することが可能です。

▲写真13: JC-120に接続する場合は、このパラメーターをセレクト。

アンプのリターン端子に接続することもできます。この場合、ギター・アンプのパワー・アンプ部に直結し、音作りはGT-100内で行います。このように接続すれば、アンプ側のトーンをスルー(アンプによってはプレゼンスのコントロールのみ生きていることもあるので、確認が必要)できるので、迷いなく設定できていいかもしれませんね。

またこの場合は、アンプ側の入力感度とGT-100側のアウト・レベルを合わせることを忘れないように(-10dBと+4dBの切り替えスイッチが搭載されているアンプが多いです)。

▲写真14:JCの裏側パネルにあるリターン端子に接続する場合は、この設定です。

▲写真15:【LINE/PHONES】=ヘッドホンや自宅のステレオなどに接続する場合。

COSMアンプ内のパラメーターのうち、スピーカー&マイク関連のパラメーターは【LINE/PHONES】時だけ有効です。その他の設定の場合は無視されるので注意してください。

また、設定を変えなくてもヘッドホン端子にプラグを挿すだけで、自動的にヘッドホンのモードに切り替わる仕様になりました。これは便利~。

COSMアンプの説明は、実はこれで終わりではありません。さらなる機能もあって、サウンドを追い込むこともできるのですが、すべての機能を知る必要はありません。なぜなら、どの設定にしていてもいい音が得られるのが、GT-100の最大の特長だからです。

まだまだ語り尽くせないGT-100の魅力。来月も盛りだくさんでお届けします。お楽しみに!!

  • Check
Prev 1 2

Profile

中野 豊(なかの ゆたか)

中野 豊(なかの ゆたか)

現在KANのサポート・ギタリストとしてツアーやレコーディングに活動する多忙なギタリスト。ファンキーなリズム・ワークからロック・フィール溢れるソロ・ワーク、呼吸感のあるオブリガードなど幅広い音楽性を持つギタリスト。エフェクターを含む楽器・機材への造詣も深く、全国展開中のBOSSや Rolandのワークショップの講師として、実践的なクリニックが好評を博している。

完コピ魂

携帯電話着うたコンテンツ「完コピ魂」。ロックの名曲をボスのエフェクターで完全再現。450曲以上を常時配信中!!

完コピ魂 QRコード

Yutaka Nakano Official Blog:
http://yutakanakano14.blogspot.com/

ページの先頭へ