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Vol.50:タカハシヒョウリ&カメダタク(オワリカラ)

1stアルバム『ドアたち』からわずか10ヶ月にして、大きく音楽性を広げた2ndアルバム『イギー・ポップと讃美歌』を完成させたオワリカラ。“つきささる”というキー・ワードの下にレコーディングが行われたこのアルバムの制作過程を、タカハシヒョウリ(Vo/Gt)とカメダタク(Key)に語ってもらい、同時に、JUNO-Gを駆使したカメダのサウンド・メイク術を披露してもらった。

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「swing」の完成を境に、アルバムの全体像が掴めた

─ 2ndアルバム『イギー・ポップと讃美歌』は、どのようなコンセプトで制作したのですか?

タカハシ:ライブで1回“ドーン!”とやっただけで、歌詞や音楽が聴き手につきささるヤツ、それをアルバムとして作りたいというビジョンを持ってました。1stアルバム(『ドアたち』)は、既にライブでやっている完成した曲を入れるという感じでしたけど、今回はそのビジョンに向かって曲を作っていく感覚でしたね。

─ まさに、アルバムの1曲目「swing」のイントロの音で、一気にオワリカラの世界観が放出されていますね。

カメダ:冒頭の音は、ギターのカッティングと、それに合わせてユニゾンっぽく弾いているオルガン、そしてドラムがシンバルを連打している音なんですが、それらが混ざることで、ちょっと何の音だかわからない、面白い音像にできました。オルガンは、シンバルの帯域と被るようにわざとハイ上がりにして、シンバルの迫力に乗っかる感じにしたんです。

タカハシ:「swing」は、このアルバムの中でも重要な曲なんです。ロックな曲としてもすごくカッコいいし、踊れるし、でも独特のムードがあって、聴き込むほどに面白さが感じられる。さっき言った、最初の“ドーン!”っていう感じがアルバム全体を象徴していて、この曲の完成を境に、アルバムの全体像が掴めましたね。

▲タカハシヒョウリ(Vo/Gt)

─ そういったアレンジは、バンド・セッションで詰めていくのですか?

カメダ:セッションが多いですね。

タカハシ:とりあえず、リフだとかベース・ラインとか、何かしらネタが1個あると、そこからみんなでセッションして、ポロポロと出てきた「これだ!」っていうアイデアを、少しずつ紡いでいく感じです。ただ、各パートの細かなフレーズや音色に関しては、各自が一番いいと思うものを組み合わせていく感じですね。

─ タカハシさんとカメダさんは同じ上モノ・パートということで、事前にいろいろと打ち合わせながらアンサンブルを考えていくのですか?

タカハシ:いや、ウチはまずベースがかなり特殊で、すごく変わった人間なので(笑)、そのベースと曲の大元になるギターが最初にあって、その間を鍵盤で上手くつないでもらうという感じですね。

カメダ:そういうこともあって、自分がどっしりと前で構えているというよりは、ベースとギターがある所に入って行って、でもちゃんと自分の個性を出しながら、曲のムードを作っていくという考え方ですね。だから、例えば「ピアノなんだけど、ちょっと変わったピアノがいいな」というように、音色ありきで鍵盤パートを考えていくことが多いですね。

▲カメダタク(Key)

─ 例えば、「夢見る機械」のポリ・リズム的なアイデアもセッションから生まれたのですか?

タカハシ:あれは元々、カンだとかのジャーマン・ロック的に、ミニマル風にリズムがちょっとずつズレていく上に、変な歌詞が、しかも歌謡曲的なメロディで乗っていくというコンセプトで作ったんです。

カメダ:それでセッションしていたら、多分ですけど、ドラムがふざけ始めたと思うんですよ(笑)。それで、スネアを拍の裏に入れたりして。

タカハシ:ドラマーは、どうやらこの曲はボツになると思っていた節があって、「遊んでたらそれが採用されてしまった」っていうパターンですね(笑)。

カメダ:しかも、ベースはおそらく、何も考えてないです。ギターを真似て、ベースも似たようなフレーズを弾いていたら1回間違って、それでフレーズが遅れ始めちゃった(笑)。

タカハシ:そもそも、ウチのベースは“拍”の概念がないので、「この曲はベースとギターのフレーズの頭がズレてるところが面白いんだ」って言っても、まったく分かってない(笑)。だからこの曲のリズムに関しては、偶然に生まれたんだと思います(一同爆笑)。

カメダ:だけどそれを曲として成立させるために、鍵盤だけ2拍子にしたんです。それで、最初は気持ち悪いままで終わる予定だったんですが、少しポップにしようということでコード進行を変えて、アウトロも何パターンか考えました。そこはやっぱり、ムードなんですよ。やり過ぎも違うし、普通で終わらせるのも違う。でも、こうなっちゃった以上は、どうにか曲としてまとめなきゃいけない(笑)。そうした時に、4人のムードが自然と曲に表れてくるんだと思います。

タカハシ:緻密に脳ミソで構築するアレンジがすごく上手なバンドもたくさんいると思いますけど、僕はやっぱり、少ない音数でシンプルな曲でも、最初の1秒で「あのバンドの音だ!」っていうことが伝わることを大切に考えていて、それを伝えるものが“ムード”だと思っています。そのバンドでしか出せないムードを持ってるバンドが、僕は“いいバンド”だと考えているので、今回のアルバムでも、そのムードを大切にしたつもりです。

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Profile

オワリカラ

2008年春のライブ活動開始以降、年間100本の凄絶なステージで時代の注目を集める。2010年5月、10日間のカナダ・ツアーを敢行し、初の海外公演で大きな反響を得ると、同年8月4日に1stアルバム『ドアたち』を自らのレーベル「yourdoor/SMALLER RECORDINGS」からリリース。初のワンマン・ライブ(新宿MARZ)を皮切りに、12月3日Shibuya O-WESTツアー・ファイナル・ワンマンまで4ヶ月間、全国50ヶ所のツアーを行う。2011年5月11日、2ndアルバム『イギー・ポップと讃美歌』をリリース。6月から、アルバム発売を受けて『“イギー・ポップと讃美歌”ツアー』をスタートさせた。

オフィシャル・サイト:
http://www.owarikara.com/

Information

CD

『イギー・ポップと讃美歌』

XQIY-1105 ¥1,890

LIVE
『イギー・ポップと讃美歌』ツアー


7/30(土) 神戸・MerseyBeat
8/5(金) 岡山・PEPPERLAND
8/7(日) 福岡・SPIRAL FACTRY
8/13(土) 仙台・PARKSQUARE
8/26(金) 新宿・Motion
9/4(日) 名古屋・TIGHT ROPE
9/10(土) 新潟・CLUB RIVERST
9/11(日) 仙台・enn 2nd
9/16(金) 大阪・梅田Shangri-La
9/23(金) 渋谷・WWW(ツアー・ファイナル/ワンマン)

『RockDaze! 2011』

7/31(日) 福岡・DRUM LOGOS/Be-1/SON

『ARABAKI ROCK FEST.11』

8/28(日) みちのく公園北地区・エコキャンプみちのく

『MORNING RIVER SUMMIT 2011』

9/3(sat) 大阪城野外音楽堂

※詳細は、上記オフィシャル・サイトをご覧ください。

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