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Vol.53:おおはた雄一

心に染み入るオーガニックなプレイで、自身の作品はもとより、CM音楽や楽曲提供など、多彩なフィールドで活躍するシンガー・ソング・ライター/ギタリスト、おおはた雄一。ハナレグミ、坂本美雨、芳垣安洋など、数多くのミュージシャンとセッションを行う彼のギター・プレイへのこだわりを語ってもらいながら、ライブで愛用しているというアコースティック・ギター専用アンプAC-60、そして新製品のAC-33-RWについて話を聞いた。

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ザ・バンドの「ラストワルツ」を観てプレイ・スタイルが変わっていった

─ おおはたさんがギターを始めたのは、いつ頃ですか?

おおはた:中学時代が、バンド・ブームだったんですよ。JUN SKY WALKER(S)とかをバンドでやるのが流行っていて、僕もギターやバンドをやりたいなと思っていたんです。そんな時に、映画の『Back to the Future』で、マイケル・J・フォックスがギターで「Johnny B. Goode」を弾きまくる場面があるじゃないですか。それを見て、すごくカッコいいと思ったんですよ。そうしたら、同級生でそれを弾けるヤツがいて。江口くんって言うんですけど(笑)、彼に「Johnny B. Goode」を教えてもらったのが、ギターを始めたきっかけです。それで、江口くんから1万円でフェンダー・ジャパンのストラトキャスターを譲ってもらって。54年型のリイシュー・モデルで、それが最初に手に入れたギターでした。

─ 今のおおはたさんのイメージからすると、クラシック・ギターを勉強していたのかと想像していました。

おおはた:特に勉強というようなことはしてないですね。ただ、ランディ・ローズが弾くインストゥルメンタルだとか、ちょっとクラシカルな曲や、簡単なクラシックの譜面を買って弾いたりはしてました。でも、習うといったようなことはなくて。

─ そういったバンド的な興味から、アコースティック・ギターを中心としたプレイ・スタイルには、どのようにして変わっていったのですか?

おおはた:エレクトリック・ギターを弾き続けるうちに、チャック・ベリーのロックンロールが好きになって、そこからブルースにいったんです。近所の楽器屋さんで、大人と集まって3コードでセッションするっていうような機会があって、そこで「3コードって面白いな」って思ってたんですね。その一方で、クリームもカバーしたし、日本だとジョニー・ルイス&チャー(後のピンク・クラウド)みたいなトリオ編成のロック・バンドも始めたんですよ。ジミ・ヘンドリックスもすごく好きでしたし。でも、だんだん自分に無理があるなというのが分かってきて。そんな時に、ザ・バンドの「ラストワルツ(ザ・バンドの解散ライブを映画化したもの)」を観て、その全体の雰囲気とか「こういう音楽もあるんだ」と感じたことが、プレイ・スタイルが変わっていくきっかけになりましたね。その後は、ちょっとマニアックな話ですけど、アコースティック・ギターを弾く“ウンチャカ”っていうデュオがあって、ギターのノダチンがフィンガー・ピッキングでラグタイム(20世紀初頭のアメリカで流行した音楽)を弾いているのを観て衝撃を受けて。それで、彼からミシシッピ・ジョン・ハートやアフリカのパームワイン・ミュージックのような、ギター1本でベース・ラインを弾くプレイを教えてもらったんです。それが、大学生時代でした。

─ そこから演奏表現にも意識が向いていったという感じだったのですね。

おおはた:ミシシッピ・ジョン・ハートを見た時に、すごくいいなぁと思ったんですよ。喋るみたいに歌ってるなぁって思って。当時はバンドだとどうしても歌は、がならないといけなくて大変だったんですけど、ミシシッピ・ジョン・ハートが演奏しているほうのムードはすごくよくて。もちろん、ジミ・ヘンドリックスの繊細かつ激しいところもすごく好きなんですけど、どっちかと言うと、ミシシッピ・ジョン・ハートのようにリラックス感がある演奏が好きになっていったんです。それで、随分とバンドから離れて1人でやってきました。でもソロ作品では2作ほどニューヨークのミュージシャンとセッションしましたし、バンドも好きなんですよ。彼らのリズムとか、そういう部分にすごく刺激されましたし、やっぱり人と一緒に演奏するっていいなという気持ちもあります。

─ 最近では、ハナレグミの新作『オアシス』にも大半の曲で参加されていますよね。

おおはた:「ごっつあんです」っていう曲では、ドラムまで叩きましたからね(笑)。そもそもは、(永積)タカシくんが「この曲で、ベースを弾いて欲しい」って言って、「こんなラインで」って彼がベースを弾き始めたんですよ。それを聴いて僕がドラムに座って叩き始めたら、「ファンキーな音だから、このまま録ってみようか」っていう話になって(笑)。他にも、2人で弾き語りをした曲では、最初はいかにもレコーディングっていう感じでマイクを挟んで向かい合って弾いていたんですけど、2人でライブをする時って、もっと近くて横並びだよねって話になって、レコーディングなのに、すごく近づいて弾いたりして。とても楽しいレコーディングでしたね。

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Profile

おおはた雄一

1975年茨城県生まれ。ブルースやフォーク・ミュージックをルーツとするシンガー・ソング・ライター、ギタリスト。2004年に1stアルバムを発表し、現在までに5枚のオリジナルアルバムをリリース。代表曲「おだやかな暮らし」は、クラムボンや坂本美雨など多くのアーティストにカバーされている。自身の活動に加え、映画音楽、プロデュースや楽曲提供、CM音楽、レコーディング・セッションでも数多くの作品に参加。最近では、ハナレグミのツアーへの参加や、坂本美雨とのユニット「おお雨」、ドラマー芳垣安洋(ROVO)とのデュオ、山口洋(HEATWAVE)とのデュオなども行い、ジャンルの枠も国境も飛び越えて多彩な活動を展開中。

オフィシャル・サイト:
http://yuichiohata.com/

Information

CD

『光を描く人』

COCP-36046 ¥3,150

『トロピカル コンピューター』(カバー・アルバム)

GES-14317 ¥1,575

配信

芳垣安洋×おおはた雄一
『LIVE at 新宿PIT INN 2011.06.21』

DSD+MP3(320kbps)バージョン
HQD(24/48khz WAV)バージョン
いずれも¥1,500
OTOTOYより配信中

LIVE
『Osaka Song Book vol.3』

11/12(土) 大阪・梅田シャングリラ

『おおはた雄一×芳垣安洋 LIVE at 城下公会堂』

11/13(日) 岡山・城下公会堂

『畠山美由紀ソロ・デビュー10周年 LIVE“Fragile”』

11/17(木),18(金) 東京・キリスト品川教会 グローリア・チャペル

『武満徹ソングブック・コンサート』

11/19(土) 東京・めぐろパーシモンホール

『おおはた雄一弾き語りLIVE“Show Time!”』

11/22(火) 横浜・Thumbs Up

※詳細は、上記オフィシャル・サイトをご覧ください。

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