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Vol.54:Galileo Galilei

若き才能を開花させ、エレクトロとバンド・グルーヴの融合により新世代のダンス・チューンを生み出す注目のバンド、Galileo Galilei。現在、札幌市内の一軒家を活動拠点とし、サポート・メンバーを含めた5人で共同生活を送りながら、そのプライベート・スタジオ「わんわんスタジオ」で音楽漬けとなっている彼らに、新曲「明日へ」がどのように生まれたのか、その制作過程について話を聞いた。

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シンセを買って音を鳴らして遊んでいく中で「明日へ」のイントロのフレーズができた

─ 新曲は、今まで以上にエレクトロ色を前面に押し出した仕上がりとなっていますが、どのようなイメージで制作を進めたのですか?

尾崎雄貴(以下、雄貴):Galileo Galileiの曲作りは、まずネタをいっぱい作って、後からそれに歌詞やメロディをつけていって、曲として完成させるんです。今回の新曲も、そうやってネタから作っていったんですが、そのネタ自体は「さよならフロンティア」の頃にできていたものなんです。「さよならフロンティア」を作っている時に、ガンダム(TVアニメ「機動戦士ガンダム AGE」オープニング・テーマ)の話が来て、じゃあ今あるネタの中で一番合うのはどれかという形で、制作しました。

岩井:「さよならフロンティア」を作ってる頃から、僕らはシンセをかなり使うようになってきて。その時期に、手当たり次第にシンセを試奏したり、インターネットでシンセの評判を調べて、いろいろと楽器を買い足していったんです。ちょうど僕がシンセを買って、取扱説明書も読まずに、とりあえずアンプにつないで音を鳴らして遊んでいく中で「明日へ」のイントロのフレーズができたりして。そういう感じで、曲作りが始まりました。以前はギターで作り始めたり、セッションで曲を作っていくというパターンが多かったんですけど、シンセで曲を作り始めたことが、この曲の方向性に大きく影響したと思います。

▲岩井郁人(Gt)

─ やはりギターで曲を作る場合とシンセとでは、発想が大きく変わりますか?

岩井:全然違いますね。ギターだと、どうしても手癖が出てしまうので、今回はそういった要素を全部取り払って、純粋に音楽として本当にいいか悪いかだけで判断していけるという点は大きかったし、新鮮でした。

─ バンド・サウンドなのに打ち込み感のあるドラムや、細かいシーケンス・フレーズ、それにギターのカッティングやディレイの使い方など、曲全体のリズム感がとても面白かったです。

尾崎和樹(以下、和樹):ドラムの音自体は、すべで生音なんです。ドラムの音を単音でサンプリングして、それを音源としてMIDIで打ち込んでいきました。特にハイハットは打ち込み感を出すために、あまりベロシティーを変えずに、あえて単調にしたんです。そうすることで、曲全体のタイトさを出したかったんです。

▲尾崎和樹(Dr)

雄貴:僕たちが好きな音楽が、クラブ・ミュージックとバンド・サウンドを自然なところでかけ合わせたようなものが多いんです。普段から、そういう音楽を見聴きしているので、そこから受けた影響はすごく大きいですし、そういう音楽を研究していく中で、ハイハットを打ち込みっぽくするというアイデアも生まれました。ただ、以前からパーカッションやギターの単音とかをサンプリングして、打ち込み的に使うということはよくやっていて。ギターでも、エフェクターのディレイを使うとタイムがきっちりと合わせられない場合もあるので、DAWソフト上でプラグインのディレイを使うことで、完璧にテンポとシンクロした面白い音像を作るといった細かな工夫をしています。だから「明日へ」でも、そういった生音とコンピューター・ミュージック的な手法を自然に取り入れて作っていった感覚でした。

─ そういったサウンドの中で、佐孝さんはベースの役割やポジションについて、どのように考えていますか?

佐孝:「明日へ」は、実は「さよならフロンティア」を作っていた時期からつい最近まで、かなり長い時間をかけてレコーディングしていたんです。その間にいろんな試行錯誤があって、ベースにしても、Aメロのフレーズは雄貴が考えたものだったり、その部分のシンセは和樹が弾いていたり。そういったことが曲全体で行われているので、今となっては「このフレーズは誰が弾いたんだっけ?」って、もうよく分からない感じなんです(笑)。だから、ベース・プレイという点で何か一貫したテーマを掲げた感じではないんですが、逆にそういった作り方をしてもバラバラ感がなくて、いい意味での僕らの統一感が出せたと思っています。僕らは、サポート・メンバーも含めて5人で一緒に暮らしていて、いつもみんなでYouTubeでライブ映像を見たり音楽を聴いたりしているので、音楽的な統一感がすごくあるんです。そういう意味でも、例えば僕がギターを弾いて、それがいいフレーズであれば採用されますし、和樹がシンセを弾いて「いいね」ってなれば、それが使われるんです。

岩井:だから、僕も「自分はギタリストだ」っていう感覚がないんです。一時期は、そのことに関して悩んだこともありました。「ギタリストは、こうでなくてはならない」という考え方もあると思いますけど、僕はシンセやパソコンで音楽を作ることがすごく楽しいんです。 だから、今では「楽しいことをやればいいのかな」と考えていて、ライブにしても、「僕がギターを弾かなきゃいけない曲があるから弾く」くらいの軽いスタンスでやっています。

─ そのギターも、ギターでシンセのような音作りをするというアプローチではなく、ギターならではのプレイを実にうまくエレクトロな要素と絡めている点がユニークだと感じました。

岩井:ちょっと前までは、ギター・シンセ的なエフェクターも欲しいと思っていたんですが、実際にシンセを使い出したことで、各楽器の役割を考えて、それぞれのいい部分を抽出できるようになりました。今ではいろんなエフェクターを使ってギターでシンセっぽい音を出すのではなく、そういう音はシンセで作ればいいかなって思ってます。

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Profile

Galileo Galilei

音楽や映像が大好きだった尾崎雄貴(Vo/Gt)と尾崎和樹(Dr)の兄弟が母体となり、2007年、佐孝仁司(Bs)と北海道・稚内で“Galileo Galilei”を結成。2008年8月、10代限定フェス「閃光ライオット」で初代グランプリを受賞する。前ギター脱退を期に、Galileo Galileiの盟友バンドを率いて札幌を中心に活動していた岩井郁人(Gt)が、サポート・メンバーを経て、2009年11月に正式加入。2010年2月にミニ・アルバム『ハマナスの花』でメジャー・デビューすると、今年2月に1stフル・アルバム『パレード』、その後に2枚のシングルをリリース。4月には、Galileo Galileiの楽曲から誕生した映画『管制塔』(監督:三木孝浩)が公開されるなど話題を集める中、12月7日に6枚目のシングル「明日へ」が発売される。

オフィシャル・サイト:
http://www.galileogalilei.jp

Information

CD

『明日へ』

2011年12月7日発売
【期間生産限定盤】
SECL-1032 ¥1,300
【通常盤】
SECL-1031 ¥1,223

『さよならフロンティア』

SECL-998 ¥1,223

LIVE
『rockin'on presents COUNTDOWN JAPAN 11/12』

12/28(水) 幕張メッセ国際展示場

※詳細は、上記オフィシャル・サイトをご覧ください。

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