mnavi Academy

PIANO 第7回 HPi-7S ~徹底検証 その3 笹田優美

HP207 レッスンルームにて

▲PHAⅡアイボリー・フィール鍵盤。なお、鍵盤について、詳しくはローランド・ホームページの[タッチへのこだわり]を参照ください。

こんにちは。何かと忙しい年末年始ですがいかがお過ごしでしょうか? 2007年はローランドピアノ・デジタルのHPシリーズやデジスコア・シリーズの新製品が続々発表されました。今年の新製品を実際弾いてみて、印象的なことを挙げるとしたら、やはり"PHAⅡアイボリー・フィール鍵盤"そして"88鍵ステレオ・マルチサンプリング・ピアノ音源"でしょうか。鍵盤と音......、演奏する側にとって一番大切なことです。この1年多くのデジタルピアノ・ユーザー向けにセミナーを実施し、様々な方に紹介しましたが、特に鍵盤の評価が高かったように思います。

そして、その鍵盤と音源を搭載したデジスコア・シリーズの新製品HPi-7Sが秋に発売されました。HPi-7Sは、「デジスコアで 自宅練習を もっと楽しく効果的に!」ということで、ピアノを勉強する人をサポートしてくれるレッスン機能にも定評があります。これまで数回にわたって「HPi-7S」を徹底検証していますが、今回は自宅に先生がやってきたような、効果的かつ楽しいレッスン・プログラム、ビジュアル・レッスンを紹介します。

自宅での練習♪

ピアノのレッスンでは、曲の練習はもちろん、並行してソルフェージュといって、音楽を表現するために必要な様々な勉強をやっていきます。例えば、楽譜を見て正しく弾いたり、歌ったりすることもその1つです。生徒さんには、曲のおさらいの他にも、初見や視唱など色々な宿題を出します。先日、ある生徒さんに宿題を出したところ、「家で練習していても、正しくできているのか分からないんです」とおっしゃいます。「そう、それで合っているよ」とか「ここが違う」と家でも誰かに言って欲しいと......。私も趣味で踊りのレッスンに通っていますが、確かに、家で練習していても「果たしてこれで本当に合っているのか?」と途方に暮れることがあります。またうろ覚えのまま、ただダラダラと繰り返して効率の悪い練習することもあります。自宅練習の時、お手本を聴けて、間違えているところを指摘してもらえると嬉しいですよね。デジスコア・シリーズには、まるで自宅に先生がいるような「ビジュアル・レッスン」という心強いレッスン機能があります。


●ビジュアル・レッスン

ビジュアル・レッスンはお手本のミュージックデータに合せて演奏すると、採点し、添削してくれるレッスン機能です。デジスコアの譜面上で自分の演奏の間違えた箇所を確認したり、自分の演奏を聴き直したりすることもできます。ビジュアル・レッスン専用課題曲の他、HPi-7Sに入っている、クラシックからJ-ポップ、ポピュラー、ジャズ、基礎練習曲など275曲の豊富な内蔵曲や、市販されているSMFミュージックデータ、インターネットや携帯電話でダウンロードしたデータ、さらには先生が演奏して録音したデータなど、デジスコア表示できるミュージックデータならばチャレンジすることができます。それではさっそく詳しく紹介していきましょう。

レッスン選択画面

▲レッスン選択画面

ビジュアル・レッスン画面

▲ビジュアル・レッスン画面

「はじめてコース」「あこがれコース」「ちゃれんじコース」と3つのコースがありますが、小節数や片手、両手、テンポなどを細かく設定できる「あこがれコース」で説明します。


「あこがれコース」でチャレンジ

あこがれコースを選ぶと次のような画面になります。

あこがれコース 課題練習曲画面

▲あこがれコース 課題曲

このリストの中から曲を選ぶこともできますが、先述したように275曲の内蔵曲から選ぶこともできます。

1.曲を選びます

ここでは内蔵曲の「練習曲」から、ツェルニー100番の38番を選んでみましょう。内蔵曲やUSBメモリーに入れた曲を選択する場合はカーソルで[その他の曲]を選んで○を押します。

あこがれコース 曲選択画面 内蔵曲 ツェルニー100番-38を選択

▲あこがれコース 曲選択画面 内蔵曲の「ツェルニー100番-38」を選択

2.再生ボタンを押してお手本演奏を聴きます

初見でも必ず予見をするものですので、いきなり弾き始めず、必ず譜面を見て、演奏を聴いて予習をします。

3.弾きたいパートや小節数、テンポなどを設定します

右手 少しゆっくり 8小節で設定

▲「右手 少しゆっくり 8小節」で設定

ツェルニー100番-38

例えば8小節間弾きたい時は、「終了小節」を次の小節[9小節]で設定します。

4.右手パートをミュートしましょう

このまま進めていくと、自分の演奏のバックにお手本演奏も一緒に流れます。一緒に確認しつつ弾いてもかまいませんが、必要ない場合はピアノのパートをミュートしましょう。

5.○を押して演奏を開始 (同時に録音されます)

途中でやめたい時は、停止ボタンを押せば弾いたところまでを採点してくれます。停止を押さず投げ出してしまうと正しく採点できないことがありますので、必ず停止ボタンを押してください。

6.得点とアドバイスが出ます

得点とアドバイス

音とリズム、2つのポイントで採点しています。またこの点数は、音とリズムが譜面通りに弾けているかを基準に採点したもので、演奏の抑揚や表情、音の美しさなどは採点されません。ですから100点=素晴らしい演奏というわけではありませんよ。

7.○を押すと添削のチェック画面が出ます

チェック画面

ここで大切なことは、必ずチェック画面で自分の間違えた箇所を確認することです。音の間違いは赤ペン、リズムのタイミングが合っていなければ青ペン、本来弾くことと全く違う時は緑ペンでチェックが入ります。再生ボタンを押すと自分の演奏を聴くこともできますので、目と耳でしっかりと確認し、次は同じところを間違えないように気をつけて練習しましょう。

8.○を押すと次のようなメニュー画面になります

自分の戻りたい箇所に戻れるので、今度はテンポを上げて高得点目指して再チャレンジしましょう!

メニュー画面


さて、実際に何人かの生徒さんにやってもらいました。やはり点数が出てコメントが出ることと、自分が間違えたところが見て聴いて確認できる点が魅力のようです。また内蔵曲や市販のミュージックデータ、ダウンロードしたデータなどを使って様々な曲にチャレンジできるのは魅力ですね。実際ビジュアル・レッスンを試してみた生徒さんは、1曲仕上がると、他の曲でもチャレンジしたいと、自分が弾けそうな曲を探し始めました。

ビジュアル・レッスンは、一見遊んでいるように見えるかもしれませんが、実はかなり難しいことをやっているんですよ。ですから自分がお稽古している曲以外でもいろいろとやっているうちに、知らず知らずのうちに、初見やリズム読み、そしてアンサンブル感など様々な能力を養うことができます。