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第48回:HPi-7F 徹底検証 その9 移調~トランスポーズを使いこなそう♪~

こんにちは! 新緑の気持ちいい季節、いかがお過ごしですか? 今回は、ユーザーからの質問も多いHPi-7Fの「トランスポーズ(移調)機能」について紹介します。

HPi-7F

▲写真1:HPi-7F

移調できたら便利♪

みなさんは、曲を移調して演奏するのは得意ですか? 歌の伴奏をする際、「あ、ちょっとキー下げて♪」と言われた時など、サッと移調して演奏できたらいいですよね。

友人のジャズ・ピアニストは、スタンダードの歌モノを演奏する時は「とりあえずいくつかのキーで弾けるようにしておく!」と話していました。

そもそも移調とは、楽曲はそのままに、音域を高くしたり低くしたりすることです。

私がピアノを習っていた頃の教則本は、ずーっとハ長調での練習が続き、だいぶ経ってから初めて他の調が登場してきたので、どうしても黒鍵や#、♭の多い調を弾くのに苦手意識が生まれていました。しかしピアノの教則本の中には、最初から24の長調/短調の全調を使って教えていくものもあります。また最近は、初心者の指導も最初から両手を使い、「他の調でも弾いてみましょう~」なんていう移調の指示をしたり、レッスンの早い段階で移調奏を勉強していくことも多いんですよ。

とは言え、サッと移調するのはなかなか難しく、訓練も必要ですよね。

そんな時に、デジタルピアノには「トランスポーズ機能」という頼もしく便利な機能があるんです。

どんな時に使うのか♪

ひと言で「トランスポーズ」といってもさまざまな状況が考えられます。HPi-7Fの[トランスポーズ]ボタンでは、次の3つの移調設定ができます。

【1】演奏する鍵盤を移調する

【2】ミュージックデータ(曲データ)とデジスコアを移調する

【3】鍵盤もデータも移調する

▲写真2:すぐ使えるよう[トランスポーズ]ボタンは、操作パネル上にあります。

●【1】演奏する鍵盤を移調する

先述したように、例えば、歌の伴奏曲をハ長調でしか弾けなくても、いろんな調に変えて演奏することができるわけです。

[トランスポーズ]ボタンを押すと、[リンク・オン]の状態になっています。この設定の時は、鍵盤とミュージックデータ(曲データ)を一緒に移調します。

鍵盤だけ、あるいはミュージックデータだけ移調設定する時は、画面左下にも指示があるように、操作パネルの[○]を押して[リンク・オフ]に切り替えます。鍵盤のみの移調ですので、パネル上の[○]ボタンを押して[リンク・オフ]にし、[鍵盤]のみの移調に設定にします。数値を上げていくと鍵盤の音が半音ずつ上がっていきますよ。

▲画像3:数字を変えると半音ずつ移調します♪

ハ長調の音階を弾きながら設定値を上げていくと、このようになります。

▲ギターにおけるカポタスト(カポ)のような感覚。

この機能は、とっさに移調しなければいけない時に便利ですし、曲作りの時も、まずは自分の弾きやすい調で作り、あとでキーを変更できるので便利です。歌モノを作る場合にも、移調しながら自分の声のキーにフィットする音域を探すことができますね。

●【2】ミュージックデータとデジスコアを移調する♪

鍵盤はそのままで、ミュージックデータとデジスコアを移調できます。内蔵のミュージックデータの曲を、違う調で弾きたい時などに使えますね。

簡単な調でアレンジされている楽曲を原調で弾く時。逆に、少し難しいな......と思う憧れの曲を、弾きやすい調に移調して弾く時にも使えますね。

例えば、内蔵曲の[クラシック名曲]に入っているドビュッシー作曲の「亜麻色の髪の乙女」。譜面では#6つ、嬰ヘ長調で表示されています!!(原調は変ト長調/♭6つ)

▲画像4:「亜麻色の髪の乙女」の譜面。

▲大人の生徒さんにも大人気の曲。

この場合も、ミュージックデータのみの移調なので[リンク・オフ]に設定し、カーソルを[曲データ]の方に移動させます。半音下げると、♭1つのヘ長調になります。

▲画像5:半音下げると♭1つのヘ長調に♪

実行すると、右手の譜面にヘ音記号が出たり、左手の譜面にト音記号が出たりすることがありますが、もちろん見やすく譜面設定できます。これについては、後半に紹介しますね。

▲画像6:「亜麻色の髪の乙女」の移調後。

▲曲データはもちろん譜面も移調してくれるのがうれしい♪

もちろん、原曲の調は大切です。楽曲の雰囲気は、まったく違う感じになりますからね......。いつかは原調で弾けるように、たくさん練習しましょう~。

また以前も紹介しましたが、HPi-7Fのレッスン機能[指の練習]にあるハノンの指のトレーニングを移調して練習する際も便利です。詳しくは、バックナンバー第42回『HPi-7F徹底検証その3~大人にもデジスコアPart2♪~』を参照してくださいね。

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Profile

笹田優美(ささだ ゆうみ)

笹田優美(ささだ ゆうみ)

国立音楽大学教育音楽学科在学中よりローランドのデモンストレーターとして活動。吉祥寺系アングラバンド"KORIE-DAN"でピアノ&シンセサイザーを担当し"曼荼羅" をベースに定期的にライブを行う。大学卒業後、高校教師(音楽科)を経て、ローランドの教材開発スタッフおよびクラシック、ポピュラー・ピアノ担当として後進の育成にあたる。現在、自宅スタジオMUSIC OASIS VERDEを主宰。レッスンの他、全国各地にて音楽指導者向けのセミナーを行う一方、コミュニティFM の生放送のパーソナリティや、音楽番組の企画・制作などでも活躍している。
趣味はバリ舞踊&アロマテラピー