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> 第56回:デジタルピアノあれこれ♪

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デジタルピアノの音色♪

ローランドピアノ・デジタルは、これまでの連載で紹介してきたとおり、「アコースティック・ピアノ」の音を追求して作り上げた、豊かなピアノ音色を持っています。それプラス、もう1つのデジタルピアノの魅力として、ピアノ音色以外の、いろいろな楽器音色も内蔵していることが挙げられます。仕事柄、音楽教室のコンサートや発表会、コンクールなどに足を運ぶことが多いのですが、最近は、ひたすらピアノの演奏だけが続くようなプログラムは少なく、子供も大人もさまざまなジャンルの曲を弾く時代になりました。連弾はもちろん、他の楽器とのアンサンブルを盛り込んでいたり、弾き語りあり、オリジナル曲あり、映像を導入したり……とバラエティ豊かで、聴く人を飽きさせないプログラムが多いです。

ですから、教える方もなかなか大変です。私が全国で実施しているピアノ講師向けの講座でもよく話題になるのが、生徒さんの曲選び。昔は、バイエル、ツェルニーなどの基本教材に、ブルグミュラー、ソナチネアルバム、バッハ・インベンション、ソナタアルバムなどを併用するのが主流でした。もちろん今でも使う基本教材ではありますが、昔と今との違いは、子供も大人も、クラシック曲だけではなく、流行のアニメ・ソングやJ-POP、映画などの楽曲を弾くようになったことです。生徒さんから「この曲が弾きたい!」とのリクエストも多く、講師の方も頭を悩ませています。

曲のイメージに合った音色で♪

ここ数年、レッスン室にはアコースティック・ピアノに加え、デジタルピアノを導入する講師が増えています。理由を伺うと「生徒が自分の順番を待っている時間、ヘッドフォンで練習させるため」「夜間の練習のため」などさまざまなのですが、「曲に合う音色で演奏を指導するため」という講師も多くいます。例えばピアノの発表会などで、J-POPの中でもラップ系の曲をグランドピアノでひたすら弾いたり、『スター・ウォーズ』などに代表されるSFの壮大な曲を淡々とピアノで弾いたりしても、なかなかピンときませんよね。

これだけいろんなタイプの曲を楽しめる時代なのですから、曲のイメージに合った音色でピアノ演奏を楽しむことを推奨しています。デジタルピアノには、本当にいろんなテイストの音色が入っています。みなさんもぜひ、今弾いている曲に合う音色を探してみてくださいね。ピアノ音色で弾くのとはまったく違った感じで曲を表現できると思います。同時に、その曲を「ピアノ」の音色で演奏表現するのも勉強になりますよ。

楽曲に合った音といえば、現代でなくバロック時代の曲を弾く時などは、デジタルピアノには定番の「チェンバロ(ハープシコード)」の音色があります。昨秋に発売されたLX-15には、これまでの音色カテゴリーに加えて、新しく「Early」というカテゴリーが追加されています。

▲写真4:当時の楽器の音色で演奏できます♪

この「Early」の中には、現代のピアノの原型でもあるチェンバロをはじめ、18世紀初頭から19世紀初頭にかけて主に使われていた「フォルテピアノ」の音色など6音色が内蔵されているんですよ。以前にも、この連載で電子チェンバロを紹介しましたバック・ナンバー『第18回:電子チェンバロC-30の魅力~バロック音楽が大好きになる~』。その際、「フォルテピアノ」の音でモーツアルトを弾いてみましたが、「あぁ、モーツアルトはこういう音で弾くことをイメージして曲を書いていたんだな」としみじみ思いました。

製品解説ムービーで、ピアニストの宮谷理香さんによるLX-15のフォルテピアノの音色での演奏を観ることができます。今のピアノとは音の響き方もかなり違いますが、その楽曲が書かれた時代の音で、当時に想いをはせつつ弾くということは、とても大切なことですよね。

ぜひ、みなさんもデジタルピアノの彩り豊かな音色でいろんな曲を弾いて、音楽生活を豊かにしてくださいね。

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Profile

笹田優美(ささだ ゆうみ)

笹田優美(ささだ ゆうみ)

国立音楽大学教育音楽学科在学中よりローランドのデモンストレーターとして活動。吉祥寺系アングラバンド"KORIE-DAN"でピアノ&シンセサイザーを担当し"曼荼羅" をベースに定期的にライブを行う。大学卒業後、高校教師(音楽科)を経て、ローランドの教材開発スタッフおよびクラシック、ポピュラー・ピアノ担当として後進の育成にあたる。現在、自宅スタジオMUSIC OASIS VERDEを主宰。レッスンの他、全国各地にて音楽指導者向けのセミナーを行う一方、コミュニティFM の生放送のパーソナリティや、音楽番組の企画・制作などでも活躍している。
趣味はバリ舞踊&アロマテラピー

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