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第59回:デジタルピアノともっと仲良く(その1)♪ 第59回:デジタルピアノともっと仲良く(その1)♪

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こんにちは。待ち遠しかった春が一気に来たかと思ったら、もうゴールデン・ウィークですね。さて約5年にわたりmnaviではデジタルピアノの活用法、魅力などを紹介してきましたが、次回の第60回で最終回を迎えることになりました。そんなわけで残りの2回で、デジタルピアノについて、ピアノ講師目線で基本的なことからあらためてまとめていきたいと思います。

▲写真1:2012年の新製品 HP507。艶やかなピアノです♪

心地よいピアノとは?

全国各地でピアノ講師さんを対象としたセミナーを行っていますが、最近は音大生も、自宅から通っていない学生さんは、質の高いデジタルピアノを一人暮らしの部屋に持ち込む人が増えているようですね。かくいう私も同じで、学生時代には、普段は大学の空き教室や練習室で毎日2時間くらいピアノの練習をして、帰宅してからはデジタルピアノで譜読みの予習や宿題の課題をしたり……そんな生活でした(25年以上前ですが……)。当時のデジタルピアノは、今の製品とは鍵盤も音もペダルもずいぶんと品質が違っていましたから、演奏表現の細やかな練習は学校のアコースティック・ピアノでしていました。しかし、練習室は2畳か3畳のスペースにアップライトピアノが置いてあり、正直、そのような狭い部屋ではピアノの音が大き過ぎて、美しく響くわけもなく、少々苦痛だったことを記憶しています。一応、防音完備のアパートにグランドピアノを入れた友人達も、やはり振動や音に配慮して、蓋を開けることはほとんどできなかったそうです。むしろピアノ・カバーをかけてその上に譜面たてを置き、ピアノの下には布団を敷いたりするような状態で、決して心地よい音で弾いていなかったのが現実です。

『音を気持ちよく感じながらピアノを弾ける環境』という視点はとても大切ですよね。多くの人に聴いてもらうために進化し、巨大化してきた現代のグランドピアノを一般家庭の部屋に置く場合は、少なくとも8畳以上はないと心地よく練習できません。たとえスペース的にピアノが入ったとしても、同じ部屋で他の人がくつろげる状況にはならず、ピアノ専用の練習室になってしまいますね。家庭用に改良されたアップライトピアノであっても広い部屋で弾きたい、と私は思いますが......。

カスタマイズ♪

一方デジタルピアノは、音量や響き、音の明るさ、鍵盤のタッチ感やペダルの微調整、ピッチや調律など、自分仕様に設定を変えられること(カスタマイズ)が利点でもあります。ただし、どんな設定が「よい状態」なのか、使う側の知識も必要です。工場出荷時は、もちろん標準的によい状態になっていますが、すべての部屋に合うかと言えば、そうでない場合もあるでしょう。

デジタルピアノをどの位の広さの部屋に置くのか。また、部屋の床がフローリングなのか、じゅうたんなのかでも響きが違います。どのくらいの音量で弾いたらよいのかは、前回お話しましたので割愛しますが、ピアノ演奏の基礎を学んでいる方は、特に音量を弱くし過ぎないよう気をつけてくださいね。

今年2月に発売になったHP507では、操作パネル上に[キー・タッチ]の調整ボタンが付きました。演奏する曲や自分の好みに合わせて数値の設定(0~100)でタッチ感を調整できます。

▲写真2:曲によって鍵盤のタッチ感を変えられます。

▲画像3:[-][+]ボタンで微調整できます。

キー・タッチというのは重要なポイントです。よく鍵盤は重い方がいいと思っている人がいますが、単にそういうわけでもなく、自分の思う音を鍵盤がしっかりと受け止め、音に表現してくれるかどうかが大切です。1つの鍵盤での素早い連打もちゃんとでき、かつ、弾き応えがあることが大切。そのあたりも細かく調整できますので、【標準】のタッチではしっくりこないと感じたら調整してみてください。【軽い】に値を近づけるほどに音が明るくなりますので、[音質]ボタンで、音の明るさも合わせて調整して好みの状態にしましょう。私は鍵盤を少し重くしていますが、音が多少こもったような印象になるので、[音質]ボタンで【明るめ】に調整しています。

▲写真4:音の明るさも好みの分かれるところ♪

▲画像5:鍵盤を重くした場合は音の明るさも合わせて調整しましょう。

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Profile

笹田優美(ささだ ゆうみ)

笹田優美(ささだ ゆうみ)

国立音楽大学教育音楽学科卒業後、高校教師(音楽科)を経て、ローランドの教材開発スタッフおよびクラシック、ポピュラー・ピアノ担当として後進の育成にあたる。現在は自宅スタジオMUSIC OASIS VERDEを主宰。レッスンや執筆活動の他、全国各地にて音楽指導者向けのセミナーを行う一方、コミュニティFM の生放送や音楽会のナビゲーター、音楽番組の企画・制作などでも活躍している。

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