mnavi Academy

Logic System+SUSANの使用機材を大公開!

それでは、当日のライブの様子を含め、各メンバーが使用したシステムを紹介しましょう。

●SUSANブース

SUSAN

▲写真5:SP-555をコントロールしながらパフォーマンスを行うSUSANさん。(使用機材:SP-555)

SUSANさんの手元には、SP-555がセッティングされました。SPのXLR入力に、ボーカル・マイクをダイレクト接続して、SUSANさん自身がボーカル・エフェクトをリアルタイムに変化させたりしていました。「ラジオスターの悲劇」での、EQのミドルを強調することで再現したラジオ・ボイスも、このSP-555のエフェクト機能をその場でリアルタイムに駆使しながら、歌っていたのです。

そのほかにも、Dビームやパッドを叩いて、サンプリングしておいたサンプルを演奏していました。ライブをご覧になった方は分かると思いますが、「SP-555~~~~♪」と叫んでいたSUSANさんの声も、リハーサルの段階で実際にサンプリングして、仕込んでおいたものなんですよ!

●松武秀樹ブース

松武秀樹

▲写真6:Losic Systemことシンセサイザーの巨匠、松武秀樹さん。(使用機材:V-Synth GT、SH-201、JUNO-G、JUNO-D Limited Edition、R-09)

松武さんは、V-Synth GTのデュアル・コアをふんだんに活かしたSE(サウンド・エフェクト/効果音)をDビームで操作したり、SH-201のツマミを使ってのアナログ・フィーリングな音色コントロールをしていました。R-09に仕込んでおいたバック・トラックをその場の気分でフィルタリングしていく様子は、私が見ても、とても楽しそうでした。さらに、66個もの音色が新しく追加されたJUNO-D Limited Editionの多彩なパッチを駆使して、様々なフレーズを弾き分けていました。

そんな中でも特筆すべきことは、「ラジオスターの悲劇」のトラックを、全てJUNO-Gだけで作り上げたということでしょう。オリジナルの楽曲と変化をつけるために差し替えられた様々な音色は、80年代テイストを醸し出しながらも、ローランドの最新シンセ・エンジンを使って、パワフルかつ、いかにもシンセサイザーらしい、とても印象的な音色で奏でていました。

●ウィリー中尾ブース

ウィリー中尾

▲写真7:VG-99で多彩なギター・プレイを披露してくれたウィリー中尾さん。(使用機材:VG-99)

ギターを担当してくれたウィリー中尾さんが使っていたのが、最新Vギター・システム、VG-99です。コレは、本当に凄いんです! 弾いていたギター本体は、一般的なフェンダー・ストラトキャスターだったのですが、なんと、ギターのアウト・プット端子には、シールドが接続されていないんです! それなのに、奏でられるサウンドは、通常のストラトのほかに、ハードに歪んだレスポールのサウンドやアコースティックギター、果てはシンセサイザーやSEなどの音まで多種多彩!

なぜ、このようなことができるのかと言うと、専用ピックアップ(GK用ディバイデッド・ピックアップGK-3)を使ってギターとVG-99と接続させ、ギターの発音動作など様々な演奏状況をVG-99が検知し、モデリングしているからなんです。つまり、通常のようにギターから出力される音をエフェクトで加工してサウンド・メイクするのではなく、VG-99に搭載されている3基のDSPチップによるCOSMギター、COSMアンプ、そしてCOSMエフェクターを駆使して、ギター・サウンドそのものを作り上げているというわけです。

さらに凄いのが、レイテンシー(発音遅れ)がないということ。演奏タイミングにとても厳しいウィリーさんをもってしても「遅れがまったくない!」と言わしめるほど、VG-99のレスポンス性能は優れていいます。それくらい、VG-99はCOSM技術の集大成と言えるVギター・システムの最高峰モデルなのです。さらにVG-99で新しく搭載されたDビームやリボン・コントローラーを駆使した見事なベンド奏法もステージでは披露してくれて、とてもユニークなライブ・パフォーマンスを展開することができました。これは、とても素晴らしかったですね!(VG-99についての詳細は、ギタリスト中野豊さんによるmnavi Academy GUITARをご覧ください)

●齋藤久師ブース

さて、最後に私のブースを紹介しましょう。今回のステージでメイン・シンセとして使用したのが、パワー・アップしたJUNO-D Limited Editionです。88鍵ステレオ・マルチ・サンプリングされたピアノや、ロック・オルガンの大御所、ジョン・ロードが監修したという定番のロック・オルガンなど、SUSANさんのボーカル・バッキングから、Logic Systemのインスト曲のメロディに至るまで、本当に大活躍でした。

齋藤久師ブースのシステム

▲写真8:本番のステージでの齋藤久師のシステム。右サイド上段がV-Synth GT、下段がSH-201。左サイドには、メイン・シンセとして使用していたJUNO-D Limited Editionをセッティング。SH-201の右手側に、ホワイト・カラーのR-09が置かれている。

また、私は多くの曲でコーラス・パートを担当することになっていたので、このコーラスにはV-Synth GTのボーカル・デザイナー機能を使用しました。生っぽいヒューマン・ボイス系の多重コーラスから、VP-330のキャリアを使用した往年のボコーダー・サウンドまで、様々なボコーディング・キャラクターを使い分けてみましたが、いかがでしたでしょうか? そんなV-Synth GTのボーカル・デザイナー機能ですが、実際にライブで使ってみて、その凄さに改めて驚きました。ステージではハウリング起こしやすいと言われるボコーダーですが、V-Synth GTはコンプの設定などを含めた細かいマイクのセッティングが可能なので、ハウリングなどのトラブルはまったく皆無で、快適にプレイできました。こういう部分は、スペックや数値では表されない部分ですが、プレイヤーにとって、とても安心感が得られると同時に、より演奏に集中できる大きなポイントで、本当にありがたいと感じました。

V-Synth GTを演奏する齋藤久師氏

▲写真9:リハーサル中の筆者。V-Synth GTのサウンドは、Dビームなどのコントローラーを使ってリアルタイムに変化を加えました。コーラス・パートには、V-Synth GTのボーカル・デザイナー機能を使用。ボーカル・デザイナーについては、前回の『第5回:V-Synth GT サウンド・メイク術 その5~ボーカル・デザイナーを使いこなそう!~』をご覧ください。

これらのマシンに加えてセッティングしていたSH-201では、主にノイズのほか、発振させてLFOで揺らすといったタイプのSE音色を多数用意して、次々とリアルタイムに音色をコントロールしていました。SH-201くらいツマミ(操作子)がたくさん並んでいると、暗いステージ上でも、まるでアナログ・シンセのように感覚的に操作ができるので、とても実戦向きで便利でした。

齋藤久師

▲写真10:私、斉藤久師の使用機材はV-Synth GT、SH-201、JUNO-D Limited Edition、R-09でした。

最後に

このような、ローランドの最新機材群を従えて臨んだLogic System+SUSANライブ。平日の昼間にもかかわらず、ブースのライブ・キャビンに詰めかけていただいた超満員のお客様のおかげで、最後まで大盛り上がり! エンディングでは、30秒弱という超ショート・バージョンのRYDEENをご披露して、大成功のうちに幕を閉じることができました。

ご来場いただいた皆様、ありがとうございました!

 

齊藤久師

profile:齋藤久師(さいとう ひさし)
91年ビクターエンターテインメントより日本初のテクノユニット『ガルトデップ』でデビュー。ユニット休止後、さまざまなクラブ系ユニットに参加し海外でのディストリビュートも積極的に行う。1996年よりステージ衣装から機材などすべてを完璧に模したYMOの完全コピーバンド『Yセツ王』として活動。リアルタイムにYMOを体験した熱心な固定ファンのみならず、YMOのライブを見たことのない若いファンをも獲得している。また雑誌などでのレビュー執筆など多方面で活躍している。

 
 
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