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SYNTHESIZER V-Synth GT 第14回:Fantom-G徹底分析 その5 ~ライブ・モードを使いこなす!基本編~ 齋藤久師

みなさんこんにちは! 齋藤久師です。蒸し暑~い梅雨も明け、いよいよ真夏のライブ・シーズン到来ですね! そこで今回と次回の2回に渡って、Fantom-Gの「ライブ・モード」を取り上げてみたいと思います。

Fantom-Gには、使用する目的に合わせて「シングル」、「ライブ」、「スタジオ」の3つのモードが用意されています。これらを使い分けることによって、ピアノやオルガンのようにFantom-Gを1台の鍵盤楽器として思う存分にプレイしたり(シングル・モード)、8つの音色(パッチ)を重ねるなど、ライブで大活躍するゴージャスなレイヤー・サウンドを奏でたり(ライブ・モード)、あるいはまた、レコーディング時に便利な16パートのワークステーション・シンセとして活用することができます(スタジオ・モード)。しかも、これらのモードをボタン1つで瞬時に切り替えられるのが、Fantom-Gのスゴイところなのです!

この3つのモードの中からライブ・モードにスポットを当てて、今回はその基本編、そして次回は応用編と、2回連続でライブ・モードをじっくりとチェックしてみたいと思います。

まずプリセットをチェック!

ここからは、プリセット・ライブ・セット(=ライブ・セット用のプリセット音色)の「001:System G」を例に挙げて、ライブ・モードの音色の構成とレイヤー&スプリット・サウンドの成り立ちを簡単に説明していきましょう。

Fantom-Gのライブ・モードは、それぞれ独立したパッチ(またはリズム・セット、サンプル・セットのいずれか)を8個まで、同時に演奏することができます。これらの8個のパッチは、「レイヤー」で重ねて鳴らすだけでなく、パッチごとに鍵盤の範囲を指定して、例えば左手はベースで右手はコードやメロディなどを演奏するというような「スプリット」の2通りの使用方法があります。

余談ですが、前回、前々回に紹介した新開発SuperNATURALエクスパンション・ボードARXシリーズは、このライブ・モードでの8パートとは別に2系統が使え、さらに外部MIDI16パートをコントロールすることが出来ます。

少々話が脱線しましたが、それでは今回使用するプリセット・ライブ・セット「001:System G」を使ったデモ演奏を聴いてみてください。フレーズ・シーケンスの内容やサウンドに多少のエディットを施しましたが、基本的には、ほぼプリセットの状態に近いサウンドで演奏しています。


●プリセット・ライブ・セット「001:System G」

ライブ・モードでの画面の見方は?

Fantom-Gをライブ・モードで使うには、トップ・パネル左側に用意されたMODEセクションの[LIVE]ボタンを押します。たったこれだけの操作でライブ・モードに切り替わり、ディスプレイにはライブ・モード用の「ライブ・プレイ(Live Play)画面」が表示されます。この画面の見方を解説しましょう。


画面上段には、現在選ばれている「ライブ・セット(=ライブ・モードで保存できる音色)」の名前が表示されます。


中段の左エリアには、自由にパッチをチョイスできる8パート分のトラックが並んでいます。右エリアには、8つのパッチ発音させる鍵盤の範囲(キー・レンジ)が表示されています。このライブ・セットでは、鍵盤の「C4」を境界にして、それより低音側(「B3」より左)ではリズムやアルペジオ、フレーズ・シーケンスといったパート1~6までのパッチがレイヤーされており、「C4」から高音側では、メロディやリフを演奏するのに適したパート7と8のパッチが設定されています。つまり、"スプリットとレイヤーの複合タイプ"の音色となっているわけです。


下段の左エリアには、8つのパッチのバランスを調整するフェーダー、そして右エリアには、フィルターやエンベロープなど、いずれもリアルタイムで音色を変化させられる各種リアルタイム・コントローラーが用意されています。

一番下に用意されている[F1]~[F8]のファンクション・ボタンからは、音作りの際に便利な機能が呼び出せるようになっています。ここでは、代表的な機能を2つほど紹介しましょう。


●Patch List(F1)

パッチを探す際に便利なパッチ・リスト。音色の種類ごとにパッチが分かりやすくカテゴリー化されているので、使いたいパッチを素早く探すことができます。


●Part View(F3)

各パートのパンやエフェクトなどの細かい調整が手軽に行えるパート・ビュー画面をすぐに呼び出せます。

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