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SYNTHESIZER V-Synth GT 第23回:Fantom-G 徹底分析 その13 ~トラック制作4:ボーカル録音にR-09HRを活用しよう~ 齋藤久師

皆さん、こんにちは! 齋藤久師です。Fantom-Gトラック制作連載も第4回目となります。前回でバック・トラックを重ねるところまで進みましたので、今回は、いよいよボーカル・レコーディングに取りかかりたいと思います。それでは、早速作業を進めましょう。

気軽に自宅でレコーディング。その理由は......!?

ボーカル担当のlenaから、歌メロと歌詞を完成させたという連絡が来ました。そこで、ちょっと面白いアイデアが浮かんだので、それを今回、実践してみましょう。

lenaの自宅と私のスタジオはとても離れています。そこで思いついたのが、ボーカルは、lenaの自宅で本人に録音してもらい、その録音データをインターネットを介して僕に送ってもらうというものです。彼女は最近、エディロールのポータブル・レコーダーR-09HRを持ち歩いていて、「フィールド・レコーディングにハマっている」という話を聞いていたので、これを使わない手はありません。

R-09HRは、手のひらに収まるコンパクト・サイズでありながら、高品位なコンデンサー・マイクが内蔵されています。そのため、外部コンデンサー・マイクを使用したレコーディングのように、マイク・プリアンプを用意したり、機材の細かいセッティングを行う必要もなく、24bit/96kHzというハイ・クオリティの音質での録音が誰でも手軽に行える、とても便利なツールなのです。

もちろん、Fantom-Gのインプットにダイレクトにマイクを接続して、内蔵シーケンサーのオーディオ・トラックに直接録音するという方法がベストかもしれません(Fantom-Gのマイク入力部にはファンタム電源も搭載されているので、コンデンサー・マイクの使用も可能です!)。しかし、今回のケースのようにお互いのスケジュールを調整する必要もなく、データのやり取りで制作を進行させられれば、スケジュールを短縮することが可能です。このことは、実際の制作現場では、とても大きなメリットなのです。

R-09HRでボーカル録音!

まずは、現段階で仕上がっているラフなベーシック・トラックのデータを、インターネット経由でlenaへ送りました。そのデータを受け取った彼女は、それをヘッドフォンでモニターしながら、R-09HRでそれぞれのボーカル・パートをWAVE形式(16bit/44.1kHz)で録音。再びインターネットを介してトラック制作者である私へ送り戻してもらいます。

もちろん、録音時のディレクションはビデオ・チャット等を使ってリアルタイムに行うことができます。そのため、まるでスタジオの隣にあるボーカル・ブースで彼女がレコーディングしているかのような錯覚を覚えるほど、スムーズに作業が進みました。恐るべし、インターネット・テクノロジー! その進化は、驚異的ですね。

▲写真3:lenaがボーカル録音をしているところ。R-09HRのおかげで、レコーディングがこんなに簡単に行えるようになりました!(注:lenaさんのプロフィールは、『第21回:Fantom-G 楽曲の基礎となるベーシック・ループを作る』をご覧ください)

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