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第34回:JUNO-Di徹底分析 その2~オススメのプリセット音色を紹介!

みなさん、こんにちは! 齋藤久師です。私が参加しているチップチューン・ユニット「8bit project」の2度目のヨーロッパ・ツアーが決定しました! 昨年末に行ったツアーから約5ヶ月ぶりとなるフランス公演です。前回ヨーロッパで出会った多くのアーティスト達は、電子テクノロジー立国の「日本」から来た我々に興味津々だった様子で、シンセサイザーや電子音楽のことについて数多く質問されました。そのような話題の中でも、特にローランドのシンセサイザーはテクノ・アーティストに人気が高く、フランスやドイツのアーティストたちと、新旧ローランド機材について熱いトークを交わしてきました。次のツアーでも、もちろんSP-404SXを駆使したライブを展開しようと思っていますし、新曲では、早速JUNO-Diの音色も使用しています! そんなJUNO-Diを先月から取り上げていますが、2回連載の後半となる今回も、JUNO-Diのオススメ音色をご紹介したいと思います!

▲写真1:JUNO-Di

高級感と表現力を併せ持つアコースティック音色

JUNO-Diには、J-POPからジャズ、そしてロックに至るまで、さまざまなジャンルで即戦力となるアコースティック音色が豊富に搭載されています。ここでは、その代表的な音色であるピアノとギターを紹介します。他の音色も、店頭などでぜひともチェックしてみてください。

●[PIANO]001:88StageGrand

JUNOシリーズのようなオールラウンド・シンセサイザーの場合、まず注目したいのは、あらゆるジャンルで最も使用頻度が高いアコースティック・ピアノの音色です。

ピアノ・サウンドの善し悪しは、サンプル・ベースのPCM音源を搭載したシンセサイザーとして、真価を問われる最大のポイントと言えます。高級感があり、弾いていて感情を移入できる豊かな表現力。演奏のダイナミクスに応じて繊細に音色が変化するJUNO-Diのアコースティック・ピアノのサウンドは、ジャンルによらずあらゆる楽曲にマッチすることはもちろん、ソロ演奏においても、十分な存在感をかもし出してくれます。

●[GUITAR/BASS]004:Uncle Martin

次に紹介するのは、「Uncle Martin」というギター音色です。鍵盤を弾いているのに、まるでギター奏者になったかのような錯覚をするほど、実に気持ちいい響きがするサウンドです。

この音色を、コード・メモリー機能と組み合わせて演奏してみました。このコード・メモリーは、私がとても気に入って頻繁に利用しているものです。いつも、ついつい使ってしまうんです(笑)。ここでは、ローランド・シンセサイザーではお馴染みの、「鍵盤を弱く弾くほど、設定したコードがゆっくりとしたアルペジオのように演奏される」パターンを使ってみました。もちろん、鍵盤を強く弾けば通常の和音も鳴らせるので、機会があればそういった奏法も試してみてください。

ローランドの十八番! リード&パッド・サウンド

ここからは、主に「シンセサイザー」という側面にフォーカスを当てて、シンセならではのオススメ音色を紹介しましょう。

●[VOCAL/PAD]017:Sweet Keys

まずは、[VOCAL/PAD]ボタンで呼び出すVOXカテゴリーの音色「Sweet Keys」です。この音色は、80年代前半に大活躍した8ビット・サンプラーのライブラリーにあった、ボイス系リードを彷彿とさせます。ザラつき感が特徴のサウンド・ニュアンスが実によく出ており、あまりの完成度に思わずニンマリしてしまいました。

プリセットの状態では、ややリリースが長めに設定されていますので、これを少し短くして、切れ味のよいタイトなサウンドで演奏してみました。

●[VOCAL/PAD]011:Vox Pad 2

シャープでありながら、同時に暖かさも持ち合わせたローランド特有のボイス・パッド・サウンドです。大ベストセラー・モデルとなった名機D-50以降、数々の優れたPCM音源を作り続けてきたローランド・シンセサイザーを代表するサウンドと言えるでしょう。存在感がありながらも耳に痛くない高域、そしてファットな中低域は、シンプルなコードを押さえるだけでも、とても切なく、壮大な響きを生み出してくれます。

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Profile

齋藤久師(さいとう ひさし)

齋藤久師(さいとう ひさし)

91年ビクターエンターテインメントより日本初のテクノユニット『ガルトデップ』でデビュー。ユニット休止後、さまざまなクラブ系ユニットに参加し海外でのディストリビュートも積極的に行う。1996年よりステージ衣装から機材などすべてを完璧に模したYMOの完全コピーバンド『Yセツ王』として活動。リアルタイムにYMOを体験した熱心な固定ファンのみならず、YMOのライブを見たことのない若いファンをも獲得している。チップチューンをフィーチャーしたユニット『8bit project』のメンバーとしても2枚のアルバムをリリース。そのほか雑誌などでのレビュー執筆と、多方面で活躍中。