みなさん、こんにちは! 齋藤久師です。さて、GAIA連載の第1弾としてスタートした、シンセサイザーの基本モジュールを紹介する『徹底解剖シリーズ』。前々回、そして前回に次いで、ラストの今回は「アンプ&LFO」セクションです。
音作りの根幹を成す、波形とレンジを選ぶ「OSC(オシレーター)」セクション、その波形を「FILTER(フィルター)」セクションで加工した後は、音の鳴り方や消え方を演出する「AMP(アンプ)」セクション、そしてさまざまなモジュレーション効果を加える「LFO(ロー・フリケンシー・オシレーター)」セクションによるサウンド・メイキングを解剖してみましょう。
その前に~セミナーをとおして感じたGAIAの魅力
先日、ミュージックランドKEY福岡店にて、GAIAのセミナーを行ってきました。お集まりいただきました多くのみなさま、ありがとうございました。
当日は、受講者の方々にも実際にGAIAを触っていただける「ハンズオン・セミナー」のスタイルで、ゼロからシンセで音作りを行う『SE(Sound Effect=効果音)音色制作』というコンセプトのもと、ファミコン的なロービットでトリッキーな音色を、みなさんと一緒にたくさん作ることができました。シンセの音作りというと、「ゴージャスなシンセ・パッド」や「派手なシンセ・ベース」を取り上げることが多いのですが、今回は、アナログ・シンセサイザーの基本モジュールのみを使用したSE音色に絞ってみました。一見すると単純に思われるSE音色も、LFOやフィルター、そしてエンベロープなどを駆使して作り出すために、シンセサイザーの音色作りの基本を学ぶには、もってこいの題材なのです。
しかも、参加者の全員がまったく同じGAIAを使用しているにも関わらず、完成した音色が、十人十色! 人それぞれで微妙に違うテイストとなったことは、まさにアナログ・モデリング・シンセサイザーならではの楽しさであり、それが楽器そのものの個性だということを、改めて強く感じました。
それでは、本編に移りましょう。
音色の印象を大きく左右するアンプ・セクション
ビンテージのアナログ・シンセサイザーのパネル面を見ると、アンプ・セクションには「VCA」と書かれています。当時のアナログ・シンセサイザーは、電圧制御式であったため、VCA(ボルテージ・コントロールド・アンプ)と表記されていました。しかしながら、音作りの考え方は、アナログ・モデリング・シンセサイザーGAIAの「アンプ(AMP)」セクションとまったく同じです。
「アンプ(=Amplifier)」とは、読んで字のごとく「増幅」の意味であり、音量の大きさ/小ささをコントロールする「ボリューム」と考えてかまいません。ただし、テレビやオーディオ機器の音量を調節するボリュームとは違い、時間的なボリュームの変化を自動的にコントロールできるようになっています。それが、「エンベロープ」です(前回に紹介したフィルター・セクション搭載のエンベロープは、フィルターの時間的な動きをコントロールするものでしたが、機能的には同様です)。
エンベロープのパラメーターは、【A(アタック)】、【D(ディケイ)】、【S(サステイン)】、【R(リリース)】と4つあります。このエンベロープを使用することで、音の鳴り方、消え方をコントロールすることができるのです。

▲写真2:GAIAのアンプ・セクション。
その1~オルガン風
それでは具体的に、このエンベロープの効果を聴いてみましょう。写真3のように、アタックを【0】、ディケイを【10】、サステインを【10】、リリースを【0】と設定すると、このようなサウンドになります。

▲写真3:オルガン風サウンドのエンベロープ設定例。
どのような印象を受けましたか? アタックが【0】ということは、鍵盤を押さえた瞬間に音が鳴り始めるということです。そして、ディケイとサステインがそれぞれ最大値の【10】なので、鍵盤を押し続けている間、音量は最大の状態で一定に保たれます。そして、リリースが【0】なので、鍵盤から指を離すと、その瞬間に音も消えてなくなります。この音の鳴り方/消え方は、例えば「オルガン」に似ていますよね。
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