オシレーター・シンクで激しいリード・サウンドを作る
次に、2つのトーンを使った「オシレーター・シンク・サウンド」の作り方を紹介しましょう。これは、トーン1とトーン2のオシレーターを強制的に同調させることで、音程は変化させずに、激しいモジュレーション・サウンドを生成するというものです。

▲画像4:オシレーター・シンク(SYNC)のイメージ図。トーン2の周期に合わせてトーン1を強制的に周期の始めに戻すことにより、複雑な波形を作り出します。トーン1のピッチがトーン2のピッチよりも高い時に効果的です。
●基本編
ではまず、シンプルな矩形(パルス)波を、無加工の状態でトーン2に用意します。その際、OSCセクションの[MOD]ボタンで【SYNC】を選択してください。

▲画像5:OSCセクションに用意されている[MOD]ボタン。ここでトーン1とトーン2のオシレーターの音を組み合わせて、より凝った音を作ることができます。
▲トーン2のサウンド
次に、トーン1にまったく同じ設定の音色を用意します。トーン2と同様に[MOD]ボタンで【SYNC】を選択します。
そして、ここからがポイントです。トーン2をセレクト(緑色のボタンをオン)した状態で、OSCセクションにある[PITCH ENV(ピッチ・エンベロープ)]スライダーで、ピッチに変化を加えましょう。すると、このような音になります。
▲トーン1のサウンド
そして、いよいよトーン1とトーン2をミックスしてみましょう。両方の[ON]ボタンを押して赤く点灯させます。すると、次のサンプル音のように、激しいオシレーター・シンク・サウンドが生み出されます。
▲トーン1+トーン2(オシレーター・シンク)
いかがでしょうか? 音程は変わらないのに、倍音にフェーズが起こり激しいリード音色となりましたね。これは、一方のオシレーターに、もう一方が強制的に追従するために起こる現象なのです。
●応用編
ここからは応用編です。今まではピッチ・エンベロープでOSCのピッチを変化させましたが、今度はLFOを使って、一方のトーンにビブラートをかけてシンク状態を作ってみましょう。
周期的にピッチを変化させるLFOを利用することで、倍音の変化にロータリー的な周期感が加わり、ピッチ・エンベロープとはひと味違ったシンク効果を得ることができましたね。
リング・モジュレーターで金属的なサウンドを作る
次に、リング・モジュレーターを使った金属的な音作りの例を紹介しましょう。
アナログ・シンセサイザーで金属的かつ硬質な音色を作ることは、大変難しい作業です。しかしながら、GAIAのOSCセクションには、リング・モジュレーターが搭載されており、手軽にベル風の音など、金属的なサウンドを作り出すことができます。

▲画像6:リング・モジュレーター(RING)のイメージ図。トーン1のOSCとトーン2のOSCをかけ合わせて複雑な波形を作り、鐘のような金属的な音にします。トーン1とトーン2を異なるピッチにすると、リング・モジュレーターの効果が出やすくなります。
ここでもオシレーター・シンク・サウンドと同様に、トーン1とトーン2にシンプルな矩形波の音色をそれぞれ用意します。
次に、それぞれのトーンで、OSCセクションの[MOD]ボタンで【RING】を選択し、どちらか一方のトーンのピッチを変えてみてください。すると、サンプル音のように、さまざまな質感の硬質的な音色が得られるようになります。
いかがだったでしょうか? 今回紹介した3つのトーンをレイヤーさせた音作り、オシレーター・シンクによる激しいシンセ・リードとリング・モジュレーターによる金属的な音色は、いずれもGAIAに搭載されている「シンセサイザー」部分だけを使って作り出したものです。
つまり、エフェクターなどは一切使用せずに、ここまでの音作りが可能な点が、GAIAのすごさであり、シンセサイザーならではの大きな魅力と言えるでしょう。
さて次回は、このようなGAIAのシンセサイザー部分から一歩進んで、内蔵のエフェクト・セクションやアルペジエーターといった多彩な機能を活用した音作りに挑戦してみましょう!
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