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第46回:JUNO-Gi連載その1:デジタル・レコーダー内蔵モバイル・シンセサイザーJUNO-Giの魅力を徹底解剖!

みなさんこんにちは! 齋藤久師です。さて、今月からは、数回に渡って『JUNO-Gi』を特集します。

1980年代に誕生し、一世を風靡したシンセサイザー、ローランドJUNOシリーズ。当時の最高峰モデルであったJUPITERシリーズから大幅なコストダウンに成功し、瞬く間にプロ/アマチュアを問わず、世界中のミュージシャンたちに支持されました。

現代では考えられないことですが、当時、ポリフォニック・シンセサイザーと言えば、100万円を超えるのが当たり前の時代。そんな中で、10~20万円台の価格帯で登場したポリフォニック仕様のJUNOシリーズは、大変なインパクトがありました。もちろん、価格だけではありません。ローランドならではの「シンセサイザーらしい音色」は、世界の音楽シーンに大きな影響を与えたのでした。

そして2011年、今なお当時のコンセプトが受け継がれているJUNOシリーズの最新機種が、このJUNO-Giなのです。

▲写真1:JUNO-Gi

万能・軽量のモバイル・シンセサイザー!

JUNO-Giをひとことで言い表すと、「何でもできる万能シンセサイザー」ということになるでしょう。シンセサイザー・キーボードとしての基本能力はもちろんのこと、マルチトラック・デジタル・レコーダー、エフェクター、そして映像コントロール機能などなど、実にさまざまな顔を持っています。

また、JUNO-Giは「モバイル・シンセサイザー」という愛称でも呼ばれています。それもそのはず、重量はなんと5.7kgという超軽量! キーボーディストの機動力を大幅に向上させてくれました。

例えば、車の免許を持っていない中高生のみなさんでも、持ち歩いて電車で移動できる軽さなのです。しかも、電源アダプター以外に、電池でも駆動できるので、路上ライブや学園祭、それに電源が不安定な場所でも、安心してライブが行えますね!

▲写真2:JUNO-Giの電池ボックス。単三型の充電式ニッケル水素電池8本で、なんと3時間もの演奏が可能です!

最新かつ強力な内蔵サウンド!

肝心のサウンドについて紹介しましょう。JUNO-Giには、新規にデザインされた1,300種類を超える音色が内蔵されているので、あらゆる最新の音楽ジャンルに対応できるでしょう。

しかも、内蔵された波形メモリーは、従来モデルの2倍。シンセサイザー・サウンドだけではなく、ピアノやストリングス、オルガンなど、電子音からリアルなアコースティック音色まで、幅広い音色が網羅されているので、どんなアンサンブルでもJUNO-Gi 1台だけでバッチリです。

それら複数のトーンを使って作り出す「ライブ・セット」の分厚いレイヤー・サウンドは、最大同時発音数128という余裕のスペック。たとえリリースが長い音色であっても、発音数の問題で音切れを起こすような心配はなく、演奏に集中できそうですね。

このライブ・セットには、単にトーンをレイヤーさせるだけではなく、鍵盤の音域をスプリット(分割)させてそれぞれに異なるトーンを割り当てたり、さらにはアルペジオの設定、そして高品位な内蔵エフェクトまでまとめて記憶させて、ワン・タッチで呼び出すことができるのです。

▲図3:JUNO-Giでは音色の単位を「ライブ・セット」と呼びます。ライブ・セットは4つのトーン(アッパー1/2、ロワー1/2)から構成されていて、4つレイヤーして重ねて鳴らしたり(図上段)、鍵盤をスプリットさせて左右の手で別のトーンを演奏することができます(図下段)。

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Profile

齋藤久師(さいとう ひさし)

齋藤久師(さいとう ひさし)

91年ビクターエンターテインメントより日本初のテクノユニット『ガルトデップ』でデビュー。ユニット休止後、さまざまなクラブ系ユニットに参加し海外でのディストリビュートも積極的に行う。1996年よりステージ衣装から機材などすべてを完璧に模したYMOの完全コピーバンド『Yセツ王』として活動。リアルタイムにYMOを体験した熱心な固定ファンのみならず、YMOのライブを見たことのない若いファンをも獲得している。チップチューンをフィーチャーしたユニット『8bit project』のメンバーとしても2枚のアルバムをリリース。そのほか雑誌などでのレビュー執筆と、多方面で活躍中。