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第48回:JUNO-Gi連載その3:JUNO-Giでレコーディングを楽しもう~デジタル・レコーダーを徹底解剖!

みなさんこんにちは! 齋藤久師です。最近街を歩いていると、男女問わず、若いミュージシャンが『JUNO』の文字が入ったソフトケースを背負って歩く姿をよく目撃します。これには、思わず嬉しくなってしまいます。

さて、3回に渡って連載してきましたJUNO-Gi徹底解剖の最終回は、マルチトラックのデジタル・レコーダー機能と内蔵エフェクターを取り上げたいと思います。

▲写真1:JUNO-Gi

8トラック×8Vトラック=64トラック相当のデジタル・レコーダー

改めて紹介すると、JUNO-Giは、新たにデザインされた1300種類以上の内蔵音色を搭載しながらも超軽量ボディという特徴を活かし、ライブ・パフォーマンスで大活躍してくれるシンセサイザーです。さらに、JUNOシリーズとしては初となる、マルチトラックのデジタル・レコーダーが搭載されたことによって、プリプロダクションから本格的なレコーディングまで、スタジオでの楽曲制作の際にワークステーション・シンセとしても大活躍してくれるのです。

それでは早速、JUNO-Giのデジタル・レコーダーの心臓部分をチェックしてみましょう。

▲写真2:JUNO-Giに搭載されたデジタル・レコーダー・セクション。決してオマケ機能ではなく、本格的なレコーディングが行えます。

まずレコーダーの基本構成は8トラックから成っており、8トラックそれぞれに8つのVトラックが用意されています。つまり、1つのソングに対して、最大で8×8=64ものトラックをレコーディングで使用できるのです。

同時に再生できるトラック数は最大で8つではありますが、例えばVトラックを使って8テイクまでボーカルを録音し、後からその中でベストのテイクをセレクトして使用するといったことが可能です。また、1つのフレーズに対して、エレキ・ギターとアコースティック・ギターで録音してみて、それを曲全体で再生しながら、どちらの音色がマッチするかを考えて差し替えるなど、Vトラックを使うことで、楽曲の完成度を大幅に高めることができます。

▲図3:Vトラックの概念図。8つのトラックに、さら8つの仮想トラック(Vトラック)があり、その中からどれか1つを選んで録音/再生が可能となります。

リズム・パターン専用トラック&豊富な外部入力端子群

それでは、実際にレコーディングしてみましょう。

録音には、さまざまな方法と手順がありますが、まずはメトロノームの代わりとなるガイドのリズムを作ってみましょう。特にレコーディング・ビギナーの方でしたら、ここからスタートするのがオススメです。

この時、単なる演奏のガイドでいいのであれば、テンポを設定し、同じリズム・パターンを繰り返し鳴らしながら、キーボードやギターなどの楽器を録音していけばいいだけです。もちろん、しっかりとアレンジした1曲分のリズム・パターンを組み上げることも可能です。このリズム専用トラックは、デジタル・レコーダーの8トラックとは別に用意されているので、リズムを作るために録音トラックを減らさずに済みます。これはうれしいことですね。

▲図4:オーディオ・トラック1~8とは別に、リズム・パターン専用のトラックを装備。ガイドとしてリズム・パターンを鳴らすだけでなく、ソングの構成に合わせてリズム・パターンを並べることもできます。

JUNO-Giのデジタル・レコーダーは、従来のシンセに内蔵されていたMIDIレコーダー(つまりシーケンサー)ではなく、オーディオ録音が基本となっています。言い換えれば、JUNO-Gi本体での演奏だけでなく、いろんな楽器の演奏をオーディオ・データとして本体に録音できるのです。もちろん楽器以外にも、外部入力端子(AUDIO INPUT)から入力したあらゆる音が録音可能です。

本体リアパネルに装備された外部入力端子は、シンセやサンプラー、オーディオ機器を接続できるLINE IN端子(標準タイプ)や、ギター/ベース、またはマイク入力対応のアンバランス端子(標準タイプ)とコンデンサー・マイクなどに使われるバランス端子(XLRタイプ)の両対応端子も備えるなど、本格的な仕様となっています。しかもファンタム電源も備えているので、ダイナミック・マイクだけでなく、高音質のコンデンサー・マイクも使用できるのがうれしいですね。

▲写真5:JUNO-Giの外部入力端子(AUDIO INPUT)。マイク、ギター、シンセ/サンプラーなど、多彩な入力に対応しています。

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Profile

齋藤久師(さいとう ひさし)

齋藤久師(さいとう ひさし)

91年ビクターエンターテインメントより日本初のテクノユニット『ガルトデップ』でデビュー。ユニット休止後、さまざまなクラブ系ユニットに参加し海外でのディストリビュートも積極的に行う。1996年よりステージ衣装から機材などすべてを完璧に模したYMOの完全コピーバンド『Yセツ王』として活動。リアルタイムにYMOを体験した熱心な固定ファンのみならず、YMOのライブを見たことのない若いファンをも獲得している。チップチューンをフィーチャーしたユニット『8bit project』のメンバーとしても2枚のアルバムをリリース。そのほか雑誌などでのレビュー執筆と、多方面で活躍中。