Top
mnavi Academy Synthesizer
> 第49回:JUPITER-80連載その1:遂に登場! JUPITER-80のSuperNATURAL音色を徹底解剖!

mnavi Academy synthesizer Back Number

第49回:JUPITER-80連載その1:遂に登場! JUPITER-80のSuperNATURAL音色を徹底解剖! 第49回:JUPITER-80連載その1:遂に登場!
JUPITER-80のSuperNATURAL音色を徹底解剖!

  • Check

みなさんこんにちは! 齋藤久師です。待ちに待った『JUPITER-80』が遂に登場です! 名機JUPITER-8の発売からちょうど30年めの今年、まったく新しい音源エンジンと斬新な発想を基に開発されたJUPITER-80。その全貌を明らかにするため、連載を開始いたします!

▲写真1:JUPITER-80

"JUPITER"がデジタル・シンセの最高峰モデルとして復活!

近年、ローランドは往年の名機"JUNOシリーズ"を復活させ、その最新モデルを立て続けにリリースしていることは、みなさんも十分ご存知でしょう。80年代初頭、JUNOシリーズは、アマチュア・ミュージシャンに手の届くポリフォニック・シンセサイザーとして、破格とも言うべきリーズナブルな価格帯で発売されました。世界中に"シンセサイザー"という楽器を普及させることに貢献したモデルだったのです。

そのJUNOの上位モデルであった"JUPITERシリーズ"は、当時、ローランドのみならず、あらゆるシンセサイザーのフラッグシップ・モデルとして君臨していました。中でもJUPITER-8は、約100万円という価格はもちろんのこと、その強力なスペックたるや、まさにポリフォニック・シンセサイザーの最高峰モデルと高く評価され、アナログ・シンセサイザーの完成形と呼ぶにふさわしい名機でした。

そんな"JUPITER"の称号を現代に継承したJUPITER-80。一見すると、やはりローランドのこだわりが、デザインやロゴ・マークにも表れていますね。カラフルなパート音色の切り替えスイッチ、そして完全に「真っ白」にはしていないロゴ・マークのカラーリングなど、ローランド・シンセ・ファンならば、ワクワクせざるを得ないデザインとなっています。ライブ・ステージでの実用性を考慮した76鍵仕様となっており、程よい重厚感と機動性の絶妙なバランスが感じられます。

それでは早速、このJUPITER-80の音源構成、そしてこのシンセサイザーで「一体どのようなパフォーマンスが行えるのか?」という点を説明いたしましょう。

▲画像2:ローランドの最新テクノロジーと、シンセサイザーへのこだわりが凝縮したJUPITER-80。

Behavior Modeling Technologyがもたらす究極の演奏表現力

JUPITER-80をひと言で表すならば「表現力の塊」といった言葉が、もっとも近いのではないでしょうか。多重レイヤーによって音色を構成できるシンセサイザーでありつつも、「音色を作る」、「演奏表現を行う」ということに特化して機能を絞り込むことで「究極の表現力を持つシンセサイザー」として、非常に高い完成度を誇っています。

そもそもシンセサイザーという楽器は、波形を合成することによって、ゼロの状態からまったく新しいサウンドをデザインするという発想から誕生しました。その後、サンプリング技術の進化によって、世の中に存在するあらゆる"音"そして"楽器音色"を音源として内蔵し、「さまざまな音色を忠実に再現する楽器」といった側面も持つようになりました。このような流れの中で、長年に渡ってデジタル技術を追求し続けてきたローランドが、シンセサイザーの新しい姿として一石を投じたのが、このJUPITER-80に搭載された『Behavior Modeling Technology』によるSuperNATURAL音色なのです。

SuperNATURAL音色が奏でるサウンドは、マルチ・サンプルやベロシティー・スイッチによるによる段階的な発音方法とはまったく異なる、新しい発想によってデザインされています。楽器が奏でる音色と音量の時間的な変化を無段階的にモデリングし、それをリアルタイムに生成するというテクノロジーなのです。そして、楽器音色のモデリングだけでなく、JUPITER-80の鍵盤やさまざまなコントローラーを使うことで、各楽器特有の奏法による楽器の振る舞いまでも表現できるようになっているのです。

▲画像3:バイオリン音色の場合、レガート奏法によって滑らかにメロディ・ラインを奏でられたり、ポルタメントやピチカートなどバイオリンならではの奏法が鍵盤で表現できます。これがBehavior Modeling Technologyです。

1 2 Next

Profile

齋藤久師(さいとう ひさし)

齋藤久師(さいとう ひさし)

91年ビクターエンターテインメントより日本初のテクノユニット“ガルトデップ”でデビュー。ユニット休止後、さまざまなクラブ系ユニットに参加し海外でのディストリビュートも積極的に行う。1996年より、ステージ衣装から機材などすべてを完璧に模したYMOの完全コピーバンド“Yセツ王”として活動。その後、松武秀樹率いる“Logic System”への参加や、チップ・チューンをフィーチャーしたユニット“8bit project”のメンバーとしても2枚のアルバムをリリース。また2010年には著書「DTMテクニック99(リットー・ミュージック)」を出版した。2011年6月15日には自身の新ユニット“pulselize”の1stデジタル・シングル「ATTACK」を世界配信開始。同シリーズは2ヶ月ごとに「ATTACK」、「DECAY」、「SUSTAIN」、「RELEASE」の4部作がリリースされ、年末にはアルバム『A/D/S/R』としてコンプリートする。

Hisashi Saito Official Website:
http://www.neuronrecords.com/

ページの先頭へ