アンプを鳴らさずにGT-Proだけでレコーディングした最新作
─ 4/23リリース予定の待望のアルバム『Marcello Vestry』では、ギターはすべてボスGT-Proを使ってレコーディングしたそうですね。

ロバート・マルセロ(以下、R):そうなんだ。GT-Proを使って、アンプは一切鳴らさなかった。サウンドを聴いた多くの人から「このギターはどのアンプを使ったんだい?」って聞かれたんだけど、実はすべてGT-ProのCOSMアンプなんだよ(笑)。
─ アンプを使わずに、GT-Proだけでレコーディングを完結させようと思ったきっかけは?
R:そもそもは、後でリアンプ処理をする前提で、まずGT-Proを使ってライン・レコーディングしたんだ。でも、録り終わったトラックをミックス・エンジニアに送ったら、「このままで素晴らしいサウンドじゃないか。これなら、わざわざリアンプする必要はないんじゃないか」と言われたんだ。そこで改めて考えて、最終的にリアンプはせずに、GT-ProのサウンドのままでCDを完成させることにしたんだ。
─ これまでのレコーディングで、ここまで大胆にアンプを使わなかった経験はあったのですか?
R:デモの制作では、GT-ProやGT-8などのボス製品を使って、ほとんどアンプを鳴らさずにレコーディングしているけど、本番のレコーディングでまったくアンプを鳴らさなかったのは初めてだね。
─ COSMアンプのサウンドでOKだと判断した、一番大きな理由は?
R:最初にも言ったように、レコーディングしたギターのプレイバックを聴いて、誰もがアンプを鳴らしたサウンドと区別できないくらいにCOSMアンプのサウンドは優れていた。そのこともひとつの理由だけど、実際に僕がギターをプレイしている時も、アンプを鳴らしているのとまったく同じフィーリングで演奏できたんだ。それが「COSMアンプだけで行こう」と決めた大きなポイントだね。
─ 今回のレコーディングでは、どのようなアンプ・モデルをよく使いましたか?
R:リズム・ギターには、MS STACKとMETALカテゴリーのモデルをよくセレクトしたかな。それらを左右に振り分けてダブルで鳴らすことが多かった。リード・ギターに関しては、HiGAINカテゴリーのモデルをメインに使った。
─ 内蔵のエフェクトも活用しましたか?
R:クリーン・ギターのトラックには、よくコーラスをよく使ったね。JC CLEANとTW CLEANを左右に振り分けて、それにコーラスをかけるんだ。僕の自宅にはラック・システムも用意しているんだけど、最近はそれらが登場することはほとんどなくて、GT-ProやGT-8が大活躍しているよ。特にツアーなどは、GT-8だけでプレイしているんだ。サウンドはグレートだし、壊れないし、スーツケースに入れられる。これは最高だよ(笑)。

クリーン・トーンやクランチでのフィーリングのよさはボスGT-10ならでは
─ そんなGTシリーズの最新鋭モデルとしてGT-10が登場したわけですが、まずはGT-10の第一印象から聞かせてください。
R:ルックスがグレート!(笑) 操作面に関して言えば、見やすくて大きなディスプレイと4つのツマミで簡単に音作りができる点が気に入っているよ。「ツマミが4つしかないの?」と思うかもしれないけど、例えばディレイを選べば、この4つのツマミでコンパクト・エフェクターと同じような感覚でサウンドをコントロールできるんだ。リバーブにしても、コーラスにしても同じさ。もちろん、もっと細かくパラメーターを調整してサウンドを作り込んでいくこともできる。これだけたくさんのエフェクトが内蔵されていて、サウンドが優れているのに、コンパクト・エフェクター感覚で操作できるという点は嬉しいよね。

─ さらに性能が向上したDSPチップが搭載されているのですが、COSMアンプのサウンド・クオリティはいかがでしたか?
R:レスポンスがもの凄くいいね。モデリングという点では、例えばボリュームを絞った時にどのような反応をするかという部分が、GT-10は群を抜いてナチュラルだ。今では、たくさんのアンプ・シミュレーターが世の中にあるけど、多くのモデルでは、ボリュームを絞ると同じサウンドのまま音量だけが下がっていくんだ。でもGT-10は、実際のアンプのボリュームと同じようにサウンドが変化してくれるから、ちょっとボリュームを下げてクリーン・トーンやクランチ・サウンドで弾いてみると、その反応がとてもナチュラルなんだ。ボリュームを最大にしてハイゲインの状態でプレイすると、どのモデルも同じようによくできているように感じるけど、このクリーン・トーンやクランチでのフィーリングは、GT-10ならではのものだと思っているよ。
─ お気に入りのプリセット・パッチがあれば教えてください。
R:やっぱり、ロック・サウンドだね。『MERLTDOWN』は、本当に気に入っているよ。音の立ち上がりがよくて、リズムを刻むにも向いているし、速弾きしても音の粒立ちがいい。プリセットのサウンドそのままでも、すぐにステージで使えるクオリティだね。

▲写真1:ロバート・マルセロが「これは僕のスタンダード・サウンドだよ(笑)」と語ったお気に入りのパッチ『MELTDOWN』(プリセット・ナンバー P19-3)。この他にも、ハードなサウンドの『MEGA-METAL L/R』(同P19-4)やクリーン・トーン用のパッチ『CLAEN THEATER』(同P01-2)のサウンドも愛用しているそうだ。


