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パラレル・チェイン機能で2つのサウンドをスムーズに、劇的に切り替える

─ GT-10では、COSMアンプを2系統で使用できることに加えて、複数のエフェクトも2系統で使える「パラレル・チェイン」機能が搭載されましたが、マルセロさんは、この機能をどのように活用しようと考えていますか?

R:AとBの2チャンネルをペダルによってスムーズに切り替えられるから、単純に2つのCOSMアンプのサウンドをミックスするだけじゃなくて、AとBチャンネルをうまく使い分けて、アンプの種類やリバーブのかかり具合をペダルでコントロールすると面白いんじゃないかな。例えば、1つのパッチにAとBの2種類のCOSMアンプやエフェクトをセッティングしておけば、演奏しながらクリーン・トーンから極端に歪んだサウンドに切り替えたり、COSMアンプのモデルはそのままで、ディレイからコーラス&コンプレッサーとエフェクトを切り替えたりできるよね。これと同じことを、コンパクト・エフェクターでやろうとしたら、アレとコレを踏んで……、とても大変だよ(笑)。

─ なるほど。同時には1つのチャンネルの音しか鳴らさずに、2チャンネルのオン/オフを切り替えることで音色を変化させる、という使い方ですね。

R:もちろん、個別のパッチを用意しておいて、パッチを切り替えても同じようなことはできるけど、それよりも、もっとスムーズにサウンドを変えられるんだ。しかも、パラレル・チェイン機能ならば両チャンネルのエフェクトが常にアクティブ状態になっているから、ディレイ音が途切れることなく、自然に違うサウンドに変えられるんだ。これは大きなメリットだよ。

─ 2系統のCOSMアンプとエフェクトをミックスして鳴らすという使い方では、何か面白いアイデアはありますか

R:とてもクールな使い方を紹介しよう。Aチャンネルからはダイレクトのサウンドを鳴らして、Bチャンネルからは、ハーモナイザー機能を使ってピッチを変えたサウンドを鳴らすんだ。しかも、それぞれのチャンネルでCOSMアンプのモデルを変えてね。これでギターを弾くと、1人でハーモニーを演奏しているように聴かせることができる。さらにハーモナイザーをかけているチャンネルにだけショートディレイをかけると、普通にドライ音とハーモナイザーをかけたエフェクト音をミックスするよりも、2人のギタリストがジャストなタイミングで演奏しているような雰囲気にすることができるんだ。他にも、片方はリバーブ好きなギタリスト、もう一方はディレイ好きのギタリストといったようにするのもいいだろうね。これは、ライブでもレコーディングでも使えるテクニックだよ。

ボスGT-10のおかげでストレスなくギター・プレイに集中できる

─ その他に、気に入った機能はありましたか?

R:“サウンド・オン・サウンド”が行える「フレーズ・ループ」機能は、ライブはもちろん、ギターのトレーニングにも使えるし、ソング・ライティングの時にも便利だよ。GT-10はヘッドホンを接続して使うこともできるから、ホテルの部屋で速弾きのフレーズを考える時にもいいよね。実際に昨夜、ホテルでフレーズを考えていたんだ。後で聴かせてあげるよ(笑)。

─ (笑)。あと、エフェクターに不慣れな人でもすぐに目的のサウンドが作れるEZ TONE機能は、プロの視点からはどのように感じますか?

R:いろんなセッションでスタジオに行く機会が多いんだけど、現場で「こんなサウンドが欲しい」とリクエストされた時に、こちらが何の準備ができてなくても、その場ですぐに求めるサウンドを作り出せるというは素晴らしいことだよ。ソロ向き、バッキング向きという方向性を指定するだけで、複数のパラメーターが自動的に変化してくれるから、細かいことを考えずに、フィーリングでサウンドを調整していけるよね。こういうアイデアは、ボスならではだと思うんだ。しかも、そのサウンドのクオリティがとても高いから、僕らのセッションでもすぐに使えるよ。

─ 決してビギナー向けの機能ではなく、プロの現場でも大いに活用できると?

R:もちろんだよ! ほとんどのギタリストは、実際はそこまで細かくパラメーターを理解しているわけじゃないからね。感覚的にサウンドを作っているギタリストが多いから、これはプロにとっても充分に役立ってくれるはずだよ。

─ レコーディング・ツールとしてのGT-10の可能性は、どのように感じていますか?

R:実は僕は、自宅では今でもローランドVS-2480でレコーディングしているんだ。だから、GT-10とPCを接続してレコーディングに使うことはないけど、でもPCベースのレコーディングを行っている人なら、USBオーディオ機能は便利だろうね。僕にとってこのUSB機能は、パッチをPCで管理する場合にとても役立っているよ。今回の来日に際しても、あらかじめパッチのデータをPCに取り込んで、メールで日本のスタッフに送ったりしていたんだ。さっき「GT-8はスーツケースに入るから最高だ」って言ったけど、この方法で現場に用意されたGT-10にパッチのデータを読み込ませれば、GT-10本体さえも持たずツアーができるかもね(笑)。

─ 最後に、マルセロさんにとってGT-10の最大の魅力とは何でしょうか?

R:いつでもどこでも、同じサウンドを鳴らすことができるということは、ギタリストにとってとても重要なことなんだ。ビンテージの真空管アンプだったら、今日、いい音を鳴らせたからといって、明日もいい音が鳴らせるとは限らない。それは、ギタリストにとって大きなストレスなんだ。僕は、レコーディングにはノウハウなどはなくて、どういう演奏をするか、うまく演奏できるかどうかが一番重要なことだと考えている。だから、GT-10のようなギアを使うことでサウンド面でのストレスがなくなるということは、プレイに集中できるという意味で、とても大事なことなんだよ。しかも、操作が手軽で簡単。そこがGT-10の魅力だね。

─ それでは日本のギタリストと音楽ファンにメッセージをお願いします。

R:GT-10に搭載されている、ボスの素晴らしいCOSMテクノロジーのサウンド、そして4/23にリリースされる僕のアルバムを聴いてください。これが僕からのメッセージだよ(笑)。

 

Robert Marcello(ロバート・マルセロ)

Profile:Robert Marcello(ロバート・マルセロ)

80年代後半から活躍を続けるアメリカン・ハードロックバンドDanger Dangerのリード・ギタリストとして2003年に加入。その卓越したギター・テクニックにより、数々のアーティストとのプロジェクトやソロ活動にて活躍中。世界各国にて開催されるローランド/ボスのセミナーも好評を博している。4月23日には、待望のソロ・アルバムをリリース予定だ。
オフィシャル・サイト:http://www.robertmarcello.net/

 
 
Information
■CD

『Marcello-Vestry』

Marcello-Vestry

2008.4.23発売
MAEQUEE inc./Avalon
MICP-10727