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Vol.17:FチョッパーKOGA&NANA-A(THE PINK☆PANDA)がボス GT-10BとTD-9KX-Sをプレイ

GT-10B & TD-9KX-S

使いやすさとハイ・クオリティを実現したボス GT-10BTD-9KX-S

自由度の高いベース・サウンド作りが行えるプロ仕様ベース・マルチ・エフェクターと、完成度を高めたベーシックV-Drums。

 

「あのバンドに負けたくない」という意思が強まって本気になった

─ まずはメジャー・デビューの決定、おめでとうございます。

FチョッパーKOGA(以下、K):ありがとうございます。

NANA-A(以下、N):ありがとうございます。

▲写真1:FチョッパーKOGA(Bs)

─ THE PINK☆PANDAを結成した当初から「メジャーを目指す!」という感じだったんですか?

K:いいえ。バンドを始めた当初は、「ライブをやって楽しければいいや」くらいの、本当に学園祭バンドの延長といったノリで始めたんです。だけどメンバー全員が負けず嫌いなので、バンドを続けていくうちに「あのバンドには負けたくない」だとか、最後には「男のバンドには絶対負けない!」という風に、みんなの意思がどんどん強くなっていって、全員が真面目にバンドに取り組むようになったんです。そうしたら、それまで以上に音楽や楽器がどんどん楽しくなっていって。バンドを始めて5年なんですが、本気でバンドをやるようになったのは、ここ3年くらい、ツアーをたくさんやるようになってからですね。

─ かなりの本数のツアーをこなしていますよね。

K:1年間に100本とかやってました。

N:今はライブの本数も少しは落ち着きましたけど、その時は「旅をしているのが当たり前」の感覚でしたね。

K:家に帰れないのが普通で、「家のコンセントを抜いていかなきゃ!」というようなことをよく言ってました(笑)。

─ そもそも、どのような感じでバンドを結成したんですか?

K:ボーカルのMAYUが「私、ギターを持って歌いたい」って言い出したっていう、ただそれだけなんです(笑)。それで、ピアノを弾ける友達にキーボードをやってもらって。実はその時、もうライブが決まってたんですよ。それで、ドラムだけは初心者では間に合わないということでサポートをお願いして、私は残りもののベースになったんです。だから、私とMAYUだけが初心者でしたね。

─ MAYUさんが「バンドやりたい」って言い出した時は、MAYUさんもKOGAさんも、まだ楽器は全然やっていなかったんですか?

K:そうなんですよ! 「バンドやろう!」という、その想いだけで(笑)。MAYUがギターをやるというので、「じゃあ、私はベース頑張ります」という感じだったんです(笑)。でも今振り返ると、その時にMAYUが「私がギターをやる」って言ってくれてよかったと思ってるんです。ベースだったからこそ、バンドの面白さを見つけられたと思ってます。もしギターだったら、ここまでバンドにハマってなかったかもしれませんね。

─ その頃、NANA-Aさんは別のバンドでドラムを叩いていたそうですね。

N:THE PINK☆PANDAのような激しい曲ではなく、普通のポップスをやってました。

─ そんなNANA-Aさんを、どのように誘ったんですか?

K:バンドを続けていくうちに、やっぱり「真面目にやりたい」と思うようになって、サポートではない、ちゃんとしたドラムのメンバーを探すことになったんです。同時に「どうせなら女の子だけにしない?」という話しにもなって。ちょうどそのタイミングで、別のギャルバンをやっていたNANA-Aをライブハウスで見つけて、声をかけたんです。「かけ持ちでいいからやって」ってお願いして、だんだんTHE PINK☆PANDAのほうに引っ張っていって(笑)。

N:気づいたら、THE PINK☆PANDAのツアーが始まってました(笑)。

▲写真2:NANA-A(Dr)

─ NANA-Aさんは、どのようなきっかけでドラムを始めたのですか?

N:小さい頃からピアノを習っていたんですけど、そのピアノの先生がドラムもやられている方で、その先生の家に遊びに行く感覚でレッスンに通い始めたんです。そのうち、中学生とか高校生になると「バンド組もう」という話しになるじゃないですか。そうすると、やっぱりドラムはなかなかメンバーがいないわけです。それで、自然とドラムをやるようになって、そのまま今に至る感じですね。でも、自分にはドラムが一番合ってると思っています。みんな自然と自分に合ったパートに落ち着くような気がしています。

─ ギターのRINAさんが参加したのは?

K:RINAとは同じ高校の同級生なんですが、MAYUが今度は「私、今度ギターは弾かないで歌だけ歌いたい」って言い出して。「じゃあギターを探さなきゃ」ってなった時に、クラスの友達から「あの子がギター弾いてたと思うよ」って教えてもらったんです。その時は、まだRINAとは全然話したことなかったんですが、思い切って声をかけました。

─ THE PINK☆PANDAは、いつもMAYUさん発信なんですね(笑)。

K:もう、勢いでしたね(笑)。

SPD-Sでループを鳴らしていると気づかれないことが、ちょっと嬉しい

─ バンド結成当初は、どういった曲を演奏していたのですか?

▲写真3:FチョッパーKOGAさんのメイン・ベースは、バッカス製のFチョッパーKOGAモデル。ネックをやや細めにしたり、軽量の材を使うなどの工夫が取り入れられている。「ライブでは楽器を振り回すので、絶対にストラップが外れないように固定しています(笑)」(FチョッパーKOGA)。

K:最初は、プリンセスプリンセスなどのギャルバンの曲や、JUDY AND MARYなどをコピーしていました。でも、それを続けると「普通の女の子バンドになっちゃう」って思ったんですね。そうじゃなくて、男の子たちが普通にやれることを、女の子が普通にできたらカッコいいんじゃないかって思って。そこから「それぞれが"技"を持とうよ」っていう話になって、私はスラップだったり、ギターのRINAはタッピングをやりまくって、ボーカルのMAYUは「ワーッ!」っとシャウトしたり。NANA-Aはツイン・ペダルをやったり、SPD-Sをドラムに組み込んだりと、そういうことを積極的に覚えて各人の個性を前面に出すようにしました。特に最初の頃はまだちゃんと弾けませんでしたから(笑)、何かバンドとしての個性を持たないと他のバンドに埋もれちゃう、って思ったんです。そこで「動きまくるギャルバンって、いないよね」っていう話になって。

N:ストーリー・オブ・ザ・イヤーのライブ・ビデオを見て楽器の回し方を練習したり、音楽を流してあて振りの練習もしましたね。当初は、そういう練習をたくさんやりました。

─ 「最初は形から入ろう!」みたいな(笑)。

K:でも、ツアーをやっていくと、今度は「形だけじゃ駄目なんだ!」ってことに気づくわけです(笑)。対バン形式のライブだと、好き嫌いはあるにせよ、何かをお客さんに印象づけないと次に繋がらないということに気づいたんです。その頃からみんな気持ちも大きく変わったし、ステージングとか、曲そのものも変わりましたね。

N:このバンドに入る前は、激しいタイプのドラムにはそれほど興味がなかったんですけど、ツアーを重ねていくうちに周りに刺激されて、トミー・リーさんのアクロバティックなドラミングなども好きになりました。日本人ドラマーだと、トシ・ナガイさんのプレイが一番好きですね。女の子でトシ・ナガイさんのようなパワフルなドラムを叩ける方って少ないと思うし、叩けたらカッコいいだろうと思いますね。

─ FチョッパーKOGAさんのスラップ・プレイも、そういう部分から出てきた発想だったんですか?

K:いえ、スラップは最初からやっていたんです。実は私、ベースを始めた頃に最初に教えてもらったのがスラップ奏法で(笑)。まったく音楽を知らなかったので、ベースはこうやって弾くもんだと思い込んでいたんです。指弾きがベースの基本だっていうことも知らなくて、後から知って、「えっ!?」って(笑)。いつも気づくのが遅いんです(笑)。

─ (笑)。ただ、みなさんの音楽はそういったハードさがある一方で、とてもメロディアスなのが特徴的ですよね。

K:途中でキーボードが抜けて今の4人編成になったんですが、昔はみんなキーボードに頼っていたんですね。音が寂しくなるとキーボードの子に頼んだりして。そのキーボードの子が抜けたことで「これはヤバイ!」というように目覚めたんです。ギター・メインのバンドになったことで、もっと激しくいかないとダメだということにも気づきましたし、その一方で歌をきちんと聴き手に届けることも考え始めて、楽器の音作りにもいろいろと凝るようになったんです。それで私もGT-10Bを使い始めました。まだ練習段階でライブでは使ってないんですが、ベースでギターやストリングスの音も出せるし、音楽の幅が一気に広がりましたね。

▲写真4:NANA-Aさん所有のSPD-S。コンパクトフラッシュにオリジナルのオーディオ・フレーズをたくさん取り込み、ライブでのシーケンサー代わりで使用している。「使い始めて1年10ヵ月くらいです。昨年のお正月に、楽器屋さんの初売りで買いました(笑)」(NANA-A)。

─ NANA-AさんがSPD-Sを使うようになったのも、同じようなきっかけだったのですか?

N:特に打ち込みフレーズが楽曲に入ってくるようになってからです。そういった曲を、ライブで再現するためにどうしたらいいかを考えていた時に、SPD-Sのことを知って「これしかない!」って思って購入しました。

─ 具体的に、ライブではSPD-Sはどのように使っているのですか?

N:打ち込みのフレーズやシンセのSE的なサウンドを鳴らすことがメインですが、ステージでは弾かないギターのフレーズなど、レコーディングした素材を取り込んでSPD-Sで鳴らしたりもしています。

─ かなりの曲数でSPD-Sを利用されているんですね。

N:ほぼ全曲で、何かしらの音を鳴らしていると思います。曲の構成によって、AメロとBメロでシーケンス・フレーズを叩き分けたりもしています。曲の一部分で鳴らす場合は音を聴きながらドラムを叩きますが、曲の全編でループが鳴るような場合は、クリックを聴きながらプレイします。

K:ライブのオープニングのSEも、これで鳴らしてるよね?

N:そうそう。SPD-Sでフレーズをループさせて、どこからでも演奏をスタートできるようにしているんです。あとは、単音(ワンショット・サンプル)ですね。カウベルも音程差をつけたものを用意したり、リバース・シンバルも使っています。リバース・シンバルは、ビートとズレないようにきちんと叩かないと、肝心な終わりの部分がバンドの演奏と合わなかったりするので、なかなか難しいんですよ。それに、間違って違うパッドを叩いて変な音を鳴らさないように、だとか(笑)。

K:本番ではないけど、たまにリハで全然違う音が鳴り始めたりすることがあるよね(笑)。

N:そういう時に限って、ごまかしようのない音が鳴るんだよね(笑)。

─ 役割的にも、プレイ的にも大変ですね(笑)。でもライブでビシッと決まると、対バンのドラマーからも驚かれるんじゃないですか?

N:それが、意外と気づかれないんですよ。「シーケンサーを鳴らしてたんでしょ?」と言われることが多いんです。でも逆に、「きちんと演奏できてたんだ」と思えるので、私はそう言われることが、ちょっと嬉しいんです。