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Vol.28:元祖アキバ系女王、桃井はるこがAX-Synthを徹底チェック

"アキバ系"という言葉が生まれる以前から、
誇りを持って秋葉原で歌っていた

─ 今回のアルバムは、どのようなイメージで制作したのですか?

桃井(以下、M):私は普段、アニメや美少女ゲームの音楽をたくさん作らせていただいていますが、今回はオリジナル・アルバムということで、それらのシングル曲も入れつつ、新曲を作るにあたっては、「私自身は、どういう世界観の曲を歌いたいのか」ということを、最初に考えました。そうしたら、スカッとしたアルバムにしたいと思ったんですね。アルバム・タイトルが『へんじがない、ただのしつれんのようだ。』って言うんですが、負の感情があったとして、「それでも前向きに頑張ろうよ」というのではなく、「もう、最悪だ!」って言っちゃうイメージ(笑)。例えば、失恋の歌で「それでもあなたに会えてよかった」みたいな曲って、たくさんあるじゃないですか。でも私は「最悪! 超無駄だった!」みたいなことを言いたいな、と思ったんです。

─ そう思ったきっかけは?

M:やっぱりライブが中心にあるんです。曲を作る時は、もちろんライブでどうやるかということを考えるんですが、もっとライブで"キレられる曲"が欲しいと思ったんです。ちょっと"怒りモード"というか、「アキバ系で何が悪い!」っていう。そもそも、私がやりたいことって、他の人がやってないことですし、他のミュージシャンが恥ずかしがるような、"萌え"っぽい声で、大真面目に歌うことですからね(笑)。

─ それこそ"萌えソング"の元祖と言える桃井さんが、秋葉原で路上ライブを始めたのは、いつ頃ですか?

M:10年ぐらい前の96~97年ぐらいからですね。秋葉原の路上でラジカセ持って歌ってました。今でこそ"アキバ系音楽"なんて言われますが、私が秋葉原に通い始めた頃は普通に電器街で、路上ライブをやっている人も駅前に少しいただけで。しかも「コンドルは飛んで行く」とか、民族音楽を演奏している人たちがいた時代ですから。でも最近は、アキバ系の女の子ミュージシャンは、すごく増えましたよね。

ちょっと話が逸れますが、「24 Hour Party People」っていう映画はご存じですか? 英国マンチェスターの伝説のクラブ"ハシエンダ"の話で、ハッピー・マンデーズやニュー・オーダーといったバンドを中心にしたストーリーなんですが、それを見た時に「これはアキバの私の状態とすごく似てる!」と思ったんです。今はなくなった電器店のイベント・フロアだとか、世の中の大多数の人達はまったく知らない所で、異常なまでに盛り上がってるわけですよ。なんか、その感じが映画と似てるなぁって思って。それに、その映画の中ではドラッグで盛り上がってるわけですけど、私は"素"でそれをやってのけてる。これは、もっとすごいぞ、って(笑)。すごく誇りを持ってやってたわけです。最近、サエキけんぞうさんと仲良くさせていただいているんですが、サエキさんが「アキバ系はパンクだ」って言ってくださったり、アキバ系を茶化すのではなく、真面目に評論してくれる方々が増えて、嬉しく思ってます。

─ その中でも、桃井さんの場合はただ歌うだけでなく、作詞/作曲も手掛けてますし、洋楽にもかなり詳しいようですが、そもそも音楽を始めたきっかけは?

M:実家にピアノがあって、小さい頃から何となく弾いていたんです。だから弾き方は無茶苦茶なんですよ。一時期、ピアノ教室に通ってたんですが、行き始めた途端に先生が海外留学することになって、教室自体がなくなってしまって(笑)。ですから、きちんとピアノを習ったことは、ほとんどないんです。

─ そこから曲を作ろうと思ったのは?

M:小さい頃に歌番組を見ていて、「作詞・作曲」という人にすごく興味を持ったんです。アイドルの女の子が歌っていても、それはその子じゃない、他の誰かが書いてるんだっていうことが、すごく面白くて。それが高じて、小学校3年生くらいの頃からは、アイドルの次のシングルを予想するようになったんです。3ヶ月ごとにシングルが出て、年に1枚アルバムが出る。この人は、1枚目が明るい出会いの曲、2枚目も同じ路線、じゃあ3枚目は少しマイナーな曲調でイメージ・チェンジだ、とか(笑)。

─ プロデューサー目線の小学年だったんですね(笑)。

M:そうやって、好きなアイドルの次のシングルを妄想してるうちに、自分でも曲を作ってみようって思いだして、中学生の頃にピアノ弾き語り曲を作り始めました。当時は、まだDTMが手軽にできる時代ではなかったので、カセット・テープに録音したり、電子ピアノの録音機能を使ってフロッピー・ディスクにMIDIデータを録音したりして、多重録音的なことをやってました。それと同時に、洋楽も聴くようになったんです。昔のアイドル曲って、洋楽のカバーが多かったじゃないですか。だから、長山洋子さんの「ヴィーナス」の原曲はバナナラマって書いてあると「バナナラマって何だ?」ってなるわけですよ。BaBeの「Give Me Up」の原曲を歌ってた「マイケル・フォーチュナティって、誰?」とか。そこから芋づる式に、ニュー・オーダーとかバグルスとかまで聴くようになりました。ですから、小さい頃から、アイドルと洋楽のロックがすごく好きだったんです。

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AX-Synth

音源を内蔵した49鍵ショルダー・シンセサイザーAX-Synth

ショルダー型MIDIキーボードの定番"AXシリーズ"が、同シリーズ初のシンセ音源搭載モデルとして待望の復活。バッテリー駆動にも対応し、ケーブル・フリーな演奏環境を実現。

Profile

2000年にシングル「Mail Me」でメジャーデビュー。伝説のユニット"UNDER17"を経てソロ活動を開始。2005年、マキシシングル「Wonder momo-i~New recording~」をリリース、全国ツアーも大成功を収める一方、ドイツ、ハワイなど海外公演も積極的に行っている。2009年、自身初のプロデュース・レーベル「AKIHABA LOVE RECORDS」を立ち上げ、4月、5月、6月とシングル連続リリースを行うなど、アーティスト・プロデュース展開中。9/30に新譜『へんじがない、ただのしつれんのようだ。』をリリース。

オフィシャル・サイト:
http://rg-music.com/momoi/

Information

■CD
『へんじがない、ただのしつれんのようだ。』

AKCA-1001 ¥3,000

■LIVE
桃井はるこライブツアー
『NO ANSWER,NO LIVE!!』

10/11(日) 東京 よみうりホール
10/17(土) 大阪 amHALL
10/18(日) 福岡 DRUM Be-1
10/24(土) 名古屋 E.L.L.
10/25(日) 新潟 CLUB RIVERST
10/30(金) 仙台 MACANA
11/6日(金) 札幌 COLONY

※詳細は、上記オフィシャルサイトをご覧ください。