普段は目立てないキーボーディストも、
AX-Synthならギタリストに対抗できる
─ AX-Synthの最大の特徴は音源部を内蔵したことですが、サウンド面での印象はいかがでしたか?
M:普段は、つないだMIDI音源のリード系やオルガンなどの音色しか使わないんですが、AX-Synthはショルダー・シンセ向きにチューニングされた音色がたくさん内蔵されているので、すごく使いやすいですね。これまでは、ファッション的にショルダー・キーボードを使う人も多かったと思いますけど、AX-Synthなら本気モードで演奏する人も増えそうですね。それに、モジュレーション・レバーやタッチ・コントローラーで音色がかなり変わるので、これまでのシンセ以上に演奏表現の幅が広がるような気がします。ギターの音色でDビームを使うとアーミングのようなプレイもできますし、アフター・タッチでフィードバック的な音色変化を加えられるのは、超カッコいいですね! どの音色もいいですが、私はギター・サウンド(Lead Guitar1:SearingGtr 1)が特に気に入りました。これまで、ギターの音色って、ライブでは使ったことがなかったんですが、こうやって内蔵されていると「ちょっと使ってみようかな」という気にもなりますから、自分の世界が広がりますね。

─ パフォーマンス的にも、目を惹く演出ができそうですよね。
M:やっぱりステージだと、"ギタリストに持って行かれる感"ってあるじゃないですか。普通のキーボードは、どうしてもパフォーマンス的にギタリストより目立てませんが、AX-Synthならギタリストに対抗できそうな気がします。それに、ライブだけでなく自宅での曲作りでも役立ちそうです。デモを作る時って、ギター・ソロの部分も自分でシンセを弾くんですが、鍵盤スタイルで弾くと、どうしてもギターっぽいカッコいいソロが作れないんですよ。それで、いつも何度も弾き直すんですが、AX-Synthを背負えば気分的にもノレますし、ギタリスト的な発想でカッコいいフレーズを考えられそうな気がします。
─ 作曲に煮詰まったら、暴れながら弾くと気分転換にもなりそうですしね(笑)。
M:(笑)。それこそ、ライブを想定した曲作りには、ピッタリだと思いますよ。やっぱりAX-Synthはライブで使ってみたいですね。これにボスのコンパクト・エフェクターをつなげてみても、面白そう!
─ パフォーマンス面で言うと、少々細かい話ですが、タッチ・コントローラーのベンダー・モードを切り替えると、後から発音した音だけでピッチを変えられるようになって、いわゆるギターで言うところの"ユニゾン・チョーキング"的なプレイも可能になるんです。
M:一般的なベンダーとは違う、ユニークな動作もできるんですね。スゴイなぁ。
─ 演奏ニュアンスという点では、SuperNATURALテクノロジーを駆使した音色の印象はいかがでしたか? ローランド・シンセの最高峰モデルV-Synth GTにも搭載されている音源で、音色だけでなく、アコースティック楽器の振舞いまで再現できるようになっています。
M:バイオリン(SuperNATURALトーン1:Violin)にしてもトランペット(SPECIALトーン5:Trumpet)にしても、超リアルで驚きました。何て言うんだろう、普通に弾いても、すごくその楽器の雰囲気がリアルに出せますよね。サックス(SPECIALトーン6:Sax)の音がしゃくれる具合だとか、チェロ(SuperNATURALトーン2:Cello)のビブラートの感じだとか。

─ 従来の音源だと、例えば音色がいくらリアルなバイオリンであっても、かなり上手にベンダーを操作しないとバイオリンという楽器の演奏ニュアンスを表現することはなかなか難しかったんです。でもSuperNATURALであれば、レガートっぽく弾くだけでかなりリアルな演奏表現が再現できます。
M:ポルタメントをかけても、音程や音色の変わり方が本当にリアルですよね。そういう部分はバイオリンの音色あたりが一番分かりやすそうですが、私としては、尺八(SuperNATURALトーン3:Shakuhachi)が一番面白い。まるで本物! これがあれば、自然と演歌風の曲も作ってみたいな、って思っちゃいます(笑)。
─ ぜひ、海外公演で披露してみてください(笑)。
M:これまで、尺八の音色を使ってみようなんて一度も思ったことはありませんでしたから(笑)、そう思えるのも、やっぱり音源が内蔵されていてこそですよね。しかも、海外ライブという点で言えば、AX-Synthだけを単体で持って行けばいいというのは、すごく嬉しいことです。これまでのようなMIDIキーボード・タイプだと、MIDI音源とワイヤレスMIDIも必要になって結果的に大荷物になるので、海外のライブでショルダー・キーボードを使うというのは、ハードルが高かったんです。
─ しかも電池駆動対応ですから、各国の電源事情も気にしなくてすみます。
M:なるほど、そうですね! ますますライブで使ってみたくなりました。
─ 桃井さんの影響もあってか、AX-Synthは女性からも注目を集めているのですが、ライブでショルダー・シンセを弾いてみたいという女性に対して、桃井さんからアドバイスをお願いします。
M:それなりに重いとは思いますけど、猫背にならないことかな。あとは、ステージで夢中になって演奏していると洋服がひっぱられるので、服を気を付けようね、ということですね。ギタリストと違って、キーボードを弾く女の子はストラップに慣れてないでしょうから。あ、演奏テクニックに関係ないアドバイスばかりですみません(笑)。でも、女の子がショルダー・シンセを持ってるだけでも、十分に絵になると思いますよ。下を向いて演奏しちゃいけないかって言うと、そんなことは全然ないと思いますし。あとは、先ほども話ましたけど、特に歌を歌いながら前を向いて演奏する場合は、ボタンや鍵盤に触って分かるようにシールなどで目印を付けておくと便利ですね。ステージで「どのボタンだっけ?」って探さなくても済みますし、それに見た目もデコっぽくてカワイイですからね!






