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Vol.33:巨匠キーボード・プレイヤー武部聡志が最新デジタルピアノ・サウンドの真髄に迫る

スーパーナチュラル・ピアノ音源は、
強く弾けば、その分だけ強い音が鳴ってくれる

─ 松任谷由実さんのライブをはじめ、武部さんがいつもプレイされているRD-700GXに「スーパーナチュラル・ピアノ音源」を追加できる専用アップグレード・キットK-RD700GX1が発表になりました。今回、これをお試しいただきましたが、まずは率直な感想からお聞かせください。

武部(以下、T):とにかく、音の反応がすごくいいですね。これまでの内蔵音色の感覚よりも、ベロシティーのフィーリングがすごくいい。鍵盤を強く弾いた時に、従来のサンプリング音源だと、ある一定のレベル以上には行ってくれない感覚があった。けれど、スーパーナチュラル・ピアノ音源は、強く打鍵すれば、その分だけちゃんと強い音が鳴ってくれますね。具体的には、従来の音源と何が違うんですか?

─ 鍵盤を弾く強さでサンプル波形を切り替えるという従来の方式ではなく、演奏者のタッチに最適な音色を瞬時に合成して発音するという特殊技術が搭載されています。そのため、強弱変化に段階が存在せず、表現したい響きをそのまま鳴らせるようになっています。また、このK-RD700GX1を使うことで、17種類の新規ピアノ音色をRD-700GXに追加できるんです。

T:個人的には、全体的なバランスなどから言って、一番最初にプリセットされている「Grand Piano」の音色が好きですね。

─ さらに、スーパーナチュラル・ピアノ音源は、従来のサンプリング音源のように一定区間の波形をループする仕組みではないので、音を伸ばしても濁ることがなく、自然な減衰音を実現しているんです。

T:(サステインを伸ばしてみて)なるほど。特に低音域は音が濁らない方がいいから、これはいいことですね。このエクスパンション・ボードには、エレクトリック・ピアノの音色は入ってないんですか?

─ ピアノだけですが、エレクトリック・ピアノに関しては、RD-700GX本体に内蔵されている音源が、すでにスーパーナチュラル・テクノロジーを使用した音色となっています。ですから、トーン・バーのアングルやピックアップまでの距離、そして経年変化など、サウンドをチューニングしていけるようになっているんです。

T:最近の楽器は、いろんなことができるんだね。ちょっとでき過ぎくらい(笑)。

─ (笑)普段、ステージでRD-700GXをプレイする際は、やはりピアノとエレクトリック・ピアノの音色をよくお使いになりますか?

T:そうです。ピアノとエレクトリック・ピアノがメインで、それにいろんな音をうまく混ぜていって、音作りをしています。ユーミン(松任谷由実)の現場では、僕はエレクトリック・ピアノは必ず2音色くらいを重ねて好みの響きを作るんです。昔はね、こういったデジタルピアノの内蔵音源で満足いくものがなかなかなくて。ステージでは、あるデジタルピアノを弾いていても、実際の音は別のMIDI音源を鳴らしたりといったことは、よくやっていました。

─ いわゆるマスター・キーボードとして、デジタルピアノをお使いになっていたわけですね。

T:そうなんです。音源そのものは、別のシンセサイザーを使って。でも最近は、デジタルピアノ本体の内蔵音源がすごくアップグレードされてきているから、今ではRD-700GXの内蔵音源をそのまま使ってますよ。

─ 前のモデル(RD-700SX)から、ピアノ音色は88鍵マルチ・サンプリングになりまして、音色としても密度の濃いいものになったかと思います。

T:確かに、そのタイミングから「これは使えるな」って思いましたね。こういったデジタルピアノは、本当はソロで弾いて試すんじゃなくて、バンドのみんなと一緒に音を出した方が、サウンドのクオリティが顕著に分かるんですよ。アンサンブルの中に入った時に、音の押し出しが強いだとか、この音域がマスキングされてバンドの中で聴こえないだとかが、そこではじめて分かったりするんですよね。

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最新モデルK-RD700GX1V-Piano EvolutionVR-700

RD-700GXにスーパーナチュラル・ピアノ音源をプラスする専用アップグレード・キットK-RD700GX1と、4モデルを新搭載したV-Piano Evolution、さらに本格派志向のライブ・キーボード V-Combo VR-700が新登場。

Profile

武部聡志さんのプロフィール、および最新情報は、mnavi Interviewページをご覧ください。