AC-33はコンパクトで多機能。
そして、ナチュラルなサウンドが魅力的
─ まずアコースティック・ギター用アンプAC-33を試奏していただきましたが、その第一印象からお聞かせください。
小沼(以下、O):生音がとてもナチュラルですね。内蔵エフェクトのリバーブとアンビエンスはきらびやかな質感なので、スチール弦のギターに合いそうな気がします。今日はガット・ギターで試してみましたが、部屋自体がそこそこ響く環境であれば、ノン・リバーブでも十分にいけると思いますよ。それくらいサウンドがナチュラルで、ローもしっかり鳴ってくれる印象ですね。それに何よりも、電池で使えるというメリットは大きいと思います。2タイプ用意されているコーラスも、十分に"アリ"だと思います。

─ ギター用チャンネル以外にも、マイク/ライン入力を搭載した独立2チャンネル仕様となっているので、エレクトリック・アコースティック・ギターで、ピエゾPUとマイクの両方を接続することも可能ですし、ボーカル用のマイクを接続することもできます。
O:なるほど。マイクも接続できるなら、弾き語りにも向いてそうですね。(パネルを指さして)これは何ですか?
─ 最大40秒のフレーズを録音できるル―パー機能を搭載しています。
O:ルーパーが内蔵されているんですか。それはすごくいいですね。実は6月にリリース予定のアルバム(『ジャム・カ』)でも、ボスのディレイ(DD-7)のホールド・モードを使って、1人でどんどん演奏を重ねて1曲レコーディングしたんです。
─ そうなんですか! それは、アルバムのリリースがとても楽しみです(笑)。それでしたら、小沼さんはもうルーパー機能を熟知されていると思いますが、AC-33は本体操作以外に、FS-5Uなどのオプションのフット・スイッチを組み合わせることで、DD-7と同じような感覚でルーパーを操作できるんです。
O:デュアル・フット・スイッチ(FS-6)を使えば、ループの再生や停止もコントロールしやすいですから、例えばループを鳴らしながら演奏して、一度ミュートしてソロを弾いて、またループを鳴らして......といったプレイも可能ですね。最近は、単にフレーズを重ねるだけでなく、ギターのボディを叩いてリズムを鳴らすようなプレイをする方も多いですから、このルーパー機能はかなり活用できると思います。
─ AC-33はマイク入力でもルーパー機能が使えますので、例えばシェイカーを鳴らして、それをマイクで録ってループさせるといったことも可能なんです。
O:マイクでル―パーが使えるのは大きいですね。それなら、ボイス・パーカッションっぽいことをやってもいいし、シンプルに手拍子でリズムを作ってもいいですよね。それはすごく大きなメリットだと思います。普通、そういったパフォーマンスをしようと思うと、ルーパーはもちろん、マイクとアンプを用意して、それを接続して......と、かなり手間がかかりますから、それが1台で簡単に利用できるというのは、とても便利だと思います。

─ マイクを使用する際は、アンチ・フィードバック機能も装備していますので、ハウリングの心配もありません。
O:これは絶対に便利ですよ。そもそもこのアンプ、ギターであればアンチ・フィードバック機能がオフの状態でも、驚くほどハウリングが起きませんし、オンにしても、音色的に自然ですね。
─ さらに、オーディオ機器も接続できるので、それでバッキングを再生しながらギターを弾くといったソロ・パフォーマンスにも対応できます。
O:(リア・パネルを見ながら)外部入力も、ちゃんとレベル調整が行えるんですね。そう考えると、ギタリストだけでなく、ボーカリストが使ってもいいと思いますし、サウンドに癖がないので、ギターを弾かない時は、普通にオーディオ用のステレオ・アンプとしても使えそうですね。この大きさでここまで機能があれば、もう十分過ぎるんじゃないでしょうか。一般的にこのサイズのアンプだと、エフェクターが内蔵されていないタイプがほとんどですから、AC-33はすごく多機能なほうだと思います。やはりルーパーの搭載は魅力的ですし、それに何と言っても、コンパクトさがいいですよね。普通、学生さんだと運搬に車を使えなかったりしますし、自宅で大きなアンプを鳴らすのも難しいでしょうから、これくらいのサイズで持ち運びができて、そしてサウンドがナチュラルというのは、とてもいいと思います。部屋に置いてあっても邪魔にならない大きさですし、いろいろと活用できそうですね。このアンプとギターだけでも、かなり遊べると思いますよ。




